"The mountains are calling..." by JOHN MUIR

【JMT本編】#02 米国上陸&マンモスレイクスへ!(前編)

米国上陸&マンモスレイクスへ!(前編)

入国審査に2時間って・・・

広いスペースに人がごった返している。飛行機の中は日本人ばかりだったけど、ここまで来るとさすがに外国人ばかりになる。”テレ東”風に言うと「Youがいっぱい」ってことになるのだろう。

ここでアメリカ人と僕も含めた外国人(ここでは僕が外国人だ。生まれて初めて外国人になった)に分かれる。アメリカ人だと帰国ということになるので、入国審査も簡単だけれど、我々外国人は厳しい審査が待っている。まぁ、アメリカ旅行最初のハードルというわけだ。

何度も言うが、初めての海外ひとり旅である。さすがにここはちょっと心細いので、周りを見渡し、日本のパスポートを持っている家族連れの後ろに並んだ。会話は無くても、心細さがかなり軽減される。

列は遅々として進まない。それでも、まずはコンビニのATMのような端末で何かをする(何をしたのかよく理解していない)。とりあえず、前の人のマネをする。そして再び並ぶ、ここで先程の日本人家族とは離れてしまった。でも、列はどんどん伸びて行く。あまりにも列が長くなったので、どうやら入国審査の窓口を増やすようだ。僕の数人前で列を切られて、係員の誘導でどこかに連れて行かれる。もちろん初めての空港なのでどこに行くのかわからないけど、とにかく係員に従いゾロゾロついて行く。そして再び並ぶ。

入国審査の窓口がだんだん近づいてきた。複数ある窓口に、列の先頭の人から順番に呼ばれる。このままでいくと、自分の順番ではアジア系の若い優しそうな審査官の窓口に呼ばれそうだ。と思ったら、いくつかの窓口が新設され、僕が呼ばれたのは、FINAL FANTASY VIIに出てくるバレット似の審査官の窓口だった。

恐る恐るパスポートを差し出す。何やら聞かれる。3回位聞き直してやっと、「次はどこに行くんだ?」というようなことを聞いているのだと理解する。あれ? こんな質問は僕のシミュレーションにはないぞ。出発前に本や他の人のブログで、入国審査ではこのようなことが聞かれます。的な情報をたくさん集めていたけど、こんな質問は知らないぞ。しかし、答えなければならないので、、、ここで僕は質問の意図を読み違えていたと思います。てっきりこの質問はアメリカを中継してどこか他の国に行くのか? という意味で捉えてしまった、、、「いや、アメリカだけで他にはどこにも行かないぞ」的な答えをしてしまった。審査官は一瞬、えっ? っていう表情をするも、こいつ英語わかんねーなって思ったのか、すぐに「OK」と言って、指紋採取と顔の写真を撮影して、パスポートにドンッドンッ! ってスタンプを押してもらい、無事に入国審査通過・・・。なんともモヤモヤの残る入国審査だったけど、後々になって思ったけど、パスポートを出すときに飛行機のチケットも挟んでいたので、トランジットでこの後別の飛行機に乗り換えるから「次はどこに行くんだ?」と質問されたんじゃないかと思った。ってことは「Mammoth Lakes」と答えるのが正解だったのかも・・・。まぁ、今となっては確かめようも無いのだが・・・。

とりあえず無事に入国審査をパスしたのでホッとした。のも束の間、実はここまでに2時間近く掛かってしまった。でも、乗継便との間は3時間の余裕がある。つまり、あと1時間は余裕がある。ので、まずは荷物をピックアップする。僕の荷物は2時間近くあのターンテーブルの上でグルグルしていたんだろうかと思いつつ。荷物の受け取りに行くと、さすがに係の人の手で降ろされて、飛行機の便別にまとめて脇に置かれていた。そこで荷物は無事にピックアップ出来た。

トランジットの締め切りまで、あと15分!

係の人(日本人)に質問されて、トランジットで次はマンモス・レイクス(厳密にはマンモス・ヨセミテ空港)に行く、とチケットを見せると、荷物を預ける締め切り時間があと15分しかない(ロスアンゼルス空港はトランジットでも、一度荷物をピックアップして自分で預け直さなくてならないらしい)と告げられる。えぇ〜!!! まだ1時間の余裕があると思っていたのに・・・まぁ、まるまる1時間の余裕は無いとしても、せめてあと30分はあると思っていた。これは困ったぞぉ・・・。なんて言っている場合ではない。

この後、慌てて税関を抜ける。ここは特にイケナイものを持っていないので、機内で書いた紙を渡すだけだった。

税関を抜けたところで、先程の係の人に再び声を掛けられて、トランジット用のカウンターの場所を教えていただいた。ここで
「大丈夫ですか?」
 と聞かれ、
「大丈夫です!」
 と答えた。何気ない会話だけれど、ここにアンジャッシュのコント的な言葉の認識のズレが含まれている。実は税関を抜ける前の、荷物をピックアップしたときにも同じように言われて、そこでは、
「荷物が重いですが、大丈夫ですか? カートを持ってきましょうか?」
 って言われていて、あと15分しかないし、そもそも、荷物の重さも僕にとっては軽い方なので、
「大丈夫です。自分で背負えます。」
 と答えていた。このような会話がなされていたので、再び、
「大丈夫ですか?」
 と聞かれて、同じ質問をされたのだと思って、咄嗟に、
「大丈夫です!」
 と答えてしまった、けど、ここでの
「大丈夫ですか?」
 は、実は、
「大丈夫ですか? トランジット用のカウンターまでご一緒しましょうか?」
 という意味だった。トランジット用のカウンターまではほんの数分の距離だけど、初めての空港(しかも海外!)なので、できればお願いしたかったけど、一度、
「大丈夫です!」
 と答えてしまった手前、再びお願いしますとは言えず、ひとりでトランジット用のカウンターまで急ぎ足で向かう。距離にして100mあるかどうかの距離だ。でもここで大失態をしてしまう。目の前にトランジット用のカウンターがあったのだが、慌てていたせいか、そこを通り過ぎて、一度建物から出てしまった。すぐに気がついて、引き返そうとしたけど、出口にいた警備員に
「No!」
 と言われ、再びトランジット用のカウンターに戻ることは出来なかった・・・。

ロスアンゼルス空港を走る

「うわー! やっちまった! どうしよう!」
 などと考える余裕もなく。次の飛行機はUNITED航空なので、とりあえずそこのカウンターに向かう。乗り継ぎではなく、普通に別の飛行機に乗るんだって考えた。そもそも、そんなことが可能なのかは知らないけど、とにかく、UNITEDのカウンターに行かなければならないと思い急いだ。しかし、UNITEDのゲートは一番遠くにあり、あと15分でギリギリ間に合うかどうかの距離だ。

とにかく、走る。って言っても、重い荷物を背負っているので、空身で走るのとは違い、どちらかと言うと、早足って言った方が良いかもしれない。でも、走る、走る、走る。

いくらカリフォルニアの湿度が低いと言っても、それなりの重さの荷物を背負って早歩きをしていると、汗が額を伝ってくる。それをハンカチで拭きながら、とにかく急ぐ。今、自分に出来ることはそれしかない。それにしてもUNITEDは遠い。

ふ〜、やっとUNITEDのゲートに着いた。時間は・・・ギリギリ間に合ったのか? 見るとチェックインカウンターに並んでいたのは1人だけだ、すぐにその後ろについて並ぶ。ここで大事な事に気がつく、
「どう説明すればいいんだ? 英語で?」
 iPhoneで調べようとしたけど、すぐに自分の順番になった。何をどう言っていいのかわからないので、とりあえず、チケットを差し出す。それをカウンターの人がジッと見て、一言、
「Transit?」
「Yes」
 とりあえず、これで通じたようだ。すぐに荷物を受け取ってくれて、無事チェックインは完了。しかし、飛行機の出発時間まではそれほど時間は無いハズ。

すぐに保安検査に移動。慌ただしくトレーに荷物を載せる。すると検査官がシャツと靴も脱げと言うので、それらも脱いでトレーに載せる。それが検査機に飲み込まれるのを見ながら、自分も全身スキャナーに乗る。ここで、お財布をトレーに載せるのを忘れたのに気がついた。戻ろうと思ったけど、そのまま(お財布を)手に持って進めと言うので、手に持ったまま両手を高々と挙げスキャンされる。その後、映画で見るように、身体をポンポンと触られる。とりあえずは問題無いようだが、お財布を開けて中を確認してもいいか、聞かれたので、もちろんOKだ。言葉ではそう言ったけど、心の中ではドキドキだ。と言うのも、こここまで全力で早歩きをして、顔は真っ赤で、汗がダラダラで、怪しいことこの上ない。しかし、もはや”まな板の上の鯉”状態で、なすがままにするしかない。数秒後、無事通過できた。こちらの態度を見て大丈夫だと思ったのだろう。お財布もチャックは開けたが中はそれほどキチンとは確認しなかった。良かった〜。

保安検査官は2人いた。1人はガタイのいい黒人(さっき身体をポンポンした人)で、もう1人は中南米系の陽気なおばちゃんだった。無事、保安検査をパスしたときに、陽気なおばちゃんが、
「ドウモアリガトウゴザイマシタ」
 と、カタコトの日本語を喋った。僕もとっさに、
「有難うございました! Thank you!」
 と返していた。突然の日本語でビックリしたけど、思わず笑顔になっている自分がいた。

Lucky Delay

米国時間 2019年08月10日 09時45分

緊張していた気分が一気にほぐれた。しかし、飛行機の時間は迫っている。急いでシャツを着て、靴を履いて、ゲートに向かう。

まずは自分が乗る便を確認するために、電光掲示板を探す。あれ? どこにあるんだ? 成田や羽田のように大きなモノをイメージしていたが、保安検査を抜けたところにはあまり大きなモノは無くて、こじんまりとしたものを見つけた。そこで、自分が乗る便を探す。あった!

DELAY

えっ?

DELAY

何度見直してみても、

DELAY

この時点で1時間ほど遅れるとのこと。えっ、えっ! じゃあ、あんなに急ぐことは無かったってこと? とは言え、あらかじめ知っていたとしても、のんびり歩く勇気は僕には無いけど・・・。

チョットはほっとしたけど、とりあえずゲートの位置を確認する。これもまたかなり離れていて、随分と歩いて、やっと、マンモス・レイクス(しつこいようだが、マンモス・ヨセミテ空港)行きの飛行機の出発ゲートに到着した。

やはり、ここの掲示板でも、DELAYになっている。まあ、当たり前だけど、、、これでしばらく時間が空いてしまった。ここでこのまま待っていても面白くないので、空港内を探検しに行く。

しばらくウロウロして、チョット小腹が空いた。出発ゲートの辺りにもお店はあるが、まだ僕にはハードルが高そうなお店ばかりなので、コンビニ的なお店はないかな? とウロウロ。結局、再び保安検査場の入口付近まで戻ってしまった。この辺りには色々なお店が並んでいる。

コンビニ的なお店発見。中をウロウロ、見慣れないものも、見慣れたものもあった。とりあえず、ミネラルウォーターとパワーバーのようなモノを買う(写真参照)。このミネラルウォーターはよく、アメリカのロングトレイルのブログを見ていると出てくるやつだ。これは飲み終わっても水筒としても使い勝手が良さそうだ。まぁ、日本のペットボトルでも水筒代わりになるけど、これはさらに使いやすそうだ。実際にトレイル上でも、この水筒の口に直接ソーヤーの浄水器を付けている人を何人か見た。今思えば日本に持って来れば良かったと思ったけど、所詮ペットボトル、飲み終わったら、ポイしてしまった。ちなみに、空港内にはウォーターサーバーのような水を補給できるところがいくつもある。もちろん無料で。なので、一度ペットボトルを買うと何度でも補給が出来る。しかし、この水の出どころがどこなのか知らないし、外国人の僕が気軽に飲んでいいのかも知らない。(僕からみたら)外国人はガンガンに飲んでいたけど・・・。

ちょっと、一息

当初は1時間ほどの遅延予定だったけど、少し伸びたようだ。こうなったら、いつ飛ぶのかわからないので、ゲートの前で待つしかない。ひたすら待つしかない。

待っている間に腕時計の(CASIO PRO TREK)の時間を現地の時間に合わせる。一応電波時計なので、現地の電波を拾って自動で変わる(自動設定にしてある)のかと思ったけど、待てど暮らせど変わる様子がなかったので、仕方なく手動で変更した。時間を間違えたら洒落にならないからね・・・。

1時間30遅れでやっと出発出来るようだ。搭乗口から人がどんどん飛行機に吸い込まれていく、僕も列に並んで、入口でバーコードをピッて読ませて機内に進もうとしたら、後ろから名前を呼ばれた。自分の名前を英語のイントネーションで、呼ばれるなんて滅多にないので、ビックリした。あれ? ダメなの? 僕は飛行機には乗れないの? と、思ったけど、スタッフの人が再び笑顔で僕の名前を呼びながら、手にチケットを持って差し出している。どうやら新しいチケットが発行されたようだ。飛行機は座席指定の出来ないタイプなので、日本で指定されていたシート位置が変更されたんだろう。笑顔で「Thank you!」と、受け取った。

飛行機はなかり小さく、機内は観光バスに毛が生えた程度の広さしかない。っていうか、帰りにヨセミテ公園から乗ったYARTS(ヤーツ)のバスの方が広かった。

新しく指定された座席に行くと、窓側の隣の人は既に爆睡している。まぁ、余計に話しかけられないからいいか。

飛行機の扉が閉められ、動き出した。やっと今日の最終目的地に行くことが出来る。

結局、マンモス・レイクス行きの飛行機はロスアンゼルス空港を約1時間30分ほど遅れて出発。

飛行機の中はかなり賑やかだった。機内の音がかなり大きいので、皆の声も大きくなっている。斜め前のグループがジョン・ミューア・トレイルについて話しているのが聞こえた。もちろん、内容までは分からない。僕の英語力の無さが一番の理由だが、機内の音が大きいので、時々、JMTと言っているのが聞こえる程度だ。

ここで、現地の人が、ジョン・ミューア・トレイルのことを、JMTと省略して呼んでいることを知った。その後も何人かの人たちがJMTと省略して呼称しているのを聞いた。ちなみにパシフィック・クレスト・トレイルはPCTだ。

飛行機が、着陸態勢に入る少し前、突然隣の人が声を掛けてきた。いつ起きたんだ? 癖のある英語だけど、何とか「Where are you going?(どこ行くの?)」と聞いているのが理解できた。しかし、この「どこ行くの?」は曲者だ。例えば僕が北アルプスの蝶ヶ岳の山頂にいるとして、そこで知り合った方に
「どちらから?」
 と聞かれたとします。答えとしては、
●神奈川県から(住んでいる場所を答える)
●表銀座を縦走してきました(コースを答える)
●横尾からです(登山口(スタート地点)を答える)
 以上の、3パターンがあると思いますが、これが、日本人同士だと前後の文章でどれを答えれば良いのか推測できますが、これを英語で直接質問されても、どの答えが正解を推測することが出来ない。なので、先程の質問に対しても直近の行き先を聞いているのか、最終的な目的地を聞いているのか分からないので、とりあえず、
「Mammoth Lakes」
 と答えるのが精一杯だった。マンモス・レイクス行きの飛行機に乗っているんだから当たり前である。今考えれば、JMTと答えた方が自然だったのかも知れませんが、その人が何を聞きたかったかの真意がわからないので仕方ないですよね・・・。JMTとでも答えていれば話が弾んだのかもしれませんね、、、英語は喋れませんが・・・。その後、すぐに着陸態勢に入ったので、そのおしゃべりはおしまいです。

飛行機は小型のジェット機なので、ちょっと揺れたが、無事にマンモス・ヨセミテ空港にランディング。

マンモス・ヨセミテ空港には17時20分に到着。予定より約1時間30分遅れだが、まぁ、今日の最終目的は無事にホテルにチェックインすることなので、よしとしよう。

でも、日本の時間だと今現在は8月11日の午前9時30分頃、、、つまり、貫徹した翌朝ってことですね。緊張の連続だったせいか、眠気も、時差ボケの自覚もありません。

ここで一度時間の流れを整理しよう。僕自身、頭がこんがらがってきた。

当初の予定
成田空港発       
8月10日 17:00
 ↓
ロスアンゼルス空港着  
8月10日 11:25(日本時間 8月11日 03:25)
 ↓
ロスアンゼルス空港発  
8月10日 14:36(日本時間 8月11日   06:36)
 ↓
マンモス・ヨセミテ空港着  
8月10日 15:54(日本時間 8月11日 07:54)

実際の時間
成田空港発       
8月10日 17:00
 ↓
ロスアンゼルス空港着  
8月10日 11:15(日本時間 8月11日 03:15)
 ↓
ロスアンゼルス空港発  
8月10日 16:00(日本時間 8月11日 08:00)
 ↓
マンモス・ヨセミテ空港着  
8月10日 17:20(日本時間 8月11日 09:20)

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