"The mountains are calling..." by JOHN MUIR

【JMT本編】#06 ジョン・ミューア・トレイル3日目 ドノヒューパスを越えて

ジョン・ミューア・トレイル3日目 ドノヒューパスを越えて

5日目(ジョン・ミューア・トレイル3日目)起床

テント内の温度、13.6℃(午前6時)

6時起床。昨日の晩、少し離れたところに置いておいたベア・キャニスターを回収しに行く。当然、昨日置かれたままだ。

よし、動いていない

今日は今回のトレイルのハイライトとも言うべきドノヒュー・パスを越える。日本では3,400mの峠を越える事は出来ないので、初体験と言うことになる。ドノヒュー・パスまではあと2.7マイル(約4km)、通常で考えれば、登りばかりなので約2時間は掛かる。でも、ここは標高が3,000mを越えている。富士山で考えれば1km進むのに1時間掛かっても不思議ではない。普段ならこのくらいの標高だと9割は軽い高山病になっている。そのせいで、歩くペースは極端に落ちる。しかし、今回は3,000mを越えてもその症状は現れていない。このまま無事に峠を越えられればいいんだが、どうなるでしょう。

朝食は昨夜ガッツリ食べているので軽く済ませる。

今日の朝食

7時30分出発。どうしても起きてから出発までに1時間半は掛かってしまう。これは今回に限った事では無いが、もう少し速くならないかな。朝のルーティンを見直す必要があるぞ。

出発の前には忘れ物、落とし物が無いか、チェック!

スタートから早速の上りになる。しかし傾斜はこれでもかっ! てくらい緩やかなのでそれほどキツくない。快調に歩けている。これなら思ったより早い時間にドノヒュー・パスを越えられるかも・・・。

眼前には岩だらけの風景が広がっている。目の前のどこかがドノヒュー・パスなんだけど、どこなのか全然分からない。通常は峠越えなので1番低い鞍部を通っていると想像出来るが、ここまで近づいてしまうともはやどこが1番低いのか分からない。ひたすら、トレイルに沿って歩くだけだ。

歩き始めこそチョット辛かったけど、すぐに慣れて、快調に歩けている。この標高でこんなに楽に歩けるのは初めてだ。しかし、傾斜が緩やかなので、グイグイ歩けてはいるけど、グイグイ標高を上げている感は全くない、

日本のトレイルなら、自分の歩く先、または振り向くと、自分が歩いてきたルートが1本の線として見えるけど、ここでは、この先、どちらにトレイルが向かっているのか、または振り向いて、自分がどこからやってきたのか、全然わからない。つまりトレイルが自然に完全に溶け込んでいる。わざとそう作っているのか、またはこの岩だらけの地面が自然とそういう作用を起こしているのかはわからないけど、雪でトレイルが隠れてしまえば、ルートファインディングは相当苦労しそうだ。ただし、雪が無ければ、目の前のトレイルははっきり確認出来るので、それに沿って歩くだけだ。

振り向いても、トレイルが全然見えない

ドノヒュー・パスに近づくと、多少の雪が出てくるが、踏み跡がしっかり付いているので、迷う事はない。

ドノヒュー・パス

ん? 広いところに出た。峠の向こうの空が見える。そろそろドノヒュー・パスか? 少し先に道標のようなポールが見える。あそこか?

近づいてみる。ん? ここはキャンプ禁止? 国立公園のパネル? どこにもドノヒュー・パスの文字が無いぞ。ここじゃないのか? 近くの岩にパネルが埋め込まれている。ヨセミテ公園に入るにはウィルダネスパーミットが必要? どこにもドノヒュー・パスの文字がないじゃないか! 

ここはドノヒュー・パスなのか〜???

そうだ! GPSで確認すればいいんだ。確認、確認、、、間違い無い。ここがドノヒュー・パスだ。ヨセミテ公園側からここを通るのに人数制限が掛けられたせいで、なかなかスルーハイクのパーミットが取れなくなった現場のドノヒュー・パスだ。と、同時に今回のトレイルで1番の高所になる。それにしても呆気ない。いや、味気ない。もう少し自己主張があってもいいような気がする。いや、せめてドノヒュー・パスの表示があっても良いと思うのは、僕が日本の山に慣れきってしまっているからだろうか?

それにしても、今日のスタートから1時間と少しで着いてしまった。2時間は切らないだろうと思っていたけど、思っていたよりペースが上がったって事が、それとも、そもそも、2.7マイルの距離が間違っていたんだろうか? 後者の可能性は大きそうだ。

とりあえず、写真を撮る。と言っても、ここには誰もいないので自撮りだ。というか、今日はまだ誰とも合っていない。

ライエル・キャニオン

いつまでもここにいても仕方ないので、次に進む。次はライエル・キャニオンだ。キャニオンっていうと、真っ先に思い浮かべるのはやっぱりあのグランド・キャニオンだろう。あんな景色が広がっているのだろうか?

歩き始めてすぐにその答えは出た。目の前にライエル・キャニオンが広がっている。全貌とは言わないが、ライエル・キャニオンがどんなところなのかは一望出来る。恐らく川の水で削られて出来たであろう、大きな大きな渓谷が見える限り遠くまで広がっている。

ライエル・キャニオンがずっと奥まで続いている

うわ〜! ここを進むのか? その大きさにビビりながらも、渓谷の底に見える湿原のような景色に、チョットワクワクしている僕がいる。でも、奥行きもさることながら、深さもかなりあるように見える。あそこまで下らなくてはならないんだ。

ライエル・キャニオンにズーム・イン

さぁ、下るぞ! って言っても、初めは緩やかに大きくジグザグと下る。途中、雪もあるが、特に問題ない。下り初めてすぐに、2人組のハイカーとすれ違う。普通に挨拶してすれ違う。ドノヒュー・パスまでもう少しだよ! と声を掛けたいが今の僕には無理だ。

ドノヒュー・パスからライエル・キャニオンの底までは一気に下るのではなく、階段状に段々になっている。つまり、ガーっと下って、しばらく水平に進んで、再びガーっと下って水平に進む。それを繰り返してやがて、渓谷の底に着く。その段ごとに景色が変わるのが面白い。

振り向いてドノヒュー・パスを仰ぎ見る

ジグザグ下ってやがて平坦になる。雪解けが遅いせいか、そもそも水が大地を侵食して出来た渓谷だからなのか、やたら水が豊富にある。ドノヒュー・パスの南側も小川が流れ、水に困るような感じはなかったけど、そういえば、風景に木々が少なかった。南側の水は雪解けが遅いせいなのかもしれない。それに対して、ドノヒュー・パスより見たライエル・キャニオンは青々とした木々が見えた。やはりこの渓谷は水が豊富なのだろう。もっとも、日本の感覚だと標高3,000mはゆうに森林限界を越えているので、ライエル・キャニオンの下の方は標高の関係で森林が出来やすいだけなのかもしれないけど、、、。

今回歩いた中ではこのドノヒュー・パスからライエル・キャニオンまで下る斜面が一番急だった気がする。なので、ヨセミテ公園をスタートとするとライエル・キャニオンからドノヒュー・パスまでの登りはかなり骨を折りそうだ。しかも、ライエル・キャニオン付近はキャンプ禁止になっているので、トゥオルミー・メドウのキャンプ場から1日でドノヒュー・パスを越えなくてはならないのか? マジっすか? 

ライエル・キャニオンの最深部まで降りた。基本的に踏み跡はしっかり付いているので、ルートを外すことは無い。はずなのに、ルートを見失った。突然道が無くなった。あれ? って思って地図で確認すると、この辺りで川の反対側に渡ることになっている。あれ? そんなとこあったっけ? と引き返してみると、たしかに川の向こう側に踏み跡が続いている場所があった。しかし、そこに橋のようなものは無い。飛び石で渡るようになっている。その飛び石の配置があまりにも自然に配置されていたので気が付かなったようだ。まぁ、ロスは数分程度だったので、あまり気にしない。明日の大暴走に比べれば大したことはない。

ホームシック?

一応はざっくりと組んだ予定通りには進んでいるが、しかし、いかんせん土地勘のまったく無い場所である。ホームシックと言うわけでもないんだが、本当にヨセミテ公園まで無事にたどり着けるのだろうか? という不安がたまに頭をよぎる。その度に立ち止まっては地図を開き、次のランドマークとヨセミテ公園までの距離を確認している。僕自身、いままではそれなりにロングトレイルを歩いていて、自分の体調、この先のコースの変化を考えて1時間で何キロくらい進むことが出来るのかということを感覚で知っている。そこから1日でどのくらいの距離を歩けるのかも知っている。ほぼ平坦なルートなら20kgのザックを背負って40km先のゴールに何時に着くかは、プラス・マイナス10分程度の誤差でわかる。その僕が考えに考えて組んだルートなので、ゴール出来ないということはありえないはずなのに、イマイチ自身が持てない。最悪、トゥオルミー・メドウからヨセミテ公園までバスが通っていたよな〜、なんて考えが心の奥から浮かんでは消え、消えては浮かぶを繰り返す。やっぱりホームシックなのだろうか? たとえ途中をショートカットしても、帰りの飛行機の日時が決まっているので、早く家に帰れるわけではない。こんな感情は初めてだ。とはいうものの、途中でリタイアする気も無い。特にここの(今の)環境が嫌なわけでは無い。ずーっと夢見てきたジョン・ミューア・トレイルを歩いているんだ。一日でも長くいたいという気持ちもある。なんか、モヤモヤが続いていいる。

サンライズ・レイクの分岐を過ぎてからさらに斜面は急になり、やがてライエル・キャニオンの底に着いた。そこはまるでスケールのデカイ尾瀬ヶ原のようだ(すみません、そんな例えしか出来ません)。ここからはほぼ平坦なルートなので、楽ちんかと思ったけど、標高が低くなったせいで気温がかなり高くなったようだ。地面も、白い砂、白い石が多く、照り返しがきつい。うわ! 楽だと思っていたけど、結構きついぞ!!! むしろ、ドノヒュー・パスへの登りの方が楽だった。

素晴らしい出会い

照り返しがきつい中、わずかにある日陰で休み休み進む。水の消費が激しい。川はあることはあるのだが、意外に近づけるところがない。湿地帯のようなところを歩くわけにもいかず、蛇行した川と、蛇行したトレイルが近づく場所を地図で確認する。すると意外にも水が豊富な割にはその水が得られる場所が少ないことに気づいた。次の水場までは、水筒の水をちょびちょび飲む。あれ〜? 水は豊富に見えたのにな〜。

最初こそ、その絶景に心躍らせていたけど、やがてその単調で気温の高いルートに、うぇ〜、と、なりながら進んでいると、トレイル脇の倒木に腰掛けたアジア系の人がいた。いつものように「Hello」と挨拶して通り過ぎようと思ったけど、何やら英語で話しかけてきた。2人の日本人の女の人を見ませんでしたか? と言っている。えっ? 普通に聞き取れた。すげ〜、英語が聞き取れるようになってるじゃん。やっぱり英語を話すには海外に出るべきだよな〜。なんて思いながら、その人をよく見ると、僕と全く同じサコッシュをしている。色も同じだ。基本、日本のメーカーなので海外の人が使っているとは考えづらい。まさかと思い、
「Are you Japanese?」
 と聞いてみる。続けざまに、
「I’m Japanese.」
「あっ! 日本の方でしたか。」
 と日本語が返って来た。日本の方でした。

お話を聞くと、奥さんとその友人の女性の3人で来ているらしく、その女性陣2人とはぐれてしまったと言うことです。う〜ん、日本人の女性は見なかったなぁ。と思っていると、2人組のハイカー(男性)がやって来たので、僕の時と同じように聞いている。もちろん英語で。あのくらい話せると、もっと楽しめるんだろうな〜。なんて思いながら聞いていると、そのハイカーは女性2人組をこの先で見たらしい。急いだほうがいいよ、って言っていたのが僕にも聞き取れた。

その彼と話をしながら、女性がいたという方に急いだ。少し進むと、女性2人が川の方から歩いて来るのが見えた。無事に合流出来たようだ。

その方々は九州の方から来ているいうとこで、日程こそ僕とそれほど違わない。けど、歩く距離を短くして、その代わり、釣りをしながらのんびりとこの辺りを回っているとのこと。う〜ん、羨ましいな〜。そんな旅がしてみたい。僕の旅はいっつも、スケジュールをギチギチにして余裕がないからなぁ〜。

短い時間でしたが、その3人の方々とお話しが出来たことは、僕にしてみるとまさに地獄に仏でした。かなりメンタルが弱っていたので、その3人の素敵な笑顔は底を尽き掛けた僕のエネルギーを再び満タンにしてくれました。

お名前を伺うのを忘れてしまいましたが、最近の九州豪雨は大丈夫でしょうか? 心配です。

お互いの旅の無事を願いつつ、その3人の方々とは別れ、僕はトゥオルミー・メドウを目指す。まさかここで、日本人に会うとは思っていなかったので、ビックリしつつも、やはり、人気のトレイルなんだなぁと思った。そして、スルーハイクの夢も諦めて無いけど、いつかは、彼らのような旅がしてみたいと思った。

ちなみに、最初に会ったときに彼の英語が普通に聞き取れたのは、彼の英語が癖のない(日本人からみたら)普通の英語だったからです、僕もいつかはこのくらいは話せるようになるのだろうか?

彼らに会ったおかげで、モヤモヤした気持ちがだいぶ解消された。精神的にも身体的にもリフレッシュした気分だ。足取りも軽い。と、同時に水筒も軽い。水が底を尽き掛けている。次の水場はどこだ〜!

ひと休み、ひと休み

地図で確認すると、この先に水場がある。トレイルから川まで10mほどだろうか? その水場の近くに大きな木があり、日影を作っている。川も近く、日影なので、そこにいると気持ちいい。よしっ! ここで休憩だ。ザックを降ろしてその木陰に横になる。

普段の僕のトレイルではこのような休憩はしない。休憩と言えばザックを背負ったままで、水分補給や行動食をつまむ程度だ。滅多に座って休む事はしない。と言うのも、僕は歩くのが遅い。とてつもなく遅い。そんな休憩をしていたら、1日で進む距離が限られてしまう。だから、歩く速度を落としても、その代わり休憩を減らしている。つまり、歩きながら休憩しているようなようものだ。

今日はスタートからドノヒュー・パスまでで、だいぶ時間の貯金が出来ている。しかも、ここからトゥオルミー・メドウまではほとんどアップダウンはない。

30分ほど寝転がり、ゆっくりして再出発する。

やがて樹林帯の中に入り、分岐をいくつか進むと、川沿いに出る。しばらく進むと車の通れるような幅の道に出る。どうやらこの辺りから、キャンプ場になるようで、道の脇にはキャンプサイトが並んでいる。車社会のアメリカらしく、日本の感覚で言うとオートキャンプ場のようになっていて、各サイトにはテントと車が並んでいる。しかも、その両方がデカイ! 日本では見たこともないようなバカデカイHONDAのピックアップトラックや、家のようなキャンピングカーも見ることが出来る。さすが本場のキャンプ場だ。スケールが違いすぎる。

さて、ここからが問題だ。ここがキャンプ場なのは間違いけど、僕が泊まれるバックパッカー専用のキャンプサイトはどこにあるんだ? 通常、日本の感覚で言うと、キャンプ場の入り口付近に受付や、場内の案内板なんかがあって、そこで場内の確認が出来る。しかし、ここのキャンプ場には変な位置から入っているので、そもそも入り口がどこにあるのかも知らない。他の人のブログでもここのキャンプ場の詳細を見たことがない。なので、てっきり、トレイルのすぐ脇に分かりやすくあるもんだと思っていた。が、実際に来てみると、通常のオートキャンプ場で、その一角にバックパッカー専用のキャンブサイトがある。なので、その辺の適当なサイトにテントを張ってはいけないことは間違いなさそうだ。

このサイン・ボード、お土産で売ればいいのに・・・

トゥオルミーメドウ、バックパッカーズ・キャンプグラウンド

あそこがキャンプ場の入り口?

どうしよう・・・とトボトボと歩いていると正面に小さな小屋があり、その小屋の窓に枠にレンジャーのような格好をした人が背中を向けて座っていた。なんだろ? キャンプ場の受付なのか? それは日本の高速道路の料金所(有人)のようなものをイメージしてもらうと良いと思う。通常、日本のキャンプ場に入るには受付で住所や名前を専用用紙に記述して提出する必要がある。しかし、ここには何かを記述するようなスペースはない。ええい、ダメ元だ!
「えくすきゅーずみー」
「・・・」
 建物の中の人と会話しているようで、聞こえなかったようだ。もう一度、
「えくすきゅーずみー」
「Hello」
 今度は気づいて振り向いてくれた。女性だ。
「Where is (a) Backpacker’s Campground?」([Backpacker’s Campground]がとっさに数えられるものかどうか判別出来ないので、(a)の部分は濁す)一言、二言答えた後、建物から出てきて、満面の笑みを浮かべて、その方向を指差しながら、
「そこのトイレの向こうの丘の上よ」
 bathroomとon the hillが聞き取れた。トイレをbathroomと言うのは知識としては知っていたけど、これは主に家のトイレを指すものだと思っていた。実際にはもっと幅広く使えるんだと、ひとつ勉強になった。もちろん、ここのトイレはトイレだけでシャワーが付いていたりはしません。
「How much?」
「6ドルよ」
 僕がお金を払おうとする仕草をすると、
「封筒に入れて、ポストにね」
 あぁ、なるほど、レッズメ・ドウのキャンプ場と同じ仕様か。実はenvelope(封筒)という単語を知ったのはレッズ・メドウのキャンプ場の時で、覚えたばかりだったせいもあり、その単語が聞き取れた。
「Thank you so much」
 とお礼を言って、丘の上を目指す。それにしても、今の女性、ものすごい笑顔、というかものすごい楽しそうに説明していた。よほど、この仕事が好きなんだろうな。

トイレを越えるとすぐに正面が緩やかな登りが続いている。丘の上と言っていたので恐らくこの上だろうと、登っていくと「WALK-IN BACKPACKERS」と「BACKPACKERS SECTION」の案内板が立っていた。その丘の上一帯がバックパッカーズ・キャンプグラウンドのようだ。思ったよりも広く、余裕をもって張っても50張以上は張れそうだ。しかし、すでに結構埋まっていた。一番奥まで行ったけど、いっぱいだったので、中央の道のすぐ脇に一張分張れそうなスペースがあったので、そこにテントを張った。人通りが激しくうるさそうだったけど仕方ない。

テントを張ったので、とりあえず水を確保しようと思ったけど、そういえば水場はどこだ? いままでそれらしい建物は見たことがないぞ? とウロウロしていると、プラティパスの水筒を持った人がトイレから出てきた。よく見ると水筒はいっぱいになっている。あれ? そうか、トイレで補給するのか。でも、ここのって浄水する必要はあるのか? う〜ん、面倒だからいいか。ということで、そのまま補給してテントに戻る。その途中、バックパッカー用のキャンプサイトの入口にある。案内板でキャンプ場のルールを読んだり、支払い用の封筒をゲットしたりしていると、ひとりの女性から声を掛けられた。一度目ではよく聞き取れす。もう一度言って貰うと、どうやら5ドル札を(1ドル札5枚に)くずしてくれないか? と言っているようだ。お財布を取り出し中を見ると、1ドル札は2枚しかなかった。その2枚を見せながら、
「Sorry, I have 2dollars only.」
 ザックの中には(現金は分散させて持っていた)もう少し1ドル札はあると思うけど、さすがにそこまで取りに行くわけにはいかない。基本的にアメリカはカード社会だけど、キャンプ場は現金オンリーのようだ。もし、アメリカでキャンプするようなことがあれば、1ドル紙幣を多めに持っていると安心だ。もし、僕が逆の立場だったらと思うとゾッとした。

テントに戻り、まったりしているとあっという間に午後8時近くになってしまった。テントの前でベア・キャニスターを椅子代わりにしてミニどん兵衛を2つ食べた。食後に抹茶ラテを飲みながらまったりしていると、やっと辺りが暗くなり始めた。

キャンプ場には基本的に、ベアボックス(ベアコンテナ)がある。だいたい数サイト毎に一台設置されているんだけど、扉のロック機構が壊れているものが結構ある。僕のテントサイトに近くにあったベアボックスもそうだ。その場合は、扉を閉めた後、大きな岩でその扉が開かないように位置を調整しながらちょうど良い位置にその岩を置く。岩は不安定な形をしているのでちょっとコツがいる。

食事も済ませて、辺りも暗くなってきたので、シュラフに潜り込む。時差ボケ(?)も完全に解消され、疲れもあったので、すぐに寝てしまったようだ。しかし、突然ガサガサという音で、目が覚める。時計を見ると午後11時を過ぎている。その音をよく聞いてみると、どうやらすぐとなりにテントを張っているようだ。え〜! こんな時間にかよ。たしかにライエル・キャニオン一帯はキャンプ禁止だから、意地でもキャンプ場までたどり着いたのかもしれないけど、おいおいって感じだな。でも、その人も気にしているようでテントを張るときはなるべく音を立てないようにしているみただけど、やっぱりうるさいよな・・・。たまにヘッ電の灯りが僕のテントに当たりチラチラと、これも結構うるさいよね・・・。

そうはいっても、やはり疲れているので、再びすぐに寝てしまったようだ・・・。

ルート図

高低図

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