登山用テント(NEMO META 2P)について

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NEMO META 2P

NEMO META 2P

これでツェルトを別にすると山岳用テントは3張目となります。最初は「アライテント エアライズ」、次に「モンベル クロノスドーム2型」ときて今回の「NEMO META 2P(ニーモ メタ 2p)」で、初めての非自立式のテント(ツェルトは別です)ということになります。また、初めての外国製テントでもあります。

このテントの特徴としては、シングルウォールであるにもかかわらず、非常に広い前室を持っていることが上げられます。また、(大きさのわりには)軽量だと思います。カタログ値では1.3kgとなっていますが、2度ほど使用した後に計量してみたら1,549gありました。湿気やゴミが付いたためだと思われますが、まぁ実際に使用する際にはこの程度の重さになるんじゃないでしょうかね・・・。また、設営には2本のストックが必要になります。

夏の縦走に向けての装備のつもりで、最初は自立式のツェルトを購入するつもりでした。これでしたら1kgを楽に切っているし大きさもペットボトルを一回り大きくした程度なので、かなりの軽量化が出来ると思っていました。しかし、色々と調べていくうちに、確かに自立式のツェルトは軽いし小さいし便利なんですが、居住性を考えると最低限のスペースしか確保されていないので、決して良いとは言えません。もっとも、そもそも山岳用テントなのでキャンプ用のテント張りの居住性は望むべくもありませんが・・・。それでも、軽さ、設置撤収のしやすさ、居住性、そして値段、それらを天秤にかけて一番バランスが良いと思ったのが今回購入した「NEMO META 2P」と言う訳です。けっして安くはないし軽くもないですが、設置撤収のしやすさ、及び居住性を優先してでの決定でした。

基本的にこのテントは夏用です。もう少し幅を広げても初夏〜初秋頃までが一番活躍しそうです。また、非自立式なのでペグが刺さるというのは最低条件でこのモデルではそれプラス、トレッキングポール(2本)が必要になります。なので、テント初心者が最初のテントとして購入する事はお勧めできません。

テントの設営

NEMO META 2Pまず、このテントの設営について書きます。私自身このテントは並行輸入で購入している為、日本語の解説がありません(正規品はあるのかな?)。なので英語の解説文から読み取っているので多分に自己流が混じっているかもしれないと言う事を始めに明記しておきます。
NEMO META 2Pまずはグラウンドシート(フットプリント)を広げます。このときツルツルというかピカピカしている方が上です。・・・本来はその前にテントを建てる場所の整地や風向きの確認など必要ですが、あくまでテントの建て方なのでその辺ははしょります。
NEMO META 2P続いてテントの中身を取り出します。テント本体の他にペグと予備の細引きが入っています。ただし、ペグは必要最低限の8本しか入っていないので万が一曲がったり無くしたりした場合のことを考えて、1〜2本は予備で入れておきました。このテントの場合はペグが無くなるということは自立式のテントのポールが無くなるということと同じなので要注意です。
NEMO META 2Pグラウンドシートの角にテント本体の角を合わせて置きます。通常はグランドシートは省略してしまうことも少なくないのですが、グランドシートを使うとテントの角がキレイに揃うので、慣れていない場合はグラウンドシートを使用する事をお勧めします。
NEMO META 2Pまずは赤丸の部分のペグを打ちます。
NEMO META 2Pこの時ちゃんとペグが刺さっているか確認して下さい。ここがフニャフニャだとキレイに建ちません。
NEMO META 2P次に出入り口にあたる辺もペグを打ちます(青丸の部分)。

 

合計6本のペーグを打ち終えたら。

NEMO META 2P次にストックを所定の位置に差し込みます。上部はテントの出入り口の上にあります。

 

NEMO META 2P下部はこのように位置が指定されているので、上と下の位置について悩む必要はありません。
NEMO META 2P上下の位置が決まってしまえば、あとはストックを伸ばすだけです。
NEMO META 2P片側が立ち上がった。
NEMO META 2P逆側も立ち上がった。このテントは自立式のテントに比べて力はほとんどいらないので、女性や子供でも簡単に設置する事ができると思います。
NEMO META 2P最後にサイドの面の引き綱をペグで固定します。
NEMO META 2P逆側も同じように行います。同時に緩んでいる綱が無いが確認して緩んでいたら絞め直します。
NEMO META 2Pすると、完成です。

 

撤収は基本的に今までの逆で、ポールを2本抜くと平たくなるので、後はペグを抜いてテント本体を畳むだけです。雨天等、急いで撤収したい場合はスタッフバッグにダウンシュラフのように端からつっこんでいきます。このテントのスタッフバッグはコンプレッション機能もついているので、適当に突っ込んでも収納出来ます。ただし、この様な状態で長期間保管する事は御法度なので、あくまで緊急措置ということで、なるべく早く広げて乾燥させてキレイに畳んで収納するようにしています。

各種ベンチレーション

NEMO META 2Pこのテントの特徴のひとつとして多くのベンチレーションを備えています。

 

ひとつ目は出入り口の上部にあります。上の写真ですと左側の一番高くなっている所のすぐ下にあります。上の写真では写っていませんが、右側の一番高い所にも向こう側に同じベンチレーションがあります。ここは閉じたり開いたりするような調整は出来ません。

NEMO META 2Pふたつ目は出入り口が全面メッシュになっています。このテントは左右対称に出来ているので、反対側にも出入り口があり、そこも全面メッシュになっています。ただし、このメッシュ、あまり風を通しません。そよ風程度ならば完全に遮ります。テント内に風を入れたい場合は入口を開ける必要があります。反対側も同じように開けていけばかなり風が入ってきますが、虫も入ってきます。
NEMO META 2Pみっつ目は上のテント設営完成の写真の中央にあるニーモマークのすぐ下にあります。左の写真はそれをテント内から見ていますが、ちょっと分かりづらいですね。上の写真を見てもらった方が分かりやすいと思います。ここもひとつ目と同じで開閉するような調整は出来ません。

前室全開

NEMO META 2Pこのテントを購入して不思議に思ったのがこの写真のパーツです。出入り口の所に付いています。出入り口は2つあるのでこのパースも2つあります。小袋の中に細引きが詰め込まれているような感じですが・・・
NEMO META 2P・・・中を取り出すと、細引きの先にクリップのようなものが付いていました。はて? 何に使うんだろうと始めのころはまったく分かりませんでしたが、ネットで調べてようやく分かりました。
NEMO META 2P先端のクリッブをテントの一番高い部分(ストックの頭の部分)のこのクリップを取り付けるループがあるのでそこに、引っ掛けると・・・
NEMO META 2P・・・出入り口を全開にすることが出来ます。前室は無くなってしまいますが、開放感は抜群になります。しかし、私自身はこの機能を使う事が無いと思うので、このパーツは取り外しています。

内部色々

NEMO META 2P普通のテントは一番高い部分は真ん中になっていることが多いですが、このテントの場合は一番高い所は前室の屋根ということになります。上の写真を見てもらえば一目瞭然ですね。じゃあ内部の高さはどうかと言うと、身長約170cmの私が座ると頭が付くか付かないかのギリギリのところです。なので、通常の使用では特にせまく感じる事はありません。前背面がメッシュになっている為に開放感があることと、床面が広い(アライテントのエアライズが130cm×210cmなのに対してこのテントは135cm×244cm)事などが狭さを感じさせないのだと思います。
NEMO META 2P前室の様子です。反対側にも同じ大きさの前室があります。通常使うには十分に広いです。広すぎて奥のチャックを閉めるのに苦労することがあります。
NEMO META 2P外側からは反転しているけど、テント内からはちゃんと見えるロゴマークです。こういったセンスは日本のメーカーにはないですね。

 

ごめんなさい、完全に勘違いしていました。テントの外から見えるのが正規なロゴですね。通りすがりさん、ご指摘ありがとうございます。

NEMO META 2P最初このテントには天井からぶら下げる為のループが無いと思っていました。2回目に使用した時に出入り口の上部にこのようなループがあるのを発見しました。小さいカラビナか、S字フックなどがあると便利だと思います。
NEMO META 2Pこんなものをぶら下げてみました。
NEMO META 2Pポケットも付いています。前述しましたがこのテントは左右対称なので、反対側にも付いています。
NEMO META 2Pテント内の広さが分かるように撮影したつもりが全く分かりませんね・・・。まぁ、このようにマットを2枚並べて置いても左右にはまだ余裕があります。
NEMO META 2P通常自立式のテントでしたら、4つある壁全ての面がほぼ90度の角度で立ち上がっていると思います。しかし、このテントは出入り口のある2面は垂直に立ち上がっていますが、残りの2面はかなり鋭角になっています。しかし、そこは割り切って小物置き場にしています。実際的には頭と足がくるところなので、それほど不便には感じません。
NEMO META 2P最後にこのテント、前室のシートと地面の間になかり高い隙間があります。多少は調整出来ますが、隙間は空いたままです。ここの隙間といい、ベンチレーションの数といい、まさに夏仕様のテントだと思います。使用できる季節や場所がある程度制限されてしまいますが、夏の中低山専用と割り切ってしまえば面白いテントだと思います。

実際に使用してみて・・・

今の所、このテントでは2泊しています。その内の1泊は雨でした。なので、細かな事は言えませんが、2度ほど使ってみた感想です。

まず、構造的に風には弱そうですが、実際には尾根上の吹きっさらしの場所に設営するのでは無い限りは問題ないと思います。見た目よりはかなりしっかり建っています。出入り口の真正面にストックが立っているので、始めは邪魔だと思いましたが、実際に使用してみると思ったより邪魔にはならないです。それどころかテントから出る時に手すり代わりに(勿論バランスを取る程度で体重はかけていません)しても倒れる事はありませんでした。

また、このテントはシングルウォールなので、それなりに結露はします。雨の日等は内側についた水滴が、上から降ってくる雨の衝撃で内側の水滴が飛び散る事があります。始めはてっきり雨が漏れているんだと思いましたが、実際には前述の通りです。もっとも、このテント自体は夏用と割り切って使用しているのでそのくらいは何の問題もありませんが・・・。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 詳細レポが非常に参考になります。
    一点だけ気になったのでコメントさせてもらいます。
    ロゴマークは外側から見えるのが正位置じゃないですかね?
    NEMOのNを意匠化したものだから斜めの線は左上から右下かと。
    表側の撥水加工に影響しないように裏側から印刷してるんだと思います。

    • > 通りすがりさん、コメントありがとうございます。

      あっ、本当ですね。完全に勘違いしていました。
      ご指摘ありがとうございます。

      本文は修正しておきます。

      また、何かおかしな事を書いていたらご指摘ください。

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