登山用ストックについて

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今回は登山用のストックです。トレッキングポールとかステッキとか呼んでいる人もいます。基本的には歩行の際の補助として使います。が、山の場合はツェルト(簡易テント)のポールなどにも使用することがあります。

長さは一般的に、登りは短くて下りは長くする、と言われていますが、実際は富士山のような例外を除きアップダウンがあるのが普通です。だけど、その度に長さを調整するのは面倒なので、私の場合は腕を下ろして肘を90度曲げてグリップを握った時の長さにしています。基本的に下りで使用することが多いですが、あまりに長くしてしまうと、急な下りの場合どうしてもストックに体重を架けてしまいます。それだと、万が一ストックが折れたり急に短くなったり(何度も経験があります)すると危険なので、あくまでストックはバランスを取る補助として使用しています。また、ごく稀に登りでも使用しますが、この場合は下半身だけを使って登るのではなく、上半身の力も推進力にして登ります。

ストックは1本と両手で持つ2本がありますが、ハイキング程度ならば1本でもいいんですが、本格的なトレッキングならば2本の方がバランスが取れてお勧めです。

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LEKI ULマイクロアンチSLS

LEKI ULマイクロアンチSLS

山登りを始めた頃はあまり必要性を感じていませんでしたが、一度、急な下り坂で膝を痛めてしまい、それ以来必要性を感じて購入しました。

なぜ、シングルストックにしたかと言うと、これを購入する前までは山中で手頃な大きさの木の枝で代用していたので、単純にその流れでシングルストックになりました。ハイキングの入門用としてはこれで十分だと思います。

しかし、いまはアンチショック機能が壊れてしまい使用していません。ただし、普通のストックとしては使用出来ますが・・・。

LEKI MAKALU ultralite

LEKI ULマイクロアンチSLS

上述の「ULマイクロアンチ」のアンチショック機能が壊れたのと、徐々に歩く距離が伸びたのを機会に新しいストックを購入しました。今度はダブルストックです。このモデルはグリップが左右別になっています。いわゆるエルゴノミクスデザインというやつです。左右非対称のグリップは確かに持ちやすのですが、逆に持ち方が固定されてしまうということになります。スキーで使用するにはそれでもよいかもしれませんが、トレッキングで、特に日本の山岳地帯で使用するには、結構アップダウンが激しいので柔軟に持ち変えられる方がよいと思います。

このモデルも「ULマイクロアンチ」同様、アンチショック機能が壊れてしまいました。それと、このモデルは本体を回転させることにより、緩めたり締めたりするのですが、この機能も不安定になってしまいました。以前、富士山9合目付近でこのストックを使おうとしたら、いくら回転させてもロック出来なくて使用を断念したことがあります。何の為に持っていったのか・・・。個人的にはLEKIのストックは合わないようです。

LEKI ULマイクロアンチSLS

構造的に、ロック機能は不安定なような気がします。それに、使っているうちにロック機能で使われているプラスティックの部品(写真参照)はどうしても磨耗してくるので、いずれロック出来なくなります(交換部品は売っています)。何度かストックに体重を架けた時に急に縮んでしまいヒヤッとことがあります。なので、ちょっとした休憩の度にきつく締めなおす必要があります。それと、砂や埃、水にも弱いです。なので、常にベストな状態で使用するには山行後の手入れはしっかりする必要があると思います。ものぐさは私には合いません。

Black Diamond トレイル ショック コンパクト

Black Diamond トレイル ショック コンパクト

高価なわりにすぐに調子が悪くなったり、山行中に急に縮んだりするLEKIのストックに嫌気がさしてこのモデルを購入しました。実はずっと以前からBlack Diamondのストックは気にはなっていました。が、アンチショック機能が付いていなかったのでずっとスルーしていたんですがやっと登場しました。日本では本国より少々遅れての販売になったのですが、ほぼ毎日のようにネットでチェックをしていて販売開始と共に購入しました。

まず、安いです。始めは1本の値段かと思いましたが、2本での価格でした。グリップが左右関係ないので、ちょっとはコストダウンになっているのだと思います。それにパーツも構造がシンプルな分「トレイル ショック」の方が安く作れるのだと思います。かといって使いにくいということもありません。というか私にとっては「LEKI」よりはるかに使いやすいです。

グリップ部分は大きさは「MAKALU ultralite」のおよそ3倍の長さがあります。状況によってはストックの長さを変えることなく、グリップの下の方を持つことにより擬似的に短くすることが出来ます。また、グリップ部のストラップはLEKIに比べると肌触りが良いです。長時間肌にあたる部分なのでこれは結構大事です。

「アンチショック」機能はグリップの中ほどにあります。LEKIとの一番の違いは、LEKIは「アンチショック」機能には砂、埃、水が簡単に入り込んでしまいます(なのですぐに壊れるのだと思います)が、Black Diamondの方は密閉されているのでそれらが進入しにくいです(絶対に入らないということでは無いと思うんですけど・・・)。なので基本的にメンテナンスいらずです。ただし、個人的な意見ですが、アンチショックのクッション感はLEKIの方が良いと思います。Black Diamondの方はかなり硬いです。

Black Diamond トレイル ショック コンパクト

次に、Black Diamondを購入した一番の理由がこのロック機構にあります。レバーを開いて、伸ばして、閉じるだけです。LEKIの方は回転式ですので、いつまで回していいのか分からないのが面倒です。なので、5分以上クルクルクルクルクルクルクルクル・・・・・回して結局ロック出来なかったなんてことはしょっちゅうです。だいたい、ここぞという時に使えなくなるのでウンザリでした。最近はLEKIでもこのロック機構を採用しているモデルもあるようですね。基本的には使用中に緩むことは無いのですが、構造上使っているうちにロックが甘くなることがあります。なので、定期的にロックの強さを調整する必要があります。私は購入して2年間一度も調整したことはありませんが、念のために装備にドライバーを加えておいたほうがよいかもしれません。わたしは、ビクトリノックスの栓抜きの頭がちょうどいい大きさなのでそれを装備に加えています。

私のメインザックは「オスプレー ケストレル38」です。このモデルの売りのひとつに、ザックを下ろすことなくストックを収納出来る機能があります。この機能とBlack Diamondのストックの相性はバッチリだと思います。一時的にストックを収納したい場合、伸ばす、縮めるという動作が簡単なこのモデルはまさに、「オスプレー ケストレル」と同時に使用するのに最適だと思います。

メーカーリンク

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コメント

コメント一覧 (6件)

  • はじめまして。
    いろんな道具のお話し、とても参考になり楽しく読ませていただいています。
    ケストレル38を愛用しています。近いうちにアトモス50も欲しいなぁと思っています。
    レキのストック、私も使っていますが、大雨で使用したあと放っておいたら中で粉を吹いて(アルミが錆びて)、調子がイマイチになってしまいましたが、それからなのか、いくら回しても締まらない状態もよく起きます。
    これは騙す方法があって、締めたい長さに合わせて回すのではなく、抜け落ちるくらいの位置で軽く締めて、それから好みの長さに強引に合わせて増し締めすると締まります。
    お試しください。

  • JO1KVSさん、コメントありがとうございます。

    > ケストレル38を愛用しています。近いうちにアトモス50も欲しいなぁと思っています。

    アトモス50いいですね。50リッターはあまり馴染みがないんですが、テント泊2泊くらいはいけるんですかね?

    > これは騙す方法があって、締めたい長さに合わせて回すのではなく、抜け落ちるくらいの位置で軽く締めて、それから好みの長さに強引に合わせて増し締めすると締まります。

    なるほど、無駄な空回りをしないようにするんですね・・・。早速、試してみました。確かに確実に締まるようになりました。
    貴重な情報ありがとうございますm(_ _)m

  •  ありがとうございます。

     私は山で無線をやる、という変わり者なので少々機材を積まないといけません。
     日帰りでも結構パンパンになってしまいます。(笑)
     特に防寒もしないといけない夏の富士登山ではケストレル38でもパンパンになってしまうので、アトモス50がいいなぁと思いました。
     50サイズは普通のパックを一回り大きくしたような感じなので、見た目の巨大さ、違和感も少ない感じで、普段使いにも良さそうです。

     ストックの締め方は山で困りながら発見しました~。締まらなかったらただの荷物ですね。

     4月の頭に仏果山に行きましたが、ここもヒルに注意看板が。まだ寒い頃だったので大丈夫でしたし、ずっと山頂の鉄塔の上に居たので安全でした。ヒルはかつてゴルフ場で蛇みたいにでかいのを見たことがあります。(((( ;゚Д゚))))

     またお邪魔します。ではでは。

  • JO1KVSさん、こんにちは。

    無線ですか、以前高畑山と(半原)高取山でやっている人を見たことがあります。たしかにあの荷物を持っていくには38リットルでは足りないかもしれませんね。

    ヒルは私自身結構慣れてきてしまい、あまりビビることはなくなりましたが、直接肌に付いていると思わず「うわっ!!」ってなってしまいますね。それに、人によっては血が出るだけでは済まない人もいるようで注意が必要ですね。
    ちなみに私は仏果山では何度もヒルに襲われています…(>_<)

  • expedのトレッキングストックを使用していますが、中のジョイントプラグが消耗して緩むため、交換部品を探しています。
    適合するような物があればお知らせください。

    • 太田寛さん、コメントありがとうございます。
      申し訳ありません。EXPEDのストックは使用したことが無いので詳しいことは分かりません。
      ちょっと調べたところでは正規の代理店のようなものも無さそうなので、とりあえず購入店でご相談してみてはいかがでしょか?
      または直接メーカーに相談するのもありかと思いますが、本社はスイスなんですかね・・・ちょっと敷居が高いですね(^_^;;;

      http://www.exped.com/

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