まず、「測量野帳」とは何ぞや? という人のために・・・基本的には測量士さんが野外で測量結果をメモするために立ったままでも書きやすく出来ている手帳(メモ帳)です。この「立ったままでも書きやすい」というのがポイントで、表紙が硬く大きさも手ごろなサイズでしかもお値段もリーズナブルなので、あまり深く考えずに使うことが出来ます。その証拠にこの写真のように泥だらけになるような所でも気兼ねなく使うことが出来ます。ちなみにこのラフスケッチは内山金山遺跡の坑道のスケッチです。坑道内に入ると全身泥だらけになるので気軽に扱えるこのような手帳は便利ですね。これが、高価なモ○スキンなどでは絶対にこのような現場に持って行きたくないですね。また、このように使えることからアウトドアで使う人も増えてきているようですね。BE-PALなんかでもたまに特集が組まれたり、付録になったりもしますね。
余談ですが上で測量士さんが使うと書きましたが、最近はデータコネクター(測量結果を記録する端末)があるためにあまり活躍していないようですね・・・。
測量野帳(ノーマル)
測量野帳のノーマルタイプ・・・というかオリジナルですね。コクヨさんから出ています。大きな文房具屋さんで売っています。近くに大きな文房具屋が無い場合はネットなどでまとめて買うとずいぶんと安く買えるようです。
このノーマル版は中の罫線の違いで3種類出ています。「LEVL BOOK」「TRANSIT BOOK」「SKETCH BOOK」の3種類です。普段使用する分にはあまり罫線にこだわらない人ならばどれを使ってもよいと思います。個人的な見解ですが、アウトドアで使っている人は罫線が3m方眼になっている「SKETCH BOOK」を使っている人が多いように思います。確かにこれだと通常のテキストの他に地図やスケッチなんかも書きやすいと思います。私自身も全て試した結果「SKETCH BOOK」に落ち着きそうです。
測量野帳(防水タイプ)
基本的に「測量野帳」は外で使うことを想定していますが、ノーマルタイプは通常の紙なので水には弱いです。もっとも、土砂降りの中で測量をすることは想定していないだろうからこれはこれで問題無いとは思います。が、アウトドア・・・特にカヌーとか水辺または水上で使う場合はこのような防水タイプだと安心して使えると思います。
コクヨさんからは写真の2種類(罫線はどちらも「LEVL BOOK」です)の防水タイプが出ています。左の茶色い表紙の方は耐水ペーパーにビニールのカバーが付いているような感じで表紙は硬くないです。なのでこのまま縦に二つ折りにしてポケットに収納することが出来ます。ちなみにこのビニールのカバーはノーマルタイプのカバーとしても使えると思ったら、使えませんでした。次に右側の黄色い表紙(この他に赤と青もある)の方は中は耐水ペーパーで表紙はプラスティックのような素材です。裏表紙には名詞などを挟めるポケットも付いています。こっちの方はペンさえ許せば水の中でも使えそうです。本格的に水辺で使うにはこっちの方が良さそうですね。ちなみにこっちの黄色い方は屋久島に行くのに購入しました。屋久島は雨が多いと聞いていたのでノーマルタイプよりこっちの方がいいだろうと思っていたのですが、実際はたしかに雨はたくさん降りましたが、雨の中でメモを取ることは殆ど無く、テント内や小屋内で使うことがほとんどでしたので、結局ノーマルでもよかったかなと思っています。
測量野帳(その他)
基本的に「測量野帳」はコクヨさんから発売されているのですが、ソレ以外でもあったりします。左側の黒い表紙のは無印良品のものです。「手のひらサイズポケットノート」という名前で出ています。サイズも全く同じで表紙の色と質感が違うだけです。中の罫線は「SKETCH BOOK」と同じです。なので緑の表紙が嫌だと言う方はお勧めです。
次にまだビニールに入れっぱなしで使用していませんが、真ん中と右のはBE-PALの付録で付いてきたものです。真ん中の黒い表紙(2010年12月号付録)は2011年版で表紙には「Traveler’s Diary」と書かれています。右の濃い青の表紙(2010年1月号付録)は2010年版でこっちには「Field Diary」と書かれています。たしかどちらもコクヨとコラボして作っていたと思います。この他にもこの表紙のイラストを書いた人とコラボした限定版が出ていたと思います。また、コクヨさんからも「コクヨ ポケットダイアリー」という同サイズの手帳も出ています。
今後もこの「測量野帳」の世界は広がって行くのではないでしょうか。一ファンとしては楽しみですね。
ちょっとだけカスタマイズ
この「測量野帳」を普段使いする人の為にカバーなるものがあります。BE-PALで販売していたり、ネットで捜すとたくさん出てきます。これは通常皮の表紙で測量野帳を2冊収納できたり、ペン指しがあったり、ポケットが付いていたりと便利なんですが、いかんせん高価です。測量野帳が数十冊は買えてしまいます。ラフに使えることがひとつの魅力だと考えている私にはとても購入する気にはなりません(もちろん安かったら欲しいですが・・・)。それでも何とか便利に使えないかな? と考えて試行錯誤しているところですが、現在私がこの「測量野帳」を使う際にちょっとした工夫をしていることがあるので、最後に紹介します。これは「測量野帳」の他に資料を挟みこみたいけど普通に挟んだだけだと簡単に落ちてしまうので何とかならないだろうか? と考えた結果こうなりました。
構造は単純で右の写真のように細いゴム紐と太い平ゴムでチェーンの様に輪っかを作ります。次に細い方のゴム紐を真ん中の写真のように表紙の中央部にかけるだけです。そしてこのゴム紐を通すように資料を挟みこむとそう簡単には落ちなくなります。また、太い平ゴムで表紙を止めればペンなどを挟んでいても落ちにくくなります。ここでひとつ注意するのは細いゴム紐はあまりキツクしないことです。この測量野帳の表紙は結構脆いのであまりキツクすると簡単に避けてきてしまうので注意が必要です。
私自身まだまだ試行錯誤の状態なので今後も改良を加えてもっと使いやすくしていきたいと思っています。