義経は成吉思汗〈ジンギスカン〉だった。
義経は衣川で殺されたのではなく、生き延びて東北、北海道を経て大陸に渡りジンギスカンになった。という伝説を急性盲腸炎で入院している神津恭介がベッドの上で暇つぶし代わりに解こうという物語だ。
ジンギスカン = 義経という話は昔からよく聞いていた。今までは特別興味を持ったことも無かったのだが、今回何の気なしに読んでみたら、確かに一理あるなというところも無いわけではないが、「どう考えてもこじ付けだよな」と思われる部分も多々あった。
基本的には病院のベッドの上だけで物語が進んでいくのだが、ひたすら文字の羅列だけなので、もう少し対比年表や、図録があればよかったと思う。まぁ、これをやってしまえば小説ではなくなるのかもしれないが、文字の羅列だけでは何も伝わって来るものが無かった。
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