"The mountains are calling..." by JOHN MUIR

【JMT本編】#10 初めての海外旅行の終わりー帰郷ー

初めての海外旅行の終わりー帰郷ー

最後の日

ホテルからの眺め 昨晩は暗くて見えなかった

6時30分、セットしたアラームに叩き起こされる。今日は日本に帰るだけ。空港まで無事に行って飛行機に乗れれば問題ない。日本に着いてしまえば、歩いたって帰れる。今日はトラブルだけはゴメンだ。

ノロノロと準備をしていたら、朝食を食べる時間が無くなってしまったけど、そもそも朝食を食べるところは少し離れていて、間違えて早起き出来たら行けるかも、でも、アラーム通りに起きたら無理だなぁ、と思っていて、半ば諦めていたので、まぁ、よしとしよう(そもそも、もっと早い時間にアラームをセットしておけばよかっのだが・・・
)。空港には早めに着く予定なので、何か食べる時間があるだろう。

全て整い、最後にチップをベッドの脇のテーブルに置いて出かけるだけだ。ここのホテルではチップ用の封筒が置かれている。その表面には以下のようなことが書かれている。
「もし、あなたがあなたのハウスキーパーの労力に対して何か残したいと望むなら、我々はこの封筒を提供しますよ」
まぁ、簡単に書けば、
「チップはコレに入れてねー」
ってところか・・・。
言われなくてもチップを残しますよー、と封筒にチップを入れてベッド脇のテーブルに置く、これで部屋を出る準備は出来た。

チップを封筒に入れる

チェックアウト?

8時10分前、ソロソロ部屋の前に出てシャトルバスを待つか。と思って、テーブルに置いていたカードキーを取ると、あれ? このキーはどうするんだ? チェックアウトはどうするんだ? わざわざフロントまでキーを返しに行ったら、シャトルバスが部屋の前まで来る意味が無いし、部屋に置いていっていいのか? あれ? あれ? どーしよー?

分からなかったら誰かに聞くしかない。しかし、フロントに電話するのもハードルが高いし、そもそも時間が無い。だったらこれから会うであろうホテル側の人間は、、、シャトルバスのドライバーさんだ! とりあえず、部屋を出て、鍵を掛ける。

ここは二階建ての二階なのでひとつ下の階に降りなければならない。建物の両端に階段があるが、部屋の目の前にはエレベーターがある。そういえば、アメリカに来てまだエレベーターには乗ってないなぁ、もう、最後のチャンス(何の?)かもしれないので、下向きの矢印ボタンを押す。何やら不穏な音がして、扉が開いた。一瞬、躊躇したが、好奇心の方が勝ってしまった。一歩足を踏み入れる
「ミシッ」
「!」
「ポチッ」
「ゴゴゴゴゴ」
「!!!!!」
「ガッコン!」
「!!!!!」
「ガァーーー」
「ふぅ〜」
 無事に一階に着いた。

待ち合わせ場所には僕の他にもう一人待っていた。アジア系の顔立ちで日本人に見えるが、外見だけでは分からない。

しばらく待つと、シャトルバスが来た。よく映画で見るスクールバスのような形をしている。バスに乗り込む前に、後ろにあるトランク(?)に荷物を預ける。先に待っていた人がバスに乗り込む時に、ドライバーさんに航空会社と路線を伝える。なるぼど、そういうことか、ってことで僕も、
「UNITED AIRLINE INTERNATIONAL」
 伝えた。すると
「UNITED INTERNATIONAL」
 と復唱したので、通じたんだと思う。ついでに
「このカードキーはどうすれば?」
 とカードキーを差し出しながら聞いたら、
「OK」
 と言いながら受け取って、シフトレバーの脇にあるポケットに置いた。そこにはすでに数枚のカードキーがあったので、ドライバーさんに渡すのも間違いではなかったようだ。

バスに乗り込むとすでに数人乗っていた。まぁ、部屋の前まで迎えにに来てくれるので、他の部屋にも寄って来たんだろう。

僕たちを乗せるとバスはホテルの敷地を出て、大通りに出る。このまま空港に行くのかと思ったけど、他のホテルも回って人をピックアップしている。どうやらこのシャトルバスはホテル専属ではなく、送迎専門でいろんなホテルと契約して、お客さんを送り迎えしているようだ。

数件のホテルを回ると、シャトルバスは空港に向かった。入り口から順番にお客さんを降ろしている。UNITED航空は1番奥にあるので、下されるのも1番最後になった。まぁ、時間は全然余裕なので問題無い。

1番最後に降ろされたっていうことは、そこに行くまで、いろいろな航空会社のゲートの前を通ることになる。ゲートの前には、僕と同じようにシャトルバスで送ってもらった人、知り合いに車で送ってもらった人、タクシーで来た人、などがたくさんいる。その中でふと目に留まったのは、高そうなスーツを着た人が、タクシーから降りてきて車の後ろに回り込むと、ドライバーさんがトランクルームから荷物を取り出し、その荷物を手渡した時に、それと引き換えにチップを渡しているのが見えた。その渡しかたはとてもスムーズでカッコよくみえた。そういえばチップを渡しているところにを見るのは初めてだ。僕もすぐ後にそれをしなくてはならないので、その所作を参考にさせてもらった。

僕と同じところで乗った人は、同じUNITEDのゲートで降りた。乗った時に僕が後に乗った関係で、僕の荷物が先に出される。その荷物を受け取り、胸ポケットに入れていたチップを渡す。
「Thank you」
 という言葉を添えて。

おぉ、自分で言うのもなんだが、とってもスマートに渡せたと思う。とても初めてとは思えない、グッドタイミングだ。

こんな些細なことでも、人生で初めてのことだ。チョット興奮したと同時に、上手く渡せて良かったと、ホッと胸を撫で下ろした。

サンフランシスコ空港

8時20分。空港に到着。飛行機の時間が11時50分なので、かなり早い時間だけど、遅いよりはいいでしょ。

空港内はまだそれほど人もいない、そもそもこの国ではお盆休みは関係ないので、日本のようにこの時期に人が集中することはないだろうけど・・・。

とりあえずチェックインと荷物を預けるのはさっさと済ませてしまおうと、カウンターに向かう。ここでも不安材料がある。はたして、無事に英語でチェックインが出来るだろうかと思ったけど、ここのチェクインはキオスク端末で行う。しかも、画面の言語を日本語に出来るので全然問題無かった。そこで搭乗チケットと荷物用のタグを取得できる。さて、次は荷物を預けなくてはならない、しかし、どこにいけばいいのか分からない。まだ時間はたっぷりあるので、とりあえず、ベンチに座り、他の人の行動を観察する。。。すると、シャーっという音と共に、セグウェイに乗った二人の警備員が人の間をものすごい勢いですり抜けていった。思わず写真を撮ろうとカメラを出したけど、警備員はすでに見えないところまで行ってしまった。セグウェイって生で見るのは初めてだけど、結構スピードがでるのね。それにしても、あんなに急いで何かあったのだろうか? いやいや、今はそんなことはどうでもいい。荷物を預けるにはどうしたらいいんだろう? あ! あれは? みんな大きな荷物を持って並んでいる列が見えた。なるほどあそこか、ということで僕もそこに並ぶ。すると、係の人が僕の持っているタグを見て、それがあるなら、ここじゃなくてあっちだよ。と別のカウンターを指差して教えてくれた。

教えてもらったカウンターに行き、パスポートに必要そうなものを全て挟み込んで係の人に渡した。すると、荷物を台の上に乗せろと言われた。その通りにすると、パスポートに一緒に挟んであった荷物用のタグをザックに付けてくれて、パスポートを返された。これで、無事荷物も預けられた。ちなみに荷物の重さは測ってはいないけど、間違いなく来るときよりは軽くなっているはずなので、特に心配なく台に乗せられた。

荷物を預けて身軽になった。搭乗開始時間まではかなりの時間があるので、空港の探検だ! 一通りぐるりと回ったけど、特に面白そうなものも無かったので、早めに保安検査を受けて、セキュリティエリアに入る。

セキュリティエリア内には人が大勢いて、お土産売り場やレストランも多数あり、こっちの方が賑わっていた。早く入って正解だった。お土産も空港内でしか買う時間が無かったのでちょうど良かった。

まずは一通り回ってどんなお店があるのかチェックする。とりあえず最低限のお土産は買えそうだ。レストランも色々あり、飛行機に乗る前に何か食べられそうだが、まずは、お土産を先に買ってしまおう。でも、何を買えばいいのかわからない。そもそもサンフランシスコの定番お土産ってなんだ? iPhoneで調べてみる。ふむふむ、チョコレート(ギラデリ)か、、、。ってか、こんなチョコレートなんか見たことないぞ。本当にこれが定番なのか? って思ったけど、このチョコレートはどこのお土産屋でも店頭の一番目立つところに置いてあり、やっぱり、これが定番なんだな、と思った。

とりあえず、このチョコレートを買うとして、どこのお店で買うか? 基本的にはどこのお店でも同じような値段だけど、中には何個か買うと割引してくれるお店もあった。もちろんそのお店で買った。

アメリカのお寿司

まだ、時間があるので、何かお腹に入れておこう。さて、何を食べるか? 飛行機の中で2回は食事が出るので、それほどガッツリ食べる必要はない。では何にしようかと思ったけど、先ほどブラブラしていた時に見かけてチョット食べてみたいなぁ、と目を付けていた。お寿司を食べることにした。

そこは、お寿司の他にラーメンもあったけど、ラーメンはすでに食べているので、お寿司だ。これしかない! しかし、アメリカに来て、ラーメンやら、お寿司やら、何をやっているんだろう、僕は。せっかくなんで、本場のハンバーガーも食べたかったが、それはまた次の機会にしよう。

そのお寿司屋は基本的に持ち帰り専門のようだが、店内にもいくつかのテーブルがあり、そこでも食べられるようになっている。でも、フードコートのようにお店の外にも共通のテーブルがあるので、そこで食べようとと思う。

お店の名前は「TOMOKAZU」と言い、日本風を演出している。店員さんも全員日本人(?)だ。システムとしては、商品ケースから希望の商品を取り、レジでお金を払うようだ。ラーメンやその他の商品ケースに無い商品はレジで注文してから作るものもある。僕はその中からひとつの商品を取り、列の最後尾に並ぶ。並んでいる時に気が付いたが、日本人だと思っていた店員さんは日本人ではなかった。アジア人はアジア人だけど、店員さん同士では中国語のような言葉を話している。まぁ、そんなもんでしょ。

「Take out」 or 「To go」?

僕の前に並んでいるのは日本人(若い女性)だ。その人がレジであたふたしている。店員さんの問いに答えられないらしい。その問いが何なのかは分からなかったけど、その女性は店員さんのジェスチャーで理解したらしく、
「Take out take out」
 と言っている。どうやら、
「店内でお召し上がりですか? お持ち帰りですか?」
 と問われていたようだ。その問いに「Take out」と答えている。でも、これってアメリカでは「To go」と言うのが正しいらしい。あるラジオ番組でパックンマックンのパックンが言っていたのを思い出した。どちらが正しいのか? 自分の番では、お金を差し出しながら、
「To go please」
 と言ってみた。聞き返されることもなく、普通に商品が袋に入れられて返ってきた。やはりパックンが言うように「To go」が正しいのか? 場所がら日本人も多く、「Take out」と答える人が多いので、店員さんも理解出来たのか?

お寿司と言っているが、海苔巻きと言った方が正しいかもしれないが、ご飯と海苔が逆転しているので、ご飯巻きか? 一口食べてみる・・・味は普通だ。日本で食べるのとそんなに違わない。ラーメンの時といい、面白くない(^_^;)

アメリカの逆海苔巻

搭乗

ソロソロ搭乗の時間が近くなったので、搭乗ゲートに行く。もうすでにかなりの人が集まっていた。椅子に座って待っていると、すぐに搭乗が始まった。まぁ、慌てる必要は無いので、のんびりと列に並ぶ。

窓からこれから乗る飛行機が見える。来る時はANAの機体だったけど、これから乗るのはUNITEDの機体だ。

帰りは1番後ろの窓側の席を取った。映画をバリバリ観ようと思っていたので集中出来るかな? とも思ったけど、その理由は後で説明するけど、あまり集中出来るような環境では無い。結局、どこに座っても同じだ。

隣はアジア系の若い人で、日本人にも見えないでもないけど、そうじゃないような気もする。最後まで分からなかった。

機内はほぼ満席で、日本人が多そうだけど、意外にも外国人もたくさん乗っている。あらかたの人が着席し、飛行機の扉が閉められたようだ。一瞬、緊張する。次に飛行機の扉が開けられる時はすでに日本だ。これで本当に今回の旅が終わる。いろいろあったが、今となっては全て良い想い出だ。なんて感傷的になるかなぁ、って思っていたけど、全然ならなかった。

飛行機は安定飛行に入った。さて、映画鑑賞会の始まりです。なんて、言っていたけど、実はあんまり観られなかった。観たのは、『スマホを落としただけなのに』と『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』と『アリータ: バトル・エンジェル』くらいで次に『キングダム 』でも観ようと思ったら、飛行機は日本に着いてしまった。

機内食

先ほど、あまり集中出来なかったと言っていたが、周りが騒がしいとかではなく。機内サービスがものすごく、ほぼ間を開けずに次から次にいろんなものが出てきた。今回が、初めての海外旅行で、初めての海外の航空会社の飛行機だ(ロスアンゼルスから、マンモス・レイクスへの飛行は別)。なので、他の会社も似たようなものなのかもしれないが、これほど、いろいろなものが出でくるとは思わなかった。あまりの量に思わずメモしてしまった。それが以下だ。
・コーラ
・テリヤキチキン
・コーラ
・水
・アイスクリーム
・コーヒー
・オムレツ
・コーヒー
・コーラ

こういったものが次から次に出てくる。さすがに最後のコーラは断った。他のところもこんなもんなのかな? 来る時に乗ったANAの時もそうだったのかな? 来る時は隣の人がものすごく、サービス内容はあまり覚えていない。

それと、来る時のANAの機体の時はCAさんが女性でみんな日本人だった。しかし、帰りのUNITEDではCAさんは全員外国人だ。しかも女性だけではなく、男性もいる。僕の座っていたところの担当は、ぽっちゃりとした、男性で、日本語が流暢だし、細かなところもよく気づき、他のCAさんにテキパキと指示を出していたので、初めは日本人かと思ったが、だけど、どうやら中国人のようだ。始終ニコニコしている。あ〜、こんな人も中国にはいるのか・・・中国系アメリカ人かもしれないけど・・・。

まぁ、そんなわけで、かなり忙しなかった帰りでしたが、お陰で退屈はしなかった。

それと、ANAとUNITEDの機内装備の違いで気になったのは、ANAは前席の背面に付いているモニターの表面に偏向フィルターが貼ってあり、隣の席のモニターは真っ黒になり見えないようになっている。もちろん正面から覗き込めば見えるが、普通に座っている分には、隣の人が何を観ているか分からない。プライベートが、守られるわけだ。だからと言って、変な動画は観ていないが・・・。

それに対して、UNITEDは隣の人が何を観ているのか、丸わかりだ。まぁ、たまたまその機体がそうだっただけで、全ての機体がそうだとは思わないけど。

まぁ、偏向フィルターを貼ると少し画面が暗くなる、というデメリットもあるが、そもそも飛行機の中は薄暗いのであまり気にならなかった。

少し脱線したが、始終バタバタしていたおかげで、感傷的になる暇も無く、日本に近づいたことを機内放送が伝えている。成田は曇りだそうだ。

帰りはサンフランシスコをお昼の12時頃に出て、同日の午後2時半頃に成田に着く。つまり、夜が無い。

帰りは日中に飛ぶせいか、ほぼ全ての窓のシェードが下されている。なので、サンフランシスコの上空も日本の上空も見ることは出来なかった。結局、サンフランシスコに1泊しているくせに、サンフランシスコらしい景色は1度も見ることは出来なかった。

成田空港

13時45分、成田に到着。予定では2時35分着なので50分も早く成田に着いたことになる。窓のシェードを上げると、見慣れたどよんとした薄グレーの雲が、飛行機の小さな窓からでも分かるように空一杯に広がっている。カリフォルニアの青い空が懐かしい。←言ってみたかった。

飛行機が止まり、乗客が降り始める。僕の席は最後尾なので、降りるのは最後だ。その間にiPhoneのSIMを交換する。

機内の人が少なくなった、僕は席を立ち、頭上の荷物棚に入れていた荷物を取り出し、出口に向かう。あ〜、本当にこれで最後だ。

ボーディングブリッジに一歩踏み出す、これが終わりの一歩なのか、始まりの一歩なのかはまだ分からないけど、、、うわ! 蒸し暑い。まだ直接外気には触れていないけど、懐かしい感触が戻ってきた。感傷に浸る暇も無く、人の流れにのって入国審査に向かう。その廊下の壁には、見慣れたキャラクターたちがお出迎えしている。

何かの装置の前を通る。サーモグラフィーだ。そうか、ニュースかなんかで見たことがある。ちょっと緊張する。

入国審査は日本人なので、アメリカの入国審査(2時間も掛かった)に比べれば楽だ。あっという間に抜けて、到着フロアに出た。目の前にパネルを持っている人が何人もいた。あっ、ニュースで見たことがある。お出迎えの人たちだ。もちろん、僕にはそのようなお出迎えはない。

あぁ〜、日本人がいっぱいだぁ〜。日本に着いて、最初の感想はそんなものだ。

フロアに出たら正面に成田エクスプレスのチケットが買えるカウンターがあった。とりあえず、チケットだけでも先に買っておく。すぐに出発するものもあったけど、まだ、ドルを円にも替えていないし、日本に帰ってきて早々に慌ただしいのもどうかと思ったので、1時間くらい後のものにした。

とりあえず、帰りの電車の確保が出来たので、しばらくゆっくりしよう。まず、実家に無事に成田に着いた報告の電話をする。

喉が渇いたので、自販機でジュースを買う。日本らしく、抹茶ラテにした。さて、どこか座るところはないかと見渡すけど、ベンチは全て埋まっている。アメリカの空港はどんなに人がいても、どこかしらは空いていたのに・・・。まぁ、日本は狭いから仕方ないのか。

しばらく待っていると、ベンチが空いたので、そこに座り、まったりする。

余ったドルは当然日本円に換金しなくてはならないけど、換金場所によっては、レートがかなり違うということを聞いたことがある。同じ空港内でも違いはあるのだろうか?

本来ならiPhoneで調べるところだが、なんか面倒なんで、1番近いところで換金した。そもそも、それほど大きな額ではない。初めに円をドルに換えたのは、3万円分で、実際に現金を使ったのは、$1札が欲しくて無理に使ったのを入れても1万円分にもならない。今回はキャンプ場など、現金しか使えないところもあったので、わりと現金の使用率は高かったと思うけど、それでも、そんなもんである。普通の旅行なら、ほぼ現金を使わないんじゃないかな?

なので、換金して円で戻ってきたのは1万円チョットである。あれ? 計算が合わないじゃん、と思うかもしれないが、一通りのお札と小銭は記念として換金しないでおいたのだ。それと、家に帰ってから気が付いたんだけど、ザックの底の底に隠していたヘソクリが出てきた。それらを全て換金すれば2万円弱にはなったと思う。

成田エクスプレスの発車時刻が近くなったので、JRのプラットフォームに行く。それは空港の地下にあり、アクセスが良い。

電車に乗ると、思いの他ガラガラだ。まぁ、お盆休みが終わった翌日で(1日有給を取っていた)、ピークではないにせよ、帰国ラッシュの余波はあると思っていたので、肩透かしだ、

成田エクスプレスが動き出す。車窓から見える景色を見て、驚いたことがある。今までの人生で繰り返し見てきた景色だけど、今日はいつもと違って見えた。

緑が濃い。

濃い緑の木々

日本の緑ってこんなだったっけ? と驚いてしまった。たまたま、僕が行っていたところが濃い緑色の葉の樹木が少なかっただけのことかもしれないけど、正直言ってびっくりした。

横浜に着き、JRに乗り換える。いつもの日常の風景だ。でも、何か違って見えたけど、その理由は分からない。

やがて、最寄りの駅に着き、いよいよ本当の旅の終わりが近づいてきた。電車の扉が開き、外気が一気に流れ込んでくる。うわー、蒸し暑ちぃ〜。それと同時に! うるさいほどのセミの声が・・・。えっ? セミの声ってこんなにうるさかったっけ? と思うと同時に、そういえば、アメリカに鳴く虫っていたのか? 全然意識して無かったけど、街の中、キャンプ場、トレイル上、記憶の風景を巻き戻してみる。あれ〜? 考えてみれば虫を意識したのは蚊だけだ。僕は虫の声を聞いたのか? あれ? あれ?

そう言えば、何かで外国の人が日本に来た時にセミの声にびっくりしていた、というのを聞いたことがある。虫なんて世界中でそう違わない(極地や熱帯雨林とかじゃない限り)と思っていたけど、そうじゃないんだ。まぁ、人も違うんだから、虫だって違うか。

駅から自宅まで約3km。元気な時なら歩く距離だけど、さすがに今日は元気だけど歩く気にはならないので、バスを待つ。

バスはガラガラだった。そうか、平日だもんな。

窓の外をボーッと見ていると、ちょっと不思議な気分になる。ついさっきまでアメリカにいた(実際は12時間前だけど)のに、今は日本にいる。頭の中で世界地図がグルグルしている。ものすごく遠くに感じていたアメリカは、今は近くに感じている。世界って僕が思っているより、もう少し小さいのかもしれない。

一生に一度だと思っていた海外旅行だけど、もっといろいろなところに行って、いろいろなものを見てみたいと思った。

最寄りのバス停で降り、いつもの自宅への道を歩く。あと少しで終わる。ふと、足元を見ると、そういえばこの靴って、出発する間際に箱から出してきたんだっけ。初めての海外旅行、初めての海外のトレイルだったら普通履き慣らした靴で行くんじゃね? と思いながら、思わず顔がニヤけそうになった。

自宅に着いた。

鍵を回して扉を開けて、再び新しい一歩を踏み出す。

まだまだ始まったばかりだよね。

おしまい・・・

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