今回は以前より行きたいとは思いつつ技術的な問題で避けていた奥又白池に行ってきました。たしかに、初心者にはハードルが高いですが、基本的な三点確保が出来ていればそれほど難しいコースではないとは思います。しかし、無理して登っても下れなくなるという可能性もゼロではないので、十分な経験を積んでから挑戦したほうがよいと思います。
昨年は同じ時期に涸沢まで行って、ウワサの紅葉を観てきたので、今回も・・・と思ったけど、やはりあの大渋滞のことを思うと、躊躇してしまうので、どうしようかと考えた結果、西穂登攀(西穂を登れば穂高岳完登になる)という大本命を直前で反故して奥又白池に決定しました。西穂は来年にお預けです。
以下に、昨年同時期に涸沢にいったときの記事のリンクを貼っておきます。
山行データ
山行日 | 2013年10月12日(土)〜14日(月) | ||
---|---|---|---|
コース | 1日目:(スタート)上高地~河童橋〜明神〜徳沢(ゴール) 2日目:(スタート)徳沢~新村橋〜パノラマ新道分岐〜奥又白池〜中畠新道分岐〜新村橋〜徳沢〜明神〜小梨平キャンプ場(ゴール) | ||
山 名 | タ グ | ||
山 域 | 北アルプスエリア | 累積標高 | 1日目:(+)266m(-)184m 2日目:(+)1,255m(-)1,315m |
歩行距離 | 1日目:6.918km 2日目:16.307km | 所要時間 | 1日目:01時間50分 2日目:07時間52分 |
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トレッキング【1日目】
【06時46分】
6時半にバスターミナルに到着して、準備&登山届を提出して、徳沢に向けて出発!
【06時47分】
ここで登山届けを提出した。用紙と筆記用具が準備されていて必要事項を記入するだけなので、簡単に提出することが出来る。小梨平や徳沢でキャンプとかいうのじゃない限りは提出している。
【06時51分】
さすがに三連休の初日ということもあって人は多い。
【06時56分】
今年は紅葉はどうなんだろう? 落葉松とかはまだ黄葉していないので、上高地はもう少し後なのかな?
【06時59分】
清水川。水面に映った緑がキレイ。
【07時25分】
左側が2263.6mのピークで、右が2726mのピーク(明神岳Ⅴ峰)だと思う。明神岳、前穂高岳は2720mのうんと奥にある。
それにしても、ここから見ると猫の耳のようだ・・・。
【07時37分】
明神到着。今日は徳沢までなのでユックリペースで歩く。
【07時57分】
ハウチワカエデの紅葉。ちょっとアンダーだったね・・・。
【08時23分】
イタヤカエデの黄葉。
【08時35分】
徳沢到着。
【08時44分】
ここのキャンプ場はテントを設営する前に受付をする必要があるので、とりあえず、適当な位置にザックを放置して受付を済ませる。
【08時50分】
テント完成。シングルウォールなので簡単。おかげで最近はめっきりエアライズの出番が無くなっている・・・。
【09時00分】
今日もマットは2枚重ね。ここで忘れ物に気付く・・・。枕を忘れてしまった。でも、Nemoのエアマットは頭の部分が少し高くなっているので、それほどこだわなければ枕はいらない。でも、一度Nemoの枕を使ってしまうと無いのはちょっと寂しい。
【09時07分】
ここ数年、ずっと使いやすいテントサンダルを探していて辿り着いたのが春先に買ったTevaのハリケーンXLT。高島トレイルにも前穂高岳の時にも持って行ったのにもかかわらず、今まで一度も出番が無かったがやっとデビュー出来た。軽くて、靴下を履いたままでも使用でき、履きやすいサンダルを求めて辿り着いたのがこれだったけど、期待は裏切らなかった。履くときにチョット面倒だけど、一度履いてしまえば不整地でも快適に歩けた。
【09時19分】
テント内に荷物を広げて、一息ついた所で時計を見てビックリ! まだ9時チョット過ぎだった・・・。とりあえず午前中はユックリして午後から近所を散策するつもりでいたけど、思いの外早い時間に思わずお菓子を買ってきてしまった・・・。
【10時23分】
ちょっと肌寒いなぁ・・・と思ったら、やっぱり気温も低かった・・・。
【11時32分】
じぇじぇ、雨が降って来やがった・・・。
【11時52分】
とりあえず軽い昼食。先ほどお菓子を食べたので軽く済ます。
【16時14分】
雨が上がったら近所を散策してこようと思っていたけど、外に出ようと思う度に雨が降り出すので、最終的には日曜日のお父さんよろしく、テント内でゴロゴロして過ごす。というか、最近寝不足気味だったのでウトウト・・・。
【16時24分】
さて、夕食。最近お気に入りの「キムチ鍋うどん」です。
【16時29分】
作り方は簡単。お湯を沸かして、キムチ鍋の素を入れて・・・
【16時33分】
・・・具材をぶっこむ。しばらく煮込んで・・・
【16時37分】
・・・最後にキムチを入れて、少し温めて・・・
【16時40分】
・・・完成! シンプルだけど、美味しくて体が温まります。
お腹がいっぱいになって寝る。
【00時02分】
うっ、寒くて目が覚めた・・・。シュラフはモンベルの今は無きダウンの#4を使用しているので、このくらいの温度ならば十分に対応出来るはずだけど、昨年辺りから保温性能が落ちている気がする。一度洗濯してフワフワ感は戻ったけど、使用する度に抜けるダウンが保温性能を低下させているのだろうか? まぁ、6〜7年も使っているから、そろそろスリーシーズン用のを買い換える必要がありますかね。 布団の打ち直しのようにダウンの打ち直しなんてあるのかな?
【01時43分】
その後、何度か目が覚める・・・。
トレッキング【2日目】
【04時37分】
2日目。4時30分起床。ううう、やっぱ寒い。
【05時07分】
朝食は簡単にカレーヌードルで済ます。
出発は5時30分の予定だったけど、寒くてウダウダしている内に・・・
【06時00分】
・・・結局6時になってしまった・・・。テントの外が凍ってるし・・・。
【06時00分】
さぁ、チョット寒いけど、出発です。
【06時03分】
と、50メートルくらい進んだ所で、ポーチを忘れた事に気づいて、取りに戻って再び出発。
【06時16分】
新村橋到着。
【06時17分】
ここから先は初めてのコース。
【06時18分】
橋を渡ってすぐに車が停まっていて、ちょっと興ざめ・・・。
【06時20分】
さぁ、気を取り直して林道を進む。しばらくは梓川の右岸を進むが・・・
【06時30分】
・・・途中から支流に沿って進む。
【06時36分】
やがて、林道も終わり本格的な登山道が始まる、と同時に傾斜も増してくる。
【06時40分】
しばらく樹林帯の中を進むと、ケルンのようなものが立ち並んでいる場所があります。
【06時40分】
一番右側のは・・・
【06時41分】
・・・昭和31年のお正月にA沢で雪崩にあって亡くなった方の遭難碑ですね。
【06時41分】
中央が・・・
【06時41分】
・・・「故 若山五朗君」とあるので、昭和30年のナイロンザイル事件の碑です。
【06時41分】
プレートもあります。
【06時41分】
そして、一番左側のは、崩壊が激しく詳細は分かりません。
手を合わせてご冥福をお祈りすると共に今日の安全をお願いしました。
【06時43分】
少し離れた所にもう一つの碑がありました。こちらは昭和四十七年八月四日とあるので、滑落して亡くなられたのでしょうか? ここでも手を合わせました。
【06時58分】
しばらく歩くと樹林帯を抜けて、前穂の北尾根が正面に見えます。
【07時00分】
中畠新道の分岐です。
【07時01分】
アザミ?
【07時01分】
稜線から太陽が顔を出しました。
【07時03分】
ここからはヘルメット着用&たすき掛けにしていたポーチをザックの中に入れて、マジモードになる。
【07時04分】
正面の谷(松高ルンゼ)のずっと奥に見えるのが前穂高岳です。ちょうどひと月ほど前にあそこに立ったんですね。
【07時07分】
5分ほど休憩して中畠新道に向かいます。
強者は松高ルンゼを登る方もいるようですが、ここは安全に中畠新道を進みます。松高ルンゼの右側に見える岩尾根が中畠新道です。まずは正面の岩場を右ナナメに登り岩の上部に出ます。
【07時09分】
ここが取り付き点。人ひとりが通れるルートが作られているので、岩の上に出るのは簡単です。
【07時10分】
ナナメに登っている途中にプレートがありました。
【07時16分】
岩の上部に出たら基本的にずーっと急登が続きます。岩や木を使って登る所も多々あり、三点支持がきちんと出来ていない人は近づかない方がいいと思います。また、下りが苦手な人も近づかない方がいいと思います。
【07時25分】
途中の何箇所かでちょっと息を抜ける所もあります。
【07時46分】
霜柱があった。やっぱ寒いんですね。
【07時55分】
写真で見るとスキップで歩けそうですが、かなりの急登です。
【08時02分】
あっ! やっぱり昨日の雨は標高の高い所では雪になっていたんだ・・・。
【08時03分】
手足をフル動員して登ります。
【08時08分】
急登は急登だけど、怖くない急登になりました。
【08時08分】
振り返ってみます。
【08時11分】
さぁ、もうひと踏ん張り!
【08時33分】
視界が開けた所に出た。北尾根が圧巻で迫ってきます。
【08時36分】
なんかの目印だろうか? ケルンがあった。
この少し後で一人の人に抜かれた。あとでチラリと聞いた話だと、上高地から奥又白池まで3時間で来たらしい。もう、ほとんどトレランだね・・・。いや、トレランでも難しいだろ。
【08時45分】
ここまでほとんど直登してきたけど、5・6のコルへの分岐を左に進むと、斜面をトラバース気味に進む。
【08時48分】
あの鞍部を越えると・・・
【08時50分】
・・・奥又白池! 到着! 第一印象、思っていたよりちっちぇー!
テントも4張りほど張られて、人も結構いる。と言っても涸沢に比べると数百分の一くらいだろうけど・・・。
【08時51分】
絶景ですね。頑張った甲斐があった。
【08時55分】
チョット休憩&腹ごしらえ。中央の新山専ボトルにお湯を入れてきたので、ミルクティを作る。と言ってもミルクティが飲みたいので持ってきたわけではなく、新山専ボトルと旧山専ボトルとの比較ブログを書いているので、フィールドテストの為にここまで持ってきました。保温性能の比較はすでに終わっているので、近日公開します。
【09時02分】
今日は風が強いのでミラーレイクにはならなかったけど、何となく写っています。
【09時10分】
いつかはあそこに向かう日もあるのだろうか? ここ(奥又白池)に来るのでさえ、数年前には考えられなかったからなぁ・・・。
【09時10分】
まだ、雪が残っていた。
【09時14分】
ナナカマドの紅葉がキレイ。
【09時17分】
30分ほどかけて池を一周して(普通に歩けば5分もかからない)下山を開始します。
【09時19分】
ザラザラの斜面。登る時はそれほど苦労はしなかったけど、下る時はちょっと怖い。
【09時29分】
5・6のコルへの分岐を過ぎて真っ直ぐな下りなった辺りで、後方からガラガラという音と共に「ラクッー」の声が・・・。とっさに道の脇に逃げるが、そもそもルート自体それほど広いわけじゃないので逃げきれるわけもないけど、今回は運良くジブンのところに来る前に止まったので一安心。結構な岩の斜面だったけど、ジブンの後ろにそれほど距離を開けないで大声で喋りながら付いてきていたのでちょっと不安だったけど、やっぱりという感じ・・・。
とりあえず、写真を撮っているふりをして、落石を起こした方々に先に行ってもらった。その後は先行者に50メートル以上は間を開けるようにして下る。時々追いついてしまう所では立ち止まって間を開けて下った。もちろん、落石には細心の注意を払いながら・・・。
【09時31分】
写真を撮るふり・・・。
【09時34分】
さぁ、先行者が見えなくなったので再び下山開始。
【09時44分】
登りに比べると、下りの方が楽だ。以前は下りは大の苦手だったけど、半年間に及ぶ地獄の訓練により、以前より下りが苦痛ではなくなった。以前は、普通に降りるとコースタイムの1.5倍〜2倍くらいかかっていたけど、今は普通に下るとコースタイムよりかなり早く下れるようになった。そのおけげで、下りは余裕を持って行動出来るので、最近ではコースタイムいっぱいを使ってノンビリ下るようにしている。
【09時53分】
登りで一番怖かった所も、下りでは気付かずに通り過ぎそうになった・・・。
【09時55分】
登りでは結構苦労したところでも、上から見るとステップが良く見えるので、それほど苦労しなくて下れる。
【10時03分】
細尾根も熊笹があるお陰で高度感が無く楽に進める。もし、これで熊笹が無ければ、立ちすくんでしまうだろう・・・。
【10時07分】
登りでも下りでも聞こえていた落石の音・・・。初めは花火でも上がっているのかと思ったけど、そんなわけないよね・・・。
【10時16分】
梓川がだんだん近づいてくる。
【10時26分】
シャクナゲの葉っぱも冬に備えて丸まり初めてる。
【10時32分】
最後! ここを下れば危険地帯脱出!
【10時33分】
今降りてきた所を振り返って、なんとか無事に戻ってこれてホッとした・・・。
【10時33分】
よくも、こんな所を登ったもんだ・・・。
【10時36分】
分岐では涸沢に向かう人、涸沢から下ってきた人でいっぱいになっていた。
【10時43分】
残っていた、パンとミルクティを飲み干して、徳沢に向けて出発! もうヘルメットはいらないので、ザックにぶら下げた。
【10時59分】
樹林帯突入。
【10時59分】
慰霊碑。無事に戻ってこれたことに感謝。
【11時03分】
林道に出て・・・
【11時18分】
・・・新村橋を渡って・・・
【11時20分】
・・・一般ルートと合流して・・・
【11時30分】
・・・徳沢に帰ってきた。
【11時32分】
とりあえず、テントに転がりこんで休憩&撤収の準備。
当初の予定では13時頃に戻ってくるはずだったけど、かなり早く戻ってこれたので、ダラダラと撤収の準備をしています。テントを畳んだあとザックに詰め込んでいると、となりで座って日向ぼっこをしていたベテランさんに声を掛けられ、しばし山談義・・・
【12時28分】
・・・んで、結局1時間かかって撤収作業完了。小梨平に向けて出発します。
【13時08分】
明神到着。さすがにここまで来ると人がごった返している。
【13時22分】
ノンビリ15分ほど休憩して出発。
【13時51分】
小梨平到着。
【13時51分】
まだ時間が早いせいか、テント場はガラガラだった(梓川沿いの方はいっぱいだったみたいだけど、林間エリアは比較的空いていた)。
【13時53分】
さぁ、再びのタイムトライアル。何分で建てられるか! ヨーイドン!
【13時58分】
完成! お〜、5分で設営出来た。新記録だ! と思ったけど、落ち着いてよく見たら、けっこう端っこの方に建ててしまった。まぁ、一晩なので問題ないでしょ。
【13時58分】
慌てて作業したので、落葉松の葉っぱがいっぱい着いてしまった。これが、叩いてもさすってもなかなか落ちないんだよな・・・。
【14時02分】
とりあえず、荷物をテントに放り込んでマッタリする・・・。
まだ、時間的にも余裕で帰れる時間だけど、バスターミナルで並んだり、帰りの高速の渋滞にハマるのも嫌なので、もう一泊します。だいたい普通の人が1泊2日の行程をジブンは無理矢理にでも2泊3日で組んだりしちゃいますね。逆に、2泊3日の時間が取れるのならば、もっと行動範囲を広げられそうですが、ソレはソレ、コレはコレ、ってことで・・・。
【14時04分】
まだ、テント内は暑いので入り口をメッシュにしています。
【15時16分】
ノンビリお風呂に入った後で売店でゲット。俺は山に何しに来ているんだろう???
【16時06分】
今日の夕食は簡単に野菜カレーとスープはるさめ。の後にビールとおつまみ・・・。
小梨平の地面は柔らかくて平らなので今日はエアマットはいらないかな・・・と思ったけど、日が暮れて気温が下がってくると地面からの冷気が気になって、寝る直前にザックから引っ張りだした。エアマットは一度使うとクセになるなぁ・・・。
ちなみに、夕方になってもテントはあまり増えなかったようです。このシーズンでは珍しいですね・・・。お陰で静かな夜を過ごせました。
トレッキング【3日目】
【06時16分】
3日目朝・・・。やっぱ寒いな・・・。
【06時31分】
食事の前に河童橋までお散歩・・・。
【07時00分】
昨日に引き続き、朝はカップ麺。
【07時44分】
テント撤収開始。でも、今回はノンビリやっています。
【07時51分】
ザックの中身・・・。
【07時57分】
パッキング完了。
【07時58分】
忘れ物は無いですよね。
【08時06分】
再び河童橋から・・・。
【08時06分】
こっちは焼岳。
【08時23分】
おみやげを買ってバスターミナル到着。
【08時56分】
こっちは沢渡のバスターミナル。ここに隣接する第3駐車場に車を停めたのは初めてだった。
【08時56分】
駐車場へは、地下通路を通ります。
【08時56分】
下ります。
【08時57分】
通路を抜けた向こうが駐車場です。いつもは第一駐車場に駐めていたので、帰りはバスを降りた後に再び登り返さなくてならないので大変でしたが、ここでは楽な反面、ちょっと距離があります。トイレも第一駐車場では駐車場内にあったけど、ここではバスターミナル側にあるので、車を停めた後にトイレに行ってから準備を始めるような場合は大変です。というか、今回着いた時がそうでした。トイレを我慢してやっと駐車場に車を停めたけど、トイレが遠いのでちょっと面倒です。なので、次回からは準備を済ませてからザックを背負ってトイレに向かった方が効率的だと思いました。
【08時57分】
これが通路の入り口です。
【08時57分】
んで、駐車場。
【08時58分】
もひとつ、一段下がった所にも駐車場。今回はこっちに駐めました。