"The mountains are calling..." by JOHN MUIR

【雑記】山で笛を使ったことある?

山の笛色々

エマージェンシーキットに笛って入っている?

amazonなどで《エマージェンシーキット》とか《救急セット》などど検索すると、緊急時に必要そうな小物類が入った小さなポーチが表示されると思います。

山登りをしている人でこのようなものを装備に加えている人は多いと思います。

山登りを始めてしばらくすると、何故かこのようなモノの必要性を感じて、装備に加えると思います。僕の場合もそうでした。特に怪我をしたとか、具合が悪くなったとかで急な必要性が出来たとかでは無いのですが、何となく「あった方が良いよな〜」程度の軽い理由で装備に加えました。まぁ、後々、色々とお世話になるのですが・・・。

その時は今のようなセット品は少なく(あっても高かった)自分で試行錯誤して、かなり長い時間を掛けて、今のセットになりました。始めの頃はマキロンのようなものも持って行っていたのでかなりの重量になっていました。現在は、日帰り登山用、テント泊用、ロングトレイル用などど行動形態別に複数のセットを使い分けています。

今は安いセット品があるので、初級者の方はまずはそれを装備に加えると良いと思います。経験を重ねていくと、コレはいらないだろう、アレはあった方が良いよな、となりやがて自分だけのオリジナルセットにたどり着くと思います。または、山雑誌やブログ、YouTubeなどでも紹介されているので、それらを参考にしてセットを組むのもいいと思います。それでも、最終的にはオリジナルセットに落ち着くと思います。

で、今回はその《エマージェンシーキット》のお話ではなくて、その中には大抵入っているだろう《笛》についてのお話です。

恐らく、上記のようなキットでも大抵は入っていると思います。それと、オリジナルでキットを作った人もかなりの確率で装備に加えているんじゃないでしようか?

では、その《笛》、山で鳴らしたことありますか?

僕と笛

以前、僕は一時期、職場が山の中でした。そこは登山道やバリエーションルートからも遠く離れた、もちろん道なんて無い、深い深い山の中です。そこで、古い遺跡の調査&測量をしていました。

時には手を使わなければならないような場面があり、山の技術がおおいに役に立ちました。

遺跡の調査と言っても、その広さは東京ドーム数個分くらいはゆうにあります。測量をしている時は2つのグループに分かれて、割とこじんまりとやるのですが、その遺跡の全貌を調べるための調査は、効率よく行うために、それぞれの人が山中でバラバラになり、谷筋や尾根、崖などの斜面を実際に足で歩き、目で見て、調査して行きます。谷と言ってもめちゃくちゃ深い谷なので、底の方にいると、携帯電話などは全く繋がりません。トランシーバーも持っていましたが、通じるのは尾根一個分程度で、ある程度離れてしまえば通じません。もちろん、それぞれが尾根の上にいればかなり遠くまで届きますが、それぞれが谷の底にいる時は、絶望的に繋がりません。ここで、やっと今回の主役の登場です。そんな時に使用したのが《笛》でした。

山登りをしている人なら分かると思いますが、登山道も無いようなところをめちゃくちゃに進んだらどうなると思います? そうです、自分の位置が曖昧になります。もちろん簡単な手書きの地図は持っていますが、目的の場所に行くのにも、真っ直ぐに行けるわけもなく、谷や尾根をいくつも迂回しなくてはなりません。真っ直ぐに進んでいるつもりでも、実際はとんでもない方向に進んでいるなんて事はザラです。そんな時に《笛》を鳴らします。

この《笛》の音は、風向きにもよりますが、かなり遠くまで届きます。

そうすると、その《笛》の音を聞いた仲間たちが《笛》を鳴らして答えます。そうする事で、仲間の安全と、おおよその自分の位置が確認できます。えっ? 位置まで分かるの? って思うかもしれませんが、これが結構分かるんです。

そんなわけで山の中で1日に何十回と《笛》を鳴らした経験から、登山時における《笛》を装備する必要性を考えてみたいと思います。

どう(いつ)使う?

緊急時

まず、山で《笛》と聞くとこれを思い浮かべることが多いのではないでしょうか?

山ではありませんが、ジェームズ・キャメロン監督の映画『タイタニック』でもローズが最後に命を繋いだのが、ライフジャケットに付いていた《笛》でしたよね。

身体が衰弱しきって大きい声が出せないような時でも、小さな力で大きな音を出す事が出来るということは、万が一山中で遭難した時には心強いですよね。

または切り立った崖から滑落して、上の登山道から見えないような場所に落ちてしまった時も、上の人に、どのような状態かは別ですが、最低限、生存を知らせることが出来ます。大きい声を出して無駄に体力を消費するのはご法度です。

赤ちゃんや小さな子供が大きな声を出し続けて、最後にはグッタリしているのを見たことがあると思いますが、大声を出し続けるのは結構体力を使います。緊急時には体力を温存するのが基本です。

熊避け

次に《笛》と聞いて、熊避けに使うと考える人もいると思います。

前述した山中での調査での事ですが、その山域には熊がいました。実際に僕では無いですが仲間が2度ほど熊を見ました。なので山の中に入る時は、熊対策もしていました。

まずは基本の熊鈴、まぁ、コレは逆効果になると言う話も聞きますが、とりあえず各人が装備していました。

山で熊に遭遇する場合は大抵の場合、出会い頭が多いと聞きます。熊も人間がいると分かっていて、わざわざ近づいては来ません(昨今の熊はわかりませんが・・・)。なので、こちらが大人数だと思わせるために、大型のラジオをグループで一台用意して、熊がいそうなところではガンガンに鳴らしていました。

山の中の作業ベース(毎回機材を持ち上げるのは不可能なので、山の中にテントを立て、その中に機材を置いてある)では、熊が嫌うと言われている匂いの染み込ませたものを木にぶら下げていました。

また、最終手段として熊スプレーも一本装備していました。まぁ、これは最後まで一度も使う事はありませんでしたが・・・。

で、肝心の《笛》ですが、これも熊対策でも活躍してくれました。

まず、森に入る時、または森から開けた所に出た時、周りの状況に変化があるような場所で《笛》を吹きます。そのような所に来ると誰かが吹くので、それに合わせて皆でピーピーと《笛》を鳴らします。また、尾根を回り込んだ時とかも同様に鳴らします。意識としては熊に、ここに人間がいるよ、と教えるような感じです。

しかし、通常の登山道上でこれを行うのはかなり難しそうですね。僕たちの場合は、半径数キロは人間がいないだろうと思われるようなところなので、それが出来ました。逆に言うと、熊の生息域での作業でしたので、これをしないわけにはいきませんよね。

仲間との連絡

詳細はすでに、前述しているので、繰り返しはしませんが、これを実際に登山時に行うことはかなりのレアケースだとは思います。しかし、このような使い方も出来るということを頭の端にでも置いておけば、イザというときに何かの役に立つかもしれません。

オススメの笛

と言うことで、ここからは僕のオススメする《笛》を紹介したいと思います。このページのアイキャッチ画像でも複数の笛が写っていると思いますが、僕自身色々と使ってみて、実際に装備に加えているのは、モンベルさんの「エマージェンシーコール」です。これはハイマウントさんからも「イーコール 」という名前で同じものが出ています。どちらかがOEMだと思いますが、もしかしたら、両方ともOEMでオリジナルは別にあるのかもしれません。では、なぜモンベルさんのものをオススメするかと言うと、単純に手に入れやすいからです。なので、ハイマウントさんのものもオススメです。僕自身、両方持っていますが、特に区別なく使用しています。

このモデルをオススメする理由は、まず、軽いです。山登りではこれは重要な要素です。特にこのような(身も蓋もない言い方ですが・・・)通常ほとんど使用しないものが重くては、いずれ装備から外れていく可能性が大きいです。軽ければ、まぁ、いいかぁ、と入れっぱなしにしておけます。僕だけかもしれませんが・・・。

それと、比較的に軽い息で大きな音が出ます。これより大きな音の出る《笛》もあります。結構あります。しかし、頬を大きく膨らませて息を強く吹き込む必要があったりして、前述の『タイタニック』のお話ではありませんが、瀕死の状態でそのようなことは難しく、ローズも助からなった可能性もあるので、なるべく軽く吹ける方が良いでしょう。

また、軽い息で吹けることと重複しそうですが、音を鳴らすのにちょっとコツがいるものもあります。息を吹き込むだけで鳴るものと、《笛》の角度に気をつけて息を吹き込まなければならないものもあります。これも、やはり、瀕死の状態のローズは助からなったかも知れません。

なので、まとめると。安く、手に入れやすく、軽い息を吹き込むだけで、大きな音が出る。ということになります。はっきり言ってこれより優れた《笛》はあると思います。しかし、バランスを考えるとやはり、このモデルがオススメになります。

もし、あなたのオリジナルの《エマージェンシーキット》に入れる《笛》に悩んでいる方(そんな人いるか?)、まだ、装備に《笛》を入れていない方などは、御一考するきっかけにでもなれば嬉しいです。


以下に、Amazonのリンクを貼っておきますが、モンベルのなら、実店舗で買うか、モンベルのオンラインストアで買った方が安いですね。

ハイマウントの方は他の商品と抱合せで2,000円以上にならないと買えないので、何かのついでに買うのが現実的ですね。

まぁ、大抵のアウトドアショップならどちらかのものは置いてあることが多いので、実店舗で買うことをオススメします。

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