「PocketMoney」で資産管理をしてみる 6 【バックアップ編】

PocketMoneyPocketMoney 3.0.3(3.0.5対応)

カテゴリ:ファイナンス
販売:PocketMoney GmbH

バックアップをする前に・・・

「PocketMoney」ではバックアップやエクスポートの方法として3つの方法が提供されています。「ブラウザ」「SyncDocs」「Eメール」の3つです。そのうち「Eメール」はバックアップとエクスポートは出来ますが、レストアやインポートは出来ません。今回は一番楽な方法でバックアップ&レストアが出来る「SyncDocs」を使用する方法で話を進めます。「ブラウザ」も簡単そうですがレストアやインポート時に複数のファイルが扱えないなどの制限があります。

そういうことなので、まずコチラから「SyncDocs」をダウンロードして下さい。Mac版とWindows版があります。自分の環境にあったものをダウンロードします。

Wi-Fi環境は整っていることを前提にします。

基本画面

いつもの様に、この画面を基本画面と呼びます。

バックアップをしてみよう・・・

SyncDocs

まず、パソコン側の「SyncDocs」を立ち上げます。よっぽど古いパソコンじゃない限り「SyncDocs-0.6.7.jar」(バージョンによってファイル名が違うかもしれません)のファイルをダブルクリックすれば立ち上がるはずです。立ち上げたら、とりあえずパソコン側の準備はOKです。

バックアップ画面

次に基本画面の左下にあるアクションボタンをタップすると、「Wi-Fi送信…」か「Eメール送信…」を選択するダイアログが出ます。ここでは「SyncDocs」を使うので「Wi-Fi送信…」をタップします。

バックアップ画面

ここで「PCにバックアップ」を選択。

バックアップ画面

この画面になったら「SyncDocs」の行をタップします。これでバックアップが実行されます。

数秒待っても「SyncDocs」の文字が出ていない場合は、パソコン側で立ち上がっていないか、ファイアーウォールがかかっている場合があるので、チェックしてみて下さい。

バックアップ画面

問題なくバックアップが出来たら、この画面のようなダイアログが出てきます。これでバックアップは完了です。「OK」をタップしてダイアログを閉じます。

SyncDocs

次にパソコン側に戻って、「SyncDocs」のウィンドウの下部の「Show Downloads」をクリックすると、ウィンドウが開きます。その中にある「PocketMoney」フォルダの中に・・・

バックアップファイル

・・・このようなファイルが2つあります。この2つがバックアップファイルです。アイコンは環境によって違うと思いますが、「com.catamount.PocketMoney.plist」と「PocketMoneyDB.sql」というファイル名は同じだと思います。

ちなみにこの状態で再びバックアップをすると、上書きされてしまうので、私の場合は日付をフォルダ名にして別の場所に移動しておきます。常に最新のバックアップだけ残しておけばよいという人はそのままでも良いと思います。

バックアップを取るだけでしたら、Eメールを使ったバックアップの方が良いと思います。Eメールだったら1日1回バックアップ取るのも簡単ですし、日付や時間の管理もメール側で簡単に出来ますしね。

レストアをしてみよう・・・

今度は先程バックアップしたファイルをレストアします。レストアするには先程バックアップした2つのファイルが必要です。レストアするとそれ以前のデータはすべて削除されて新しいデータに置き換わりますので、実行する際は十分に注意して下さい。

2つのファイルを用意したら「SyncDocs」を立ち上げます。

SyncDocs

「SyncDocs」に先程の「com.catamount.PocketMoney.plist」と「PocketMoneyDB.sql」の2つのファイルをドロップします。

この画像のように2つのファイルがセットされたら、パソコン側の準備は終わりです。(この例ではわかりやすくするために、2つのファルをCドライブ直下に置いています)

基本画面

次は「PocketMoney」を立ち上げて、基本画面の左下のアクションボタンをタップして・・・

バックアップ画面

「Wi-Fi送信…」をタップして・・・

バックアップ画面

「PCからレストア」をタップすると・・・

バックアップ画面

「現在のデータは削除されます云々」と言ってくるので、ここでちょっと緊張しながら、それでも意を決して「削除・復元」をタップします。

バックアップ画面

ここで少し待つと「SyncDocs」の文字が出てくるので、その文字をタップ。

「SyncDocs」が出てこない場合は前項で説明した可能性が考えられるのでチェックしてください。

バックアップ画面

データ量にもよると思いますが、少し待つとこの画面になります。これでレストアが完了です。「終了する」をタップすると「PocketMoney」は自動で終了するので、再び立ち上げ直して下さい。すると、新しいデータになっているハズです。

私の環境だけかもしれないですが、このレストアは10回に1回位の割合でデータが壊れます。取引とカテゴリの紐付けが変になったり、意味の無いカテゴリが100個位勝手に作られたりもします。レストアが上手くいかないのか、バックアップファイルが壊れたのかは確かなことは言えませんが、バックアップファイルの方に問題があるような気がします。なので、バックアップ&レストアの作業は十分に注意が必要です。

現在、私も不具合の再現を何度も試しているのですが、確信的にこうすればエラーになって、こうすれば大丈夫ということはわかりません。なので、対策になるかどうか分かりませんが、マメにメールでバックアップを取るようにしています。

もっとも、普通に使用していると、そんなに頻繁にバックアップ&レストアはしないと思います。私の場合はこの一連の記事を書くために、個人的な本番用データと、解説用のデータをバックアップ&レストアで行った来りしているので、1日に何回もこの作業を行います。

補足ですが、このレストアは「PocketMoney for Palm」のデータも移行できるようですね。その際は.pdbファイルかQIFファイルが必要なようです。私もパームはVisorからクリエ(PEG-TH55)まで5~6台は使用してきたのに「PocketMoney for Palm」の存在は知りませんでした。知っていて使用していたらデータの移行も試せたのですが、残念です。

エクスポート&インポートをしてみよう・・・

m(_ _)m すみません! エクスポート&インポートは私自身あまり使用していないので、詳しい解説は出来ません。特にインポートに関しては、現在使っていてほとんど使用しないのでまだ未知の機能です。

それでも、エクスポートは少しは使っている(正直に言うとこれから積極的に使いたい)ので、わかる範囲で書きます。

ちなみに私がエクスポートする目的は主に月、または年の集計をCSVで書き出してエクセルで管理するためです。

まず、実際にエクスポートする前にその書き出すデータを確認しておきたいと思います。実は私自身それでずいぶんとハマってしまいました。

大きく分けてエクスポートするデータは、

  • すべてのデータをエクスポートする
  • 特定のアカウントのデータをエクスポートする

の2つになると思います。その他、特定の範囲のデータを書き出したり、特定の受取人のデータや特定のカテゴリのデータを書き出したりすることもありますが、それらも集約すれば上の2つになると思います。というか「PocketMoney」ではこの2つを使い分けているように思います。

すべてのデータをエクスポートする

まず「すべてのデータをエクスポートする」方法から解説していきます。これには特定の範囲のデータを書き出したり、その他条件を付けて書き出したりすることも含んでいます。これらは特定のアカウントに縛られずデータの書き出しが出来ます。

バックアップ画面

まず、基本画面から「カスタム設定…」の行の下にある「すべての取引」をタップします。

設定によっては「すべての取引」が表示されていないことがあるので、環境設定 > 表示オプション > 口座の「すべての取引」を[オン]にして下さい。

バックアップ画面

するとすべての取引一覧が表示されるハズです。

ここで注意して欲しいのは上部中央に「すべての口座」が表示されている必要があります。そして、そのすぐ下にフィルタ名が入っていないことを確認して下さい。ただし、バージョンが3.0.2以前だとフィルタ名が入りません。

もし、取引の全てが表示されていない場合や「すべての口座」のすぐ下にフィルタ名が入って場合は、一度フィルタを解除する必要があります。その場合は右下の方にある「フィルタ」をタップして、次に「フィルタの初期化」をタップして下さい。すると、フィルタが解除されて取引の全てが表示されます。

逆にここで、フィルタをかけることも出来ます。その場合は「すべての口座」のすぐ下にフィルタ名が入っているのを確認して下さい。

バックアップ画面

全ての取引の一覧が表示されことを確認できたら、下部中央にある「ツール」をタップします。次に「ファイル送信」をタップすると・・・

バックアップ画面

この画面になります。ここでひとつ補足ですが、「PCへエクスポート」はいいんですが「送信形式」の方は「メールでエクスポート」または「メールで送信」が正しいと思います。つまり、「PCへエクスポート」は「SyncDocs」または「ブラウザ」でのエクスポートで「送信形式」はメールでのエクスポートになります。

今回は「SyncDocs」を使うので、「PCへエクスポート」をタップします。

バックアップ画面

すると書き出し形式を選択する画面になるので、ここで自分の書き出したい形式をタップすると、バックアップファイルの書き出しと同じように「SyncDocs」にデータが送られます。ちなみに私は後でエクセルで管理しやすいように「CSV」で書き出すことが多いです。この時の文字コードはUTF-8になってるので、環境によってはパソコン側で文字コードの変更が必要になる場合があります。

ここまで使っていれば、説明するまででも無いですがフィルタを組み合わせることによって、特定の期間のデータを書き出したり、特定のカテゴリのデータだけを抜き出したりすることが出来るようになります。

特定のアカウントのデータをエクスポートする

前項の「すべてのデータをエクスポートする」と基本的に同じで、フィルタで特定のアカウントを指定すれば希望のアカウントのデータを書き出すことが出来ます。と言ってしまえばそれまでなのですが「PocketMoney」ではちょっとややこしいことになっています。前項で「PocketMoney」ではこの2つを使い分けているように思います。と書きましたが、基本画面から「すべての取引」をタップした取引一覧と、アカウント名をタップした取引一覧では別々のフィルタをかけることが出来ます。なので、かけるフィルタによっては自分が今どこにいるのかわからなくなってしまう場合が出てくるのです。何となくですがこの「PocketMoney」の内部では「すべての取引」にフィルタをかけて各アカウント一覧を表示しているのではないでしょうか?

そんなわけで「特定のアカウントのデータをエクスポートする」というのは、しっかりとしたフィルタを作成して「すべてのデータをエクスポートする」からエクスポートした方がわかりやすいと思います。


以上で簡単ですが【バックアップ編】を終了します。今後、私自身がデータのインポートをするようになれば追記することもあるかも、、、しれません。だけど、インポートは当分使わなさそうだなぁ・・・。

一応この一連の連載はここで一度終了します。ただし、最初の方を読み直してみたら、勘違いしている箇所や分かりにくい箇所もあるので、そこは随時修正を行っていきます。正直、まだ説明していない事柄もあります。人によっては多用するであろう「ロールアップ」機能などがそうですが、私自身この機能は全く使わないのであえて触れていません。そんなわけで、全ての機能を紹介するのは難しいですが、今後何らかの機会があれば触れる[かも]しれません。

この一連の記事を書いて私が感じたのは「PocketMoney」はかなり複雑なことが出来そうだ! ということです。しかし、現状のインターフェースではちょっと分かりにくい部分がたくさんあるのも事実です。その辺は今後のバージョンアップに期待するしかありませんね。また、日本語がおかしな場所もたくさんありますが、これは時間の問題で解決していくんじゃないでしょうか・・・。

今後【アドオン編】も予定していますが、グラフに関してはすぐにでも導入するつもりですが、画面テーマとフォトレシートは今のところ導入予定は無いのであしからず・・・。

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