前日に諏訪湖を一周歩いて、今回は二日目(2022年10月9日)でずっと前から行きたかった木曽の奈良井宿に向かいます、奈良井宿は諏訪湖からは車で1時間程度の距離で、ホテルを諏訪湖と奈良井宿の中間辺りに取っていたので、ホテルからは30分ほどで到着するハズです。
奈良井宿へ
起床、う〜む、曇っている。まぁ、雨が降っていないだけマシと考えよう。
ホテルの朝食(ブュッフェ形式)。野菜が無い。サラダを取ろうと思ったけど、僕の後ろに並んでいたおばちゃんの圧がすごくて、取りそこねた・・・。普通の人は自分の前のものを順番に取っていくもんだけど、おばちゃんは常に数メートル先のものを人を押しのけるようにして取ろうとする。かと思えば、すでに過ぎたのに引き返しても取る。おばちゃんの守備範囲は広い・・・。
ホテル出発。
奈良井宿到着。特に渋滞もなかったけど、奈良井大橋の近くの駐車場はすでにいっぱいになっていた。
案内図を見る。といっても、一本道なんですが・・・。
上は中央本線が通っている。そこを潜ると、
おー! 見たことのある景色だ。
ちなみに、奈良井宿とは中山道の34番目宿場町で、江戸時代の景観を色濃く残している地域になっていて「伝統的建造物群保存地区」に選定されている。
山のクセで、ついつい水場と言ってしまうけど、やっぱり水場だよね。
山の斜面にお墓が並んでる。昔からあるものなんだろうか? だったら近くで見てみたいけど、奈良井宿はただ昔の景観を残しているだけではなく、今現在も人が暮らしている生活の場なので、他人がズカズカ立ち入ってよい場所ではないと思う。なので、遠くから見るだけにする。
うーん、確かに建物は当時のものなのかもしれないけど、昔もポスターやシールが扉や窓にベタベタ貼ってあったのかなぁ???
立派な松があった。さすがにこれは当時のものではないでしょうね。
奈良井宿というと、こんな感じの写真をよく見ますよね。この写真はデジタルカメラ(FUJIFILM X-S10)で撮ったものですが、あえてフィルムカメラ(Minolta Autocord)で撮ったのが下の写真です。決してデジタルカメラのようなキレは無いのですが、フィルム写真の方が雰囲気がよく出でいると思うのは僕だけでしょうか?
デジタルはデジタルの良さもありますが、フィルム写真も捨てがたいですねー。とは言うものの、昨今のフィルムの異常な高騰はチョット洒落にならんですね。どうにかならないっすかね?
家と家の間から色付き始めた木が見えた。
ちょっと高い所から見下ろしてみる。この景観に車はいらないなぁ。とは思いつつも、生活の場なので、進入禁止にするわけにもいかないだろうし、そもそも、この道、結構車通りがあります。頻繁に車が行ったり来たりしているので、写真を撮る時は注意が必要です。
このような車は、最近ならPhotoshop等で簡単に消すことは出来ますが、さすがにそれはないでしょう。なので、車がいなくなるのを、待ちます。待ちます。待ちます。
しばらく待ってようやく撮れたのが下の写真です。フィルム写真で撮っています。次の車が来ない内に・・・って慌てて撮ったら露出が狂った・・・。まぁ、このくらいなら補正出来そうです。
高札場。
周りの家が木製なのに、なぜかここだけコンクリート製です。さすがに江戸時代にはなかったでしょう。明治とか大正時代に建てられたのかな? しかし、あんまり違和感はなかったです。こういう風景って日本のあちこちにありますもんね。
早い時間に来てしまったせいか、お店はまだあまり開いていません。とくに食事が出来そうなお店はなかなか開きません。お店の前にも何時オープンとかも書いてないんです。せっかく信州まで来たのでお蕎麦が食べたいと思っていたので、ひたすらブラブラしながらお店が開くのを待ちます。奈良井宿の端から端まで3往復はしたでしょうか? そうだ! 杉並木が見られる所があるんだと思い出して、行ってみることにしました。
案内板で確認して、杉並木に向かいます。杉並木は奈良井宿からちょっと外れたところにあります。普通に奈良井宿の中ををブラブラしているだけだと見逃してしまいそうです。
写真の八幡宮と書かれた石段を上がって、途中で右に進むと、杉並木があります。
お〜、ここか! って進んでみます。あれ? 1分もしない内に杉並木を通り過ぎた。えっ? これだけ? 杉並木といえば日光とか箱根の杉並木を想像していたので、ちょっと拍子抜けした。
杉並木っていっても、杉はわずか17本しかないらしい。距離にしても10m〜20m程度。しかも、それほど太い杉も無い。でも・・・
・・・杉並木を抜けると二百地蔵がある。二百体あるかは別として、なかなか見応えはある。フィルムカメラにはまだ一枚残っていたので、最後のシャッターを切る。失敗は許されない。それが下の写真です。
先程の石段の続きを上ってみた。
石段を登り切ると少し開けていて、拝殿がある。
近づいてみる。それほど古そうには見えない。軽くお参りをしてここを後にする。そろそろ食事の出来るお店は開いたかな?
結局、この一画では誰とも会わなかった。街道沿いには結構人はいたけど、ここまでは来ないってことか?
街道沿いに戻ってもまだお店は開いていない(お土産屋、喫茶店、軽食屋は開き始めている)。
ここで、そういえばまだ木曽の大橋に行っていないことに気が付いたので、行ってみる。
おー、ここが木曽の大橋か。あれ? めっちゃ新しい。そうか、ここは昔のままってことはないよね。
遠くから見るとシンプルな橋に見えるけど、橋の裏(下?)側は結構複雑な構造をしている。
とりあえず、せっかく来たのだから渡ってみる。ふと、思ったけど、中山道は自分の後ろ側に通っている。ここにこんな立派な橋って必要なの? もちろん生活する上でそこに住んでいる人達のために川に橋が必要なのは理解出来る。でも、街道を歩く人たちにこの橋って必要? もしかしたら昔はこの橋の向こう側に有名な神社やお寺があって、街道を歩く人たちはそこに寄っていく習慣があったのか? だったらこのような立派な橋が掛かっているのは理解出来るんですが・・・。
あれ? 橋の上から下流側を見たら、すぐ隣に橋の残骸のようなものがある。何? あれ? 本来ここにはこんな簡単な橋が掛かっていて、しょっちゅう流されるので、せっかく作り直すのなら観光用に立派な橋を掛けてやれ! ってことで先程の大橋を掛けたってこと?
昔の人はこんなワラジを履いて日本中を歩いていたんだよな。
あっ! やっと食事の出来るお店が開いた。入ってみる。すでにお店の中は人でいっぱいだけど、かろうじて奥の座敷に座れた。あと5分遅ければいっぱいになるところだった。
念願のお蕎麦を食べた。
最後にもう一度宿場の端にある奈良井駅まで行って・・・
・・・さらに駅を通り越して、少し高くなったところから駅のプラットフォームを眺めて・・・
・・・上の写真の視点を少し右に動かすと、赤い屋根の建物が奈良井宿の駅舎で、その奥に人がゾロゾロ歩いて行く方が奈良井宿。
これ以上、ゆっくりしていると中央道の渋滞にはまる可能性が高くなるので、この後、帰路につきました。
以前から来たかった奈良井宿にやっと訪れることが出来ました。どこまで昔の雰囲気が残っているのかは僕自身、比べようがないけれど、非日常的な雰囲気は十分に味わえたと思います。反省点としては、もっとちゃんと下調べしてきた方がさらに楽しめると思いました。