2日目のスタートです。出来れば朝の涼しい内になるべく距離を稼ごうと、4時30分に腕時計のアラームをセットするも、昨日の疲れが残っているせいか、二度寝してしまい5時起床。朝食はチキンラーメンで簡単に済ませて、当初出発予定だった6時にテントから這い出してきて、2日目のスタートです。
山行データ
山行日 | 2013年08月13日(火)〜15日(木) | ||
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コース | 【1日目】:(スタート)愛発越~乗鞍岳〜葦原岳〜黒河峠〜三国山〜明王ノ禿〜赤坂山〜粟柄越〜寒風手前(ゴール) 【2日目】:(スタート)寒風手前~寒風〜大谷山〜拔土〜近江坂〜大御影山〜三重嶽北尾根分岐〜三重嶽〜水谷別れ手前(ゴール) 【3日目】:(スタート)水谷別れ手前~武奈ヶ岳〜赤岩山西峰〜水坂峠(ゴール) | ||
山 名 | 乗鞍岳(865m) 葦原岳(840m) 三国山(876m) 赤坂山(824m) 大谷山(814m) 大御影山(950m) 三重嶽(974m) 武奈ヶ岳(865m) | タ グ | |
山 域 | 近畿エリア | 累積標高 | 【1日目】(+)705m (-)285m 【2日目】(+)986m (-)1053m 【3日目】(+)438m (-)991m |
歩行距離 | 【1日目】6.459km 【2日目】15.433km 【3日目】9.523km | 所要時間 | 【1日目】09時間15分 【2日目】09時間46分 【3日目】04時間57分 |
関連記事 | 高島トレイル縦走記(1日目) 高島トレイル縦走記(2日目) 高島トレイル縦走記(3日目) |
参考記録
【06時00分】
昨日の疲れが100%取れているわけもなく、のろのろとテントから這い出す。まだ、気温はそれほど上がってはいないけど、夏の朝の清々しさには遠く及ばず、今日も暑くなりそうだという嫌な空気が充満していた。
とは言うものの、まだこの時はリタイアするという気持ちは微塵もなく、今日も1日暑い山行になりそうだな、程度の考えで、頑張って水坂峠まで行きたい! と言う気持ちでいっぱいだった。
【06時16分】
テント回収。さぁ、長い一日が始まるぞ!
行動用水は約1.5L。拔土(ぬけど)まで持てば大丈夫なので、まぁ、なんとかなるでしょう。
【06時17分】
稜線に戻ってきた。
実はこのあと、数十メートル歩いた所で、GPSのスイッチを入れていないことに気付き、少し戻ってGPSのスイッチを入れて再スタート!
【06時23分】
なんか、道標が散らばっている・・・って思ったら・・・
【06時23分】
・・・そこが「寒風(かんぷう)」だった。
【06時23分】
プレートもある。ここはポイント7!
【06時24分】
ここからは気温の上昇との勝負。
【06時26分】
ノンビリもしてられないので、サッサと次の目的地の「大谷山(おおたにやま)」を目指す。
【06時34分】
視界が開けて、大谷山が見えてくる。それは嬉しいけど、一度大きく下って、再び登り返さなくてはならない・・・。
【06時38分】
鞍部到着。
【06時44分】
少し登って肩の所で振り返る。
【06時47分】
相変わらずの藪漕ぎが続く。何度かルートを外すもすぐに戻れた。
【06時51分】
登りつめると・・・
【06時51分】
・・・ココが大谷山の山頂。
【06時51分】
標高は813.9m。
【06時52分】
ポイント8
【06時55分】
なにやら分岐があった・・・。公式マップを持っていないので、余計な寄り道は出来ない。
【07時01分】
樹の幹がウニャウニャ・・・。
【07時05分】
オオイタヤメイゲツ・・・かな?
【07時05分】
岩がゴロゴロした所に出た。ココが石庭なのかな?
【07時06分】
とりあえずピーッス!
【07時10分】
こんなプレートは初めて見た。
【07時15分】
緩やかな尾根を下っていくと・・・
【07時23分】
拔土を指す道標があった・・・でも、よく見ると・・・
【07時23分】
・・・「真すぐは県境道 県境の方が歩きやすい」と書かれている。はて? 正規ルートは???
【07時23分】
と思っていたら、高島トレイルの文字があったので、これに従う。
【07時24分】
うん、間違いない。
【07時32分】
初めこそ、歩きやすかったけど、すぐに急な下りになり・・・
【07時43分】
・・・林道に出た。
【07時43分】
ん?
【07時44分】
おっ! あれは!
【07時44分】
おお、ここが拔土(ぬけど)だった。今日のスタートから約1時間半・・・。初日のスタートの時間を早めれば1日目でここまで来れる。
【07時44分】
林道を少し進むとゲートがある。ゲートに黄色のリボンがあるので、脇を抜けて先に進む。
【07時46分】
ちょっとの林道歩き、久しぶりの歩きやすい道・・・。
【07時46分】
やがて、右側に高島トレイルのりボンと・・・
【07時46分】
・・・道標が落ちている。方向はよくわからないけど、ここが入り口なのは間違いなさそう。
【07時48分】
入ってすぐの正面の一段下に沢が流れていた。下れそうな所を見つけて、水の補給・・・。
【08時08分】
次に水が確実に補給できるのは水坂峠(みさかとうげ)。今日の目的地だけど、そこまで辿りつけないことを想定して持っている水筒類全てに水を満たす。合計約5.5リッターを20分弱かけて浄水する。
【08時08分】
ピントが上手く合わなかったけど、沢の中にサンショウウオがいた。
【08時19分】
水の補給&休憩で30分ほどロスして、先程より約5.5kg重くなったザックを背負って再出発。
早速の急登を登る。
【08時39分】
この高島トレイルは最小の整備しか行われないので、倒木などにより道が塞がれている箇所が、通常の登山道では考えられないくらいたくさんある。その度に迂回したり、くぐったり、またいだり、しなくてはならない。迂回はまだしも、くぐったり、またいだり、は正直に辛かった・・・。その度に歩くリズムが狂わされる。
【09時24分】
拔土を出発して、約1時間・・・。この1時間が長かった・・・。コースタイムでも1時間なので、それほど大きく遅れているわけでもないけど、とにかく長く感じた・・・。
【09時24分】
ここが大御影山(おおみかかげやま)? かと思いきやここでも道標が破損しているので解りづらいけど、御影山の方向を示しているだけのようだ・・・。
【09時24分】
道も広く歩きやすそうだ。
【09時25分】
おー! ここが近江坂(おうみざか)だ。古道と書いているので、歴史のある道なんだろうけど、公式ガイドを持たない私にそれ以上の情報は無い。
この坂を下るとテント適地もあり、水の補給も出来るようだけど、寄り道しているヒマは無い。
【09時25分】
近江と若狭をつなぐ道なのか? 神社とお寺の名前があるがよくわからない・・・。それにしても闇見神社って・・・。
【09時40分】
10分ほど休憩するつもりが15分休憩になってしまった。
【09時49分】
昔の道は歩きやすい。まぁ、昔の人は登山のための道を作ったんじゃなくて、生活道路を作ったのだから当たり前と言えば当たり前だけど、地形を上手く利用して作られているので、歩いていても気持ちがいい。
【09時55分】
小さなアップダウンもあるけど、ほとんど気にならない。
【10時23分】
なにやら、目の前が開けたと思ったら・・・
【10時23分】
・・・ここが、大御影山だった。
【10時23分】
ここのポイントは9番だった。
【10時27分】
気温も急上昇して日当ばかりの山頂ではゆっくり休憩できそうな所もないので、すぐに次の三重嶽(さんじょうがだけ)に向かう。あの奥に見えるのがそうなのか???
【10時29分】
山頂に立っているアレは何だ?
【10時43分】
大御影山から一度大きく下る。この行程ではとにかく倒木が多く、またいだり、くぐったり、を繰り返した。その結果、この後最悪の決断を下すことになるとはこの時は夢にも思っていなかった。。。
【10時44分】
遠くから見たら、風船でも引っかかっているのかと思ったら、一部だけ葉っぱが紅く色づいていた。
山を歩いていると、たまに、街で飛ばした風船が萎んで引っかかったんだろうな、的な物を見る。
【11時06分】
暑い・・・。とにかく気温がぐんぐん上昇しているのが体感的に分かった。普通は森の中の日陰ではそれどの暑さを感じないことが多いが、ここはそんなのお構いなしだ。
それでも、このようなV字型の谷部では少しは風が流れていた。
【11時12分】
急なルートもある。
【11時20分】
急な所を歩いていたせいで、感覚がおかしくなっている。写真の所はここならテントを張れそうだ、と思ってシャッターを切ったはずだけど、今見ると思いっきりナナメじゃん。
【11時51分】
大日尾根(だいにちおね)、つまり三重嶽の北尾根に乗った。ちょうどここでソロの登山者と会う。結局3日間で会った登山者はこの1名だけだった(葦原岳の2人は登山者には見えなかった)。
【11時52分】
ソロの登山者とお互いの健闘を称え、次の目標の三重嶽に向かう。
それにしても、この辺りのブナは変な形のものが多いなぁ・・・。
【12時55分】
上の写真から1時間・・・。実はこの間にひとつの結論を出していた・・・。
先ほどの登山者と別れてから、調子よく登っていたのはわずか10分程度。その後は暑さに完全にやられて、ペースがガクンと落ちてしまった。と同時に熱中症の症状が・・・。ヤバイ、この様な時は水分を十分に取って風通しのよい日陰で休む必要があるけど、そんな場所は何処にもない。水は量的にはたっぷり持ってはいるけど、ここで飲み干すわけにはいかない・・・。このままでは特に水坂峠までたどり着くのは難しそうなので、なお、水は温存しなくてはならない。
で、結局ここでリタイアを決めた。自分が持っている資料では、次のエスケープに便利な場所は水坂峠、とある。今日のゴール予定地だけど、そこまで辿り着くのはほぼ不可能。どこかで一泊して、明日、水坂峠に下ることにした。その間に水が補給できる場所は無いと考えて、今日中になるべく水坂峠に近づいて、明日の行動用の水を最小限にする予定。そうすることで、今晩水分をたっぷり摂ることが出来るようになる、と考えた。
887mのピークを表しているのは想像できたけど、公式マップを持たいない自分には何の約にも立たない。
【14時07分】
ひ・・・日陰が無い・・・。
【14時12分】
日陰はどこだ!?
【14時18分】
一瞬、大蛇かと・・・。
【14時31分】
あ? 何かある。
【14時31分】
三重嶽への分岐だ。あと200m・・・。
【14時32分】
次の武奈ヶ岳(ぶながたけ)まで4.9km。
【14時32分】
あれ? こっちは5.1kmになっている・・・。
【14時32分】
山頂までは0.2kmなので、5.1kmとあるのは山頂からの距離か・・・な?
【14時33分】
三重嶽山頂までは尾根は広く、平らな場所もあるので、水さえあればテントが張れそうだ。
【14時37分】
ちょっと開けた所に出た。
【14時38分】
ここが三重嶽山頂、高島トレイルの最高峰だ。それにしてもここまで山頂標がある山も珍しい。
大日尾根からのコースタイムは1時間40分。実際に掛った時間は・・・2時間50分。
【14時38分】
1,000mないんですよね〜。暑いわけだ・・・。
【14時38分】
ここがポイント10。
さぁ、今日の宿泊先を探すぞ!
【14時41分】
とりあえず、第一候補。平らだし、自然に対してもローインパクトで、風の影響も受けにくそうだ。でも、もうちょっと進んでおきたい。
【14時42分】
分岐に戻る。あとは少しでも水坂峠に近づきたい。
昨日は夕方から風が強くなって、暑さが和らいだが、今日はその気配は無い・・・。
【14時47分】
この奥にテントが張れるかな??? などとキョロキョロしながら歩く。
しかし、この辺りが暑さのピークで、10歩あるく度に5分休憩なんてこともしばしばあった。ソロソロ限界が近づきつつあることはその身体の持ち主である自分が一番分かってる。めまいのような症状も出てきた。ヤバイ・・・。
【15時48分】
み、水だ! でも、茶色く濁っていて、浄水器を使ってでも飲む気にはなれない。
【15時49分】
三重嶽から1.3km進んだ。下り基調の1.3kmで1時間10分もかかったことになる。
【16時03分】
色々テント適地を探して候補5番目(くらい)のここに決めた。遠くから見たら平らに見えたけど、近づいたら結構ナナメだったので、ウロウロして探して・・・
【16時08分】
・・・上の写真のちょっと離れたところに決めた。すぐ横に腰を降ろすのに調度良い木があった。決定はしたけど、すぐにテントを張る元気はすでに無く。20分ほど木に腰を降ろして放心状態になっていた。早くテントに潜り込んで身体を休めたかったけど、どうしても身体が動かなった・・・。
【16時45分】
少し体力が回復して、やっとテントを張って中に転がり込む。この日もマットを広げる元気はない。食欲もないけど、食べないわけにはいかないので、行動食用(&アルコールのおつまみ用)に持ってきていたビーフジャーキーをゆっくり噛んで胃に流し込む、と同時にミルクティーを大量に摂取する。少しずつ胃が満たされていく。多少は食欲が回復したので、鶏団子スープを2杯飲む。
一息ついた所で、明日の予定を立てる。とりあえず、水坂峠まで下って、そこから保坂というバス停に行き、JR湖西線の近江今津駅に出て、マキノ駅に戻る。という予定。だけど、ゴール地点のバスの時刻等の情報は集めていたけど、エスケープルートのバスの時間なんて調べていない。かろうじてスマホの電波はあるけど、ホームページのような大きいサイズのページを開こうとすると、タイムアウトになってしまう。唯一取れる連絡方法はメールのみだった・・・。結局、友人にメールを送り、保坂のバス停の時刻表を調べてもらった。とりあえず、1時間に1本はあることが分かったので、ちょっとホッとして、ビーフジャーキーをかじった・・・。
さぁ、明日はどうなるでしょう。
とにかく、暑い一日でした。それに伴う、アップダウンの連続、公式マップを持たないが故の騙しピークに心がボキボキ折れていき、最終的にはリタイアを余儀なくされました。ハッキリ言ってこのコース、8月は無理だと思いました。丹沢の低山では8月の暑い日でもそれほど苦労なく登れますが、暑さのレベルが違いすぎました。特に2日目は風も殆ど無く、ひたすら体温が上がっていくのを感じていました。しかし、今回は昨年の信越トレイルの時には持って行かなかったけど、持っていけばよかったと思うものを持って行きました。それは、涼感グッズです。直接肌に塗布してスースーするのや、おでこに張ってひんやりするヤツとか、虫よけのためのハッカ水もわざとハッカ濃度を高めてスースーするようにしたものを持って行きました。これらは、ある程度は役に立ったと思います。でも、やはり夏の暑さからは逃れられないものですね・・・。