このページをスマートフォンで閲覧するときは、横向きにすると(ちょっとだけ)見やすくなりますよ。
今回の山行の目標は当初大室山だった。ハズなのだが、初めての登山靴で慣れない雪道をこれまた初めての軽アイゼンを履いて、なおかつ寝不足の状態で行ったため思うようにペースが上がらず、結局コース変更を余儀なくされたという、全く持って普段の計画性の無さが露呈するという結果になってしまった。
歩き始めた時は別段普段と変わらない感じでゆっくりめに歩き始めた。普段は30分程度はどうしても身体が運動に慣れていないためか速く歩くことは出来ないけど、30分を過ぎると身体も慣れ、徐々にペースを上げられるのだが、この日はどうしても 30分を過ぎても1時間を過ぎてもペースが上がらないのだ。別に身体が疲れていたりどこかが痛い(厳密に言うと初めての登山靴なので多少の違和感はあったのだが詳細は口述)とか言うわけでもないのだが、不思議に身体が前に進まないのだ。ちょうど夢の中で速く進もうとしてもスローモーションのようにしか進めない時の様だ。さすがにプチ楽天家の自分でも、ヤタ尾根に到着するのに3時間30分もかかったのにはちょっとビックリしたが、このままどこの山頂も踏まずに下山するのも嫌だったので、地図と今までの自分のペースを考慮して檜洞丸ならなんとか往復出来そうなので、急遽変更となったのだ。まぁ、結果から言うと檜洞丸も楽しかったので、目的地変更したこと自体は何の問題も無いのだが、自分の体力を顧みない計画を立てたのはちょっとイケンかったなぁ。反省!
それと今回の山行でSIRIOの登山靴のデビューとなったのだが、一応全く履かずに山に行くのは無謀なので数日前から会社に履いていったりして”慣らし”をした。大体、甲高幅広の日本人的足をしているので、どの靴を履いても一週間程度はどこらしらが痛かったりするのだが、今回の登山靴も痛みまでは行かないにしても、多少の圧迫感があった(特に右足が)。まぁ、歩くのには支障が出るほどでは無かったが、やはり多少はペースダウンの一因になったのではないかと思う。しかし、いままでの卸したての靴に比べると、強い痛みが無い分、履き慣れれば良いパートナーになってくれそうな予感がする。しかし、布の靴に比べれば履き慣れるのには時間がかかりそうだけど、がんばって履き慣らしてやるぞ!
山行データ
山行日 | 2006年03月04日(土) | ||
---|---|---|---|
コース | (スタート)日陰沢橋付近~登山道入口~ヤタ尾根分岐点~大笄~ヤタ尾根分岐点~熊笹の峰~檜洞丸~熊笹の峰~ヤタ尾根分岐点~登山道入口~日陰沢橋付近(ゴール) | ||
山 名 | 檜洞丸(1601m) | タ グ | |
山 域 | 丹沢エリア | 累積標高 | (+)1,486m |
歩行距離 | 13.497km | 所要時間 | 08時間26分 |
関連記事 |
山行記
【07時46分】 |
日陰沢橋の500mほど手前に車を停める。今日はここからスタート。 今日は雪山登山になりそうなので予めスパッツを着用する。 |
【07時46分】 |
北丹沢の先駆者角田忠次の住み家 そう言えば、となりに祠があったな・・・、写真取り忘れた。。。 |
北丹沢の先駆者 角田忠次の住み家 山の神にあった。
大正の終わり頃から昭和17年にかけて北丹沢の先駆者であった角田忠次は、ここ山の神の場に家をつくり住んでいました。特に京浜地区からきた登山者への宿の提供や登山の案内をして生計を立てていました。しかし昭和17年○月○日、肺突にて帰らぬ人となりました。
(○○○○○○は神の川ヒュッテに有ります。)
○は判読不能でした。
神の川ヒュッテ管理委員会
【07時47分】 |
う~む・・・これだけ白いとコース上も雪だらけだろうな・・・。 |
【07時53分】 |
5分少々で日陰沢橋に着いた。 |
【07時55分】 |
日陰沢橋を渡ってすぐ右側にあった標識。第一目標は熊笹ノ峰なので、道を直進する。 |
【07時55分】 |
途中、りっぱなトイレがあったが、今は使用禁止になっていた。 |
【07時57分】 |
日陰沢橋を渡るとすぐにゲートがある。結構車が止まってるな・・・。 |
【07時59分】 |
ゲートを越えるとすぐに雪道になった。 |
【08時04分】 |
ゲートから5分強ほど歩くと矢駄沢橋があり、それを渡ると・・・ |
【08時06分】 |
・・・すぐ右側が登山道の入口です。 しかし、自分はまさかこんなところから入っていくんじゃないよな? と思いここを通り過ぎようとしたら・・・ |
【08時06分】 |
・・・左手に標識があった。やっぱ、ここから入山だ。 |
【08時09分】 |
まだこの辺は雪も少ないが、結構急な斜面もあり、スタートそうそう汗だくになる。 |
【08時10分】 |
小さい尾根の上に出て、さらにそこを大きくジグザグに進んで、さらに大きな尾根に向かう。 |
【08時15分】 |
緩やかに右にカーブした尾根に沿って進む。 |
【08時30分】 |
さらに進む。 |
【08時44分】 |
途中、休憩所もあるがベンチが壊れていた。 |
【09時02分】 |
おっ! 林道に出た。 ここまでの1kmをおよそ1時間もかかってしまった。なんか今日は変だ。ペースが上がらない。。。 |
【09時02分】 |
林道に出た正面が、熊笹ノ峰に向かうルートの入口になっている。 |
【09時07分】 |
この辺りから急に雪が深くなり足を取られるようになった。なるべく平らな場所を探し・・・ |
【09時12分】 |
・・・初めての軽アイゼン装着。スノボのバインディングのようにレバーでカチカチと締めていくタイプなので、グローブをしていても簡単に装着することが出来る。 初めてなので、ちょっとドキドキしながら、周りをウロウロしてみたりした。うん、いい感じだ! |
【09時12分】 |
今日の目的地(だった)大室山の山頂は雲に覆われている。 |
【09時39分】 |
陽が出てくると木の葉の上に積もった雪が落ちてきてビックリすることもしばしばあった。 |
【09時40分】 |
基本的に軽アイゼンの調子はいいんだが、たまに岩の上に乗ってしまうと足首がグリンとなる。所々こぶし大の石がごろごろと転がっている所もあるが、それ以外は快適に進んでいく。 |
【10時07分】 |
おっ! 広いところに出た。この辺りがヤタ尾根の尾根上になると思われる。 |
【10時18分】 |
大室山の山頂にあった雲もどこかに行ってしまった。 |
【10時24分】 |
しばらく広くて明るい尾根上を歩いていたが、ここからしばらくは隈笹の林を進む。 |
【10時29分】 |
隈笹の林の中の休憩所。 看板を見ていたら一人のハイカーが無言で追い抜いていった。自分もその後を追おうと思ったけど、その人はあっと言う間に見えなくなってしまった。確かにこの辺りから稜線上までは徐々に急になっているが、それにしても今日はペースが上がらない日だ。 |
【10時33分】 |
先ほどの人のと思われる靴跡を見ると軽アイゼンすら付けていないどころか、長靴のようなもので登っているようだ。う~む、雪道には登山靴よりも長靴の方がいいのかな? |
【10時36分】 |
小さな谷部を越えて隣の尾根に取り付く。この辺は雪面に付いた足跡が幾本にも分かれていて、どの靴跡に従えばよいのか、悩んだけど、よく見るとこの先で同じところに向かっているようなので、一番楽そうなコースを選んで進む。 |
【10時50分】 |
隈笹の峰まで、あと450m。もうちょい! |
【11時14分】 |
おぉ! 主尾根の稜線が見えてきた。 |
【11時21分】 |
あと少し・・・ |
【11時26分】 |
それにしてもこの辺はブナの大木が結構あるなぁ・・・。 |
【11時29分】 |
主尾根到着。 登山口からここまでおよそ3時間30分! ちょっと掛かり過ぎだよな・・・。初めての登山靴、慣れない雪道、初めての軽アイゼン等々、ペースを落とす要素は十分あるが、それにしてもこのペースは異常だな。 |
【11時29分】 |
稜線上に出て一気に南西方面の展望が開けたので写真を撮ろうと思ったら、突然風が吹いて目の前が真っ白に・・・。 |
【11時29分】 |
風が止むと展望がなかなかだが、富士山は雲に隠れて見えなかった。残念。 稜線上に出て右に進んで、大室山へ向かう。しかし・・・。 |
【11時33分】 |
右に曲がって小高いピーク(大笄?)から大室山を見ると、まだかなりの距離があるように見えた。そう言えばヤタ尾根の分岐点に犬越路まで2.8kmとあった。地図を見ると犬越路がちょうど大室山との中間地点にあたるので、大室山まではおよそ5kmはあるだろう。今日の今までのペースを考えると4~5時間はかかるだろう、下山時間も考えると間違いなく暗くなると思われたので、大室山は断念して、檜洞丸に予定を変更した。こっちはヤタ尾根の分岐点から 1.2kmなので、往復で2時間程度で往復出来そうだ。 |
【11時43分】 |
ヤタ尾根の分岐点に戻ってきた。 |
【11時43分】 |
ヤタ尾根への分岐点から神ノ川まで2.95km、1時間30分とある。今日の自分のペースだと1時間で1km程度しか進めないので3時間弱・・・下りなので2時間程度か? ここから檜洞丸を往復して2時間として午後4時頃には車に戻れそうだ。 それにしても今日のペースは異常だ! 今までで最低かもしれない。考えてみれば、今日は始めての登山靴で慣れない雪道を始めて軽アイゼンを付けての山行なのでそれらが祟ったのか? いやそう言えば思い当たる節がもう一つあった。それは前日殆ど寝ていなかったのだ。う~む、これが一番大きな原因かもしれないなぁ・・・。別段体がだるいとか不調というわけでもないのだが、どうも自分の体なのに自分の体じゃないような気がする。やっぱ、寝不足だな。これからは気をつけよう。 |
【11時45分】 |
コースを変更したことによる敗北感はわずか数秒で過ぎ去り、雄大な景色に思わずニヤついてしまう。 |
【11時53分】 |
おぉ、木が樹氷になってる。 |
【12時23分】 |
時々強めの風が吹く他はいたって気持ちの良い稜線上のルート。 |
【12時26分】 |
細い尾根が続いて急登すると檜洞丸の山頂だ。 |
【12時34分】 |
山頂の一段下から今通ってきたルートを振り返る。奥が大室山で、手前のピークが熊笹ノ峰だ。 この写真の少し先が急斜面になっているのだが、一箇所岩の部分があり、軽アイゼンの歯が利かずに手でよじ登った場所あり。ちょっとビビッた。 |
【12時39分】 |
檜洞丸山頂到着。ヤタ尾根分岐点からおよそ1時間、予定通りだ。 このときは若い男女の10人くらいのグループと中高年ハイカーが数人して、さらにぞくぞくと登ってきていた。結構山頂は賑やかだ。 |
【12時40分】 |
山頂の石の祠も雪帽子をかぶっていた。 |
【12時40分】 |
祠のすぐ横に「安全登山祈願」と書かれた杭が立っていた。 |
【12時45分】 |
山頂の雪に覆われたベンチのひとつで、昼食をとる。周りが寒いせいかお湯の沸きがイマイチ。でもなんとかカップ麺が作れる程度には沸騰した。 |
【12時45分】 |
山頂の様子。 |
【13時06分】 |
昼食後、下山開始。 |
【13時12分】 |
山頂からの急斜面を下ると細い尾根になっている。 |
【13時26分】 |
今日のコース上で唯一のクサリ場。来るときはビビッて写真も撮れなかったが、帰りは少し余裕が出たので、写真撮影成功。 |
【13時37分】 |
まさに雪の花が咲いているようだ。 |
【13時44分】 |
ヤタ尾根の分岐点、今日3回目(^_^; |
【13時48分】 |
ここをひたすら下る。下りになってもペースは上がらず。 |
【14時17分】 |
休憩所。この頃になると前日の寝不足が疲労というものに形を変えて襲ってきた。しかし、先はまだ長いのでここでは休まずに先を急ぐ。 |
【14時35分】 |
明るい尾根から左に折れるように森の中の尾根に入っていく。 |
【14時38分】 |
木に付いた雪が解けて落ちてきて下の雪を溶かす。まるでマンガに出てくるチーズみたいだ。 |
【14時47分】 |
ほとんど下りばかりだが数箇所平らな所もある。 |
【15時08分】 |
来るときに軽アイゼンを付けたところも、今は雪はほとんど無し。 |
【15時12分】 |
途中の林道を越えて・・・ |
【15時12分】 |
・・・神ノ川方面へ下る。あと1km。 林道を過ぎて少し下ったところで軽アイゼンを外す。装着するときも簡単だったが、外すときはもっと簡単。4つのレバーを引くだけで簡単に外れた。わずか5秒の早業。外した軽アイゼンは泥まみれなのでザックに入れるわけにはいかないので、ザックの後ろにつけているカラビナにぶら下げる。でも歩くたびにガチャガチャうるさい。 |
【15時29分】 |
だんだん雪が無くなって来た。 |
【15時33分】 |
この辺まで来ると雪はほとんど無くなった。歩きやすくはなったけど、反面ちょっと残念な気持ちも・・・。 |
【15時40分】 |
写真では分かりづらいが愛車が見えた。直線距離で1km弱ぐらいだろうか。 ここでふと、怖い考えが頭をよぎった。もし、ここで自分が見ている時に車が動き出したら・・・。コワー。 |
【15時44分】 |
雪の重みでだろうか? 木が頭を垂れていた。 |
【15時51分】 |
おー、やっと林道が見えた。 |
【15時52分】 |
看板が寝ている。 |
【15時54分】 |
ふ~、やっと林道に出た。 |
【15時54分】 |
朝は雪まみれだった標識もすっかり雪がなくなっていた。 |
【15時55分】 |
林道をゲートに向かって歩く。 |
【16時02分】 |
林道ゲートの裏側。 |
【16時02分】 |
途中、りっぱなトイレがあったが、今は使用禁止になっていた。ってこれ、朝にも言ったよな・・・。 |
【16時03分】 |
日陰沢端を渡るとラスト500m。 |
【16時04分】 |
日陰沢端を渡りきったところにこんなものが・・・。北丹沢12H 山岳耐久レースって? |
【16時10分】 |
さっきまであのてっぺんにいたのか? |
【16時11分】 |
ゴール。それにしても今日はめっきり疲れた。今までで最高の疲労度だ。 今回はルート変更を余儀なくされて大室山を目指せなかったが次回のチャンスには体調を整え、睡眠をよくとって再チャレンジしたい! |