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今回は前回に続き「登山用エマージェンシーキットについて」です。前回は【ポーチ編】で入れ物についてでしたが、今回はその「中身」です。ただし、中には「それは違うだろう・・・」というものありますが、カテゴライズが難しい物もあるのでついでに紹介します。
また、実際はこれらを全て持って行っているわけではありません。山行によって持っていくものを選んで、過不足なく持っていくようにしています。
1・テーピング 私のエマージェンシーキットでは欠かせないものです。エマージェンシーキットの中ではほぼ唯一といっていいほど”使う”ものです。私の場合はよく足の裏に水ぶくれが出来てしまうので、それに巻いたり、装備が破れたさいに修理したりと色々と便利に使えるので今後も一番使う物だと思います。 2・リールアジャストシステム リペアセット これは、モンベルのマリポサブーツ用の修理キットです。 3・湿布薬 これも滅多に使うことはないのですが、念の為に装備に入れています。私自身は使ったことはありませんが、同行者が捻挫した際に一度使用したことがあります。 4・靴擦れ用パッド これは最近導入したもので、まだ使用したことはありません。ただし、私自身も新しい登山靴を履き慣らすまでは何度か靴擦れの経験がありますし、同行者などが必要な場面も出てくることもあると思うので念の為に装備に加えています。 5・虫さされの薬 一般的には蚊などの場合は抗ヒスタミン剤が配合されているタイプで、ハチなどの場合はステロイド外用剤が良いとされていますが、2つも持っていくのが面倒なので単なるかゆみ止めの薬を持って行っています。できればもっと良い薬を持っていきたいのですが、あまり使う機会も無いので高価な薬は躊躇してしまいます。 6・絆創膏 まぁ、これは一般的なので説明はいらないですね・・・。 |
7・消毒薬 これもほとんど持っていったことがないですね・・・。その代わりに装備には必ず真水を持っていくようにしています。 8・包帯 これも念のためです。 9・三角巾 赤十字救急法救急員を受講した際に三角巾の使い方を教わりました。かなり使えます。しかし、マメに練習をしておかないと忘れてしまいます。なので、再受講しなくては・・・。 10・マスク 以前、インフルエンザが流行ったときに念のためにと入れておいてそのままになっています。 11・滅菌ガーゼ これは三角巾や包帯とセットで使用します。使わないことを祈っています。 |
12・ソーイングセット 山行中に何か破れた際に使うだろうと装備していますが、使用したことはありません。 13・人工呼吸用マスク これも赤十字救急法救急員の講座で使用方法を学びましたが、実際に使わなくてはならないような場面でも使えるかは謎です。出来れば使わないで済むことに越したことはありません。 14・常備薬 私の場合はバファリンを装備しています。これは人によってバラバラでしょうね。 15・ポイズンリムーバー これは毒を吸い取るものです。虫に刺されたり、(毒)蛇に噛まれた時などに使用するためのものです。念の為に装備しています。しかし、私自身はブヨ(ブユ)とかハチとかに刺された経験はあります。その経験から導入しましたが、これを導入してからは刺されたことはありません。なのでまだ使ったことはありません。ちなみに、通常はこのままポーチに入れるのではなく衛生上の理由から口の閉まる小さな袋に入れて携帯しています。 16・サバイバルシート これは体温の低下を最小限に抑えることが出来ます。これも、まだ使用したことはありません。基本的には使い捨てなので一度広げると元には戻せないそうです。また、登山時ではなくても今回のような災害時にも使えるので持っていてもソンは無いと思います。 |
17・洗濯用洗剤 これは山登りでは使いませんね。以前、屋久島縦走の際に街に降りてきた時にコインランドリーで使いました。 18・補修テープ プラティパス等の折り畳み水筒の補修用テープです。 19・携帯トイレ これもまだ使用したことはありませんが、今後使用することもあるかもしれません。 20・細引き 洗濯物や濡れた物を干しておくのに使用しています。また、(靴にもよりますが)靴の紐が切れたりした場合などにも使えますね。骨折をした時などは添え木を固定(包帯や三角巾でも出来ます)するのにも使えます。あとはイレギュラー的な使い方で、以前どうしてもザックを背負ったままでは降りられない場所に来たときに、これにザックを縛って先に降ろしてから自分が空身で崖を降りたことがあります。なので、1本用意しておくと便利です。 21・鏡 遭難した場合など、笑顔を忘れてしまったときに自分の顔を写して笑顔を取り戻すために使います・・・冗談ですwww。最悪の緊急時にヘリコプターなどに光を反射して自分の存在を気付いてもらう時に使おうと装備していますが、まだ実際に使ったことはありません。 |
22・熊鈴 熊避けの鈴です。写真にある通り、首からぶら下げて使っています。実際に熊の多い山域に入るときには使用しています。 23・エマージェンシーコール これは笛です。緊急時にこれを吹くことによって自分の居場所を知らせます(映画「タイタニック」でもこれのおかげでローズは助かりましたよね)。また、熊を避ける際にも使用します。熊がいそうな所や見通しの良い所でピッーーーーーと鳴らします。これも熊鈴と一緒に首から下げてすぐに使えるようにしています。 24・塩 丹沢では必須です。 25・洗濯ばさみ これも2つ3つ持って行くと何かと便利です。 26・コンタクトレンズ 通常は2週間タイプのものを使用していますが、念の為にワンデイタイプのものを予備として持って行っています。特に1泊以上の場合には必須ですね。ちなみに夜寝るときはコンタクは外すので保存ケースとメガネは持って行っています。 |
以下の装備は、前回紹介した、ドイターのファーストエイドキットバック(S)に収納しています。
27・ラジオ SONYのICF-RN930を使用しています。単四電池1本でかなりの時間聞くことが出来るし、軽くて小さいので便利です。これは日帰りでは使いませんね。主にテントの中で使います。翌日の天気を聞いたりしています。また、普段寝る際に音楽を聞きながら寝ているせいで、静かだと寝にくい(実際には疲れているのですぐに寝てしまう)ので、スリープ機能でラジオを聞きながら寝たりもします。 28・iPod nano これも上記理由と一緒ですね。ただし、これは山小屋で使用しています。山小屋では寝る時間が早くてなかなか寝れない場合も多いので、その場合は必須ですね。また、iPod nano自体からは音は出ません。写真には写ってまいませんがイヤホンを使用するのが大前提なので小さい音で聞いていれば隣の人にも迷惑を掛けません。 29・携帯充電器 このリストにはありませんが携帯電話もエマージェンシーキットとしては大事な装備のひとつですね。しかし、携帯電話もバッテリーが無ければガラクタ以外の何者でもないので、念の為にこのような物が必須です。このモデルは一応太陽光でも充電出来るらしいですが、あくまでおまけですね。一日丸々太陽に当てていても充電は極僅かです。なので、実際に中の充電池に充電するのは家で通常の携帯電話を充電するのと同じように充電して持って行っています。私の携帯電話の使用頻度を考えると始めに携帯電話とコレを満充電しておくと1週間~10日位は持ちます。 30・iPod充電器 これもiPod用の充電器で単三電池2本でiPod(nano)を充電出来ます。 31・乾電池 私の場合はGPS、デジカメ(乾電池使用可)、ラジオ、ヘッドランプ、LEDランタン等乾電池を使う機器が多くあります。なので必須です。また、出来れば単三、又は単四で統一出来れば理想ですが、実際はそうもいかないですね。なので、多いときには10本以上持って行くこともあります。ちなみに電池はエネループで統一してます。 32・デジカメ用予備バッテリー 基本的に私は写真をよく撮るので予備バッテリーは必須です。 33・デジカメ用予備メモリーカード これも上の理由で必須です。中には始めから大きいメモリーカードを入れておけばいいじゃん! と思う人もいるかもしれませんが、万が一メモリーカードが壊れた(そんなことはまだ一度もありませんが)場合にはメモリーカードが1枚だけだと、その後の記録が出来なくなるので、念のための装備です。なので、まだ実際には使ったことはありません。 34・iPod用スピーカー iPod用のスピーカーです。バッテリーが必要ないのでそんなに大きな音は出ませんが、枕元に置いて聞くには十分な音量が出ます。もちろん山小屋なんかでは他人の迷惑になるので使いません。 |
以上が通常私が装備しているものです(もちろん全てを持って行ってはいません)。また、ソロかグループかによっても違うと思いますし、男性と女性でも違うと思います。
最初は何を持って行っていいのか全く分かりませんでした。なので最初は絆創膏のような物から始まって、その都度あれもあった方がいいかな? これもあった方がいいかな? と買い足して今に至っています。これからも恐らく増え続けていくことと思います。
私自身(人並みに)心配性なのでつい色んな物を持って行きがちなんですが、その度に本当に必要なものは何なのか? を考えるようにしています。山登りの他の装備は基本的に使うものを持っていけばいいのですが、このようなエマージェンシーキットでは使わない事を大前提で選ばなくてはなりません。なので、とても悩ましいのも事実です。しかし、何度か経験を積んでいくと何となく分かって来ると思います(思い込みかもしれませんが・・・)。なので自分のペースで少しづつ増やしていくのもアリかな? と思ってもいます。もちろん、周りに参考になるような方がいる場合はその人の装備を丸ごと真似してしまうのもアリだと思いますし、最初からセットで売っているものを購入するのもアリだと思います。なのでこの記事が、これからエマージェンシーキットを組立ようとしている人の参考に少しでもなればいいと思っています。