"The mountains are calling..." by JOHN MUIR

【登山】富士の樹海の子抱富士の子(大室山)に登ってみた《前編》

登山 OD活動

紅葉が見れて、かつ人が少ない山はないかな〜、と考えた時、ふと思い出したのが5年ほど前に一度登っている富士の青木ヶ原樹海の中にある大室山を思い出しました。

そう言えば、前回もこの時期に登って、紅葉が綺麗だったんだよな〜。ということで大室山に登ってきました。

ここは、精進湖の北側から見た時に、湖越しの富士山が子供を抱いているように見えるので『子抱富士』と呼ばれています。この記事のサムネのような写真を一度は見たことはあるんじゃないでしょうか? ちなにこの写真は2015年に撮影したものです。

前編はスタートから大室山の縁を一周して登山開始までです。


山行データ

山行日2020年11月21日(土)
コース車山肩駐車場〜車山〜車山乗越〜殿城山〜南の耳〜北の耳〜大笹峰〜男女倉山(ゼブラ山)〜八島ヶ原湿原〜鷲ヶ峰〜八島ヶ原湿原〜旧御射山神社〜蝶々深山〜車山湿原〜車山肩駐車場
山 名車山(1925m)
殿城山(1801m)
南の耳(1838m)
北の耳(1829m)
大笹峰(1807m)
男女倉山(ゼブラ山)(1776m)
鷲ヶ峰(1798m)
蝶々深山(1836m)
山 域霧ヶ峰エリア
累積標高(+−)1,074m
歩行距離20.7km所要時間8時間07分

マップ

山行記録

【09:30】精進湖登山口(富士宮鳴沢線)

富士宮鳴沢線の脇から樹海に入っていきます。ここから富士山の五合目に行けますが、この先にある、富士風穴に行く人の方が多いですね。風穴のガイドツアーでもあるのか、お揃いのツナギを着て、ヘルメットを被っている人がゾロゾロ歩いているのをよく見かけます。この日も5〜6人の青いお揃いのツナギを着た人が富士風穴に向かっているのを見ました。

以前来た時は、精進湖から歩きましたが、今日はスタートの時間も遅いし、午後から雨の予報も出ているので、ここからのスタートにしました。

基本的にこの大室山には、登山道がありません。地形図を見て進みます。まあ、僕自身は2度目だし、単純な地形なので、ただ登るだけなら地形図もいらないかもしれません。って、ナメて掛かると痛い目を見ることになるので、ちゃんと地形図、コンパス、GPSは装備しています。

地形図は国土地理院の地理院地図をプリントアウトして持ってきました。

樹海に入ってすぐにゲートがあります。富士山の五合目からの規制のためだと思われます。風穴のツアーの人は普通に入って行ったので、五合目までは入れるんでしょう。僕も彼らに続きます。

ツアーの人達は樹海の説明を受けているようで、ガイドさんがチョイチョイ立ち止まって説明しています。

僕が横から聞くわけにもいかないので、サッサと追い越していきます。

【09:38】富士風穴

富士風穴は樹海に入ってすぐのところにあります。この碑のところを入って行くと・・・

・・・突然目の前に大きな凹みがあり、底の方には大きな横穴が口を開けています。恐らく、先程の青いツナギの人たちはここに入るのでしょう。

僕自身は入ったことはないので、どのくらい入っていけるのかは分かりません。しかし、ツアーの中には外国の人も多く見かけるので、それなりにのケービング体験は出来るのではないでしょうか? わざわざ海外から来て、数メートルしか入らないなんてことはないでしょう。知らんけど。

今日は先を急ぐので、上からザッと見渡しただけで、富士風穴を後にします。

富士の樹海っぽいね。

樹海(青木ヶ原樹海)の地面は溶岩が流れてまだ1,100年くらいしか経っていなく、土が少なく(場所によっては土が多いところもあります)、溶岩台地になっています。そのせいで、木の根が地中深く入り込めないので、このように、根が地上を這うようになります。それが富士の樹海の特徴のひとつです。

樹海と言うと、薄暗くて、陰気なイメージを持っている人も多くいると思うけど、場所にもよるけど、実際にはそうでもなく、キレイな場所はたくさんあります。

植林地ばかり歩いている人は、一度樹海の散歩をお勧めします。樹海の中にはたくさんの散策用の遊歩道があります。ただし、間違っても遊歩道から外れてはいけません。理由は後述します。

分岐があります。

ここまでは富士山の五合目まで行く、登山道を進んでいます。

五合目は左に進みます。しかし、今回登るのは富士山ではなく、大室山なので、右に進みます。

すると、すぐにゲートがあり、それを越えると・・・

・・・絶景です。

【09:50】大室山のブナ林

大室山の北側斜面の一部にブナ林が広がっています。ここに来るまでは針葉樹が多かったんですが、この一体は土壌が古いため、広葉樹林が広がっています。

この日も、この辺りを散策している人たちを多数見ました。ここまでは、平坦な道なので、隠れた紅葉のスポットなのかもしれませんね。

太く、立派なブナの木をあちこちに見ることが出来ます。

倒木も多いですね。倒木と言うとマイナスのイメージを持つ方がいますが、実際の森にとっては大切な意味のある現象です。大きな木が倒れることによって、林床(地面)に太陽がたくさん降り注ぐことになり、枯れ葉の中で眠っていた種が芽を出すことが出来ます。つまり世代交代が行われるんですね。

倒れた木は時間を掛けて分解され土になります。木にとっては土は大事ですよね。なので、長い時間を掛けて木は、自分が育つのに適した地面を作っていきます。

ちなみにブナは漢字で木へんに無しと書きます。ブナは倒れると分解され、他の木よりも速く無くなるので、そう書くと言われています。

こちらは比較的新しい地面で、表面に溶岩が出ています。緑の苔が付いているのが溶岩です。ゴロゴロしています。1,100年位前の噴火で、この辺りに流れてきたと言われています。

1,100年前の噴火の影響を受けていない。つまり溶岩が流れて来なかった場所には広葉樹林が広がっています。

この写真をよく見ると、中央より右側は平坦ですが、左側は斜面になっています。この斜面が大室山の山体になります。つまり、山の始まり、はしへりがはっきり見えます。山はそれなりの数を登っていますが、こういう山は他ではあまり見ませんね。

当初の予定では、このまま大室山に登るつもりでした。しかし、少し前を先行の方がいたので、少し距離を開けることにしました。う〜ん、どうやって時間をつぶそうかと思っていたら、そう言えばこの山でやってみたいことがあったのを思い出しました。

この山は前述の通り、山の縁が比較的はっきりしています。ならば、その縁を一周出来るんじゃね? ということで、急遽、山を一周することにしました。

そうと決まれば、もう一度地形図をよく見て、コースを検討します。比較的なだらかな大室山ですが、多少の凸凹はあるので、そこをどうやって抜けるのかを検討します。そもそも、下調べ無しなので、一周出来るかは分かりません。地形的に問題なくても柵とかで通れなくなっている可能性も多々あります。まぁ、ダメなら引き返してくればいいや、という軽い気持ちです。

大室山の北側から反時計回りに、まずは南下します。

樹海の特徴のひとつに、あちこちの地面に穴がぽっかりと口を開けています。先程の富士風穴のように人が入れるものもあれば、このように横幅が50cm程度もの、さらにそれより小さいものなどは無数にあります。

前述で樹海を散策する際には遊歩道を外れてはいけないと言ったのは、このような穴が無数にあるので、間違って足を取られれば大怪我をします。見えてる穴にハマる人はいないと思いますが、落ち葉等で隠れている場合もあるので危険です。

また、樹海は迷いやすい、というのを聞いたことがあると思います。実際に迷いやすいです。なので、遊歩道から外れないことをオススメします。遊歩道からでも、十分に楽しめます。

それと、めったにあることでは無いですが、いらんモノを見つけてしまう場合もあります。それは、比較的遊歩道から近いところにあると言われているので、余計な警察のお世話になりたくないのなら、遊歩道から外れないようにしましょう。

【10:45】崩壊地

大室山の最西端辺りは、森の木々がなぎ倒されています。何があったんでしょうか?

木がゴロゴロしていて通れるのか分かりません。

大きな木を跨いだり、重なった木の上の綱渡りのように進んだりしながら、なんとか無事に通り抜けて、振り向いてみた。

まるで、ここだけ、巨人が木を薙ぎ払ったかのように、木が途中から折れています。何があったんだろう?

鹿のフンだ。そう言えばさきほど、ちらっと2匹の鹿を見た。撮影しようとカメラを出す前に見えなくなってしまったので、撮れなかったけど・・・。

大室山の南端辺りは斜面がきつい場所が多いですね。この先のことを考えたら、標高はあまり下げたくないので、可能な限り高さを保つように進みます。

ん? 何でこんなところに、こんなモノが? 周りを見渡すと、割れたモノが散乱しています。

こういったモノには詳しくないでですが、たまに江戸時代ぐらいまで遡れるモノもあります。これはそんなことは無いと思いますが・・・。

こういったところばかりでは無く、通常は下の写真のような感じです。しかし、所々に紅葉する木々が集まっている場所は、周りが白黒写真のような風景ばかりなので、余計綺麗に見えます。

【11:27】遊歩道合流

大室山の南東部で遊歩道と合流します。ここまでくれば、あとは一本道なので一安心です。

ここも大室山の縁です。遊歩道を挟んで左側は緩やかな斜面になっています。右側は・・・

・・・こんな感じです。恐らく溶岩が流れた跡で、ゴツゴツしています。

大室山の東側は、南北に真っ直ぐ遊歩道が続いています。

こんな感じで、真っ直ぐ遊歩道が続いています。さすがにこの辺りまで来ると、散策する人も、登山する人も、あまりいません。

骨? 鹿のかな?

近くに鹿の角が落ちていました。長さも40〜50cmあり、持ち上げるとずっしりとした重量感があります。

倒木は多いですね。ここの直線だけでも、数本ありました。

色とりどりの葉が重なって、地面が綺麗ですね。天然のペルシャ絨毯ですねー。

あっ! また鹿の角が落ちていた。こっちは途中て折れていて全体の長さは分かりませんが、先ほどのよりは細いので、若い鹿のかな?

山の不思議体験《番外編》

この少し後のことなんですが、僕が遊歩道を歩いていると、100mほど先に遊歩道から少し大室山に入ったところに、人がいるのに気が付きました。森の木々が折り重なっていて、僕も歩きながら見たので、チラチラと見えただけなんですが、その人は、白いフードのようなものを被って、上を見上げているように森の中に立っていました。

僕は、特に気にすることもなく、あぁ、この辺りにも樹海を散策している人がいるんだ。くらいにしか気にしていませんでした。

その後、僕がその人がいた付近まで来ると、すでにその人の姿はなく、僕の姿を見て引き上げたんだろうなと思い、遊歩道の先を見ました。この辺りの遊歩道はまっすぐなので、かなり遠くまで見えるのですが、そこに人の姿は確認出来ませんでした。まぁ、樹海を散策している人なので、どこかで再び森の中に入ったので見えなくなっているだけだろうと、その場ではあまり気にせず、僕にとっては山頂に向かうことの方が重大事項なので、そのまま進みました。

しかし、後々考えてみると、写真を撮っている風でもなく、ザックのような荷物もなく、全身真っ白の格好(例えて言うなら、てるてる坊主を細長くして人間の大きさにした感じ)でそこに立っている姿はかなり妙に感じました。

まぁ、僕が見た時は100mくらい離れていて、かつ、森の木々の間から見えたので詳細までは確認出来なかったってことだけだと思うけど、樹海の中ではちょっと不思議な体験もするってことですかね。あまり深くは考えないことにします。

ただし、僕の頭の中には『てるてる坊主人間』の姿がはっきり残っていますが・・・。

【12:33】登山スタート

大室山を一周しました。と言いつつ、厳密に言うと一周はしていません。このページの上にあるマップを見ていただくと一目稜線ですね。もう少しで一周出来たんですが、あとは遊歩道を歩くだけなので、あまり気にしません。

ここ(マップ上の紫の星マークの位置)から大室山に取り付きます。黄色のテープやピンクのテープがあるので、それほどとんでもない位置から取り付くのではないと思います。

後編に続きます。

参考地図《地理院地図使用》

参考地図

 
 
 
 
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