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以前、鳳凰三山を縦走したときにいつか白峰三山も縦走してみたいと思いつつ4年も経ってしまい、今やるしかない! と半ばヤケクソ気味に計画を立てたものの、実際は細かな準備を行わず、ほぼ、行き当たりばったりの状態でのチャレンジとなってしまいました。何が行き当たりばったりだったのかは本文中に書くとして、出発前夜、当然準備は終わっていなければいけないはずなのに全然出来ていなく、午前2時30分に出発する予定で午前2時には起きなくてはならないはずなのに、午前1時の時点でまだザックにパッキングしているという、自分で自分にツッコミのひとつでも入れたくなる状態でした。それでもなんとか午前1時過ぎにやっと必要な(と思われる)装備をザックに詰め込んで(水5リッター込みで総重量20kgなってました)就寝したものの、1時間も寝ることが出来ない状態での出発です。ホント我ながら情けないですね・・・。
まぁ、出発前夜にバタバタすることはよくあること(?)とし、大目に見るとして、通常どんな山行でも事前にネットや本でコースや、今回のようにテント泊の場合は山小屋の営業状況などを下調べしておくものですが、今回に限っては一切そのようなことはしませんでした・・・、というか出来ませんでした。唯一調べたことといえば登山バスの出発時刻だけです。今回は運良く行き当たりばったりでもなんとかなりましたが、もし、何らかのイレギュラーなことが起きていたらどうなっていたかわかりませんね。次回からはちゃんと下調べをして山行に備えたいと思ったり、わなかったり・・・。
ちなみに今回からデジカメがRICOH DX100からGXR(S10)に変更しました。ただし、初期不良のためにフラッシュが発光しません。なにせ、到着したのが2日前だったために、ろくろく確認やセッティングを行わないで本番になってしまったために映りが変なものも(多々)ありますがご了承下さい。現在手元にあるGXRは交換して頂いたので正常に稼動しています。セッティング等も試行錯誤中ですので次回山行からは久しぶりに真面目に写してみたいと思っています。
山行データ
山行日 | 2011年08月12日(金)~15日(日) | ||
---|---|---|---|
コース | 1日目:(スタート)広河原~二俣~北岳肩ノ小屋~北岳~北岳山荘(ゴール) 2日目:(スタート)北岳山荘~中白根山~間ノ岳~農鳥小屋~農鳥岳~大門沢下降点~大門沢小屋(ゴール) 3日目:(スタート)大門沢小屋~奈良田(ゴール) | ||
山 名 | 北岳(3193m) 中白根山(3055m) 間ノ岳(3189m) 農鳥岳(3026m) | タ グ | |
山 域 | 南アルプスエリア | 累積標高 | 1日目:(+)1,812m (-)425m 2日目:(+)884m (-)2,015m 3日目:(+)111m (-)958m |
歩行距離 | 1日目:9.116km 2日目:12.467km 3日目:8.981km | 所要時間 | 1日目:09時間56分 2日目:09時間41分 3日目:03時間22分 |
関連記事 | 白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)縦走記(1日目) 白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)縦走記(2日目) 白峰三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)縦走記(3日目) |
山行記
【04時28分】 |
自宅から2時間ほどで、芦安の駐車場に到着です。まだ暗いですが、バス停の前の駐車場はほぼ埋まりつつあります。早めに着いて正解でした。 ここでフラッシュが発光していません。フラッシュをポップアップさせ(このモデルは手動でフラッシュを上げる必要があります)オートで発光するようにしていたのですが、結果このような写真になっていましました。まぁ、この時は単純に自分の設定ミスだろうとあまり深いことを考えませんでした。 |
【05時53分】 |
運よく4時35分出発の乗合タクシーに乗ることが出来ましたが、夜叉神峠のゲートが5時半少し前じゃないと開かないということで、夜叉神峠で30分ほど待機を余儀なくされ、6時少し前に広河原に到着です。 |
【06時02分】 |
とりあえずは広河原山荘の前に登山届けを書く場所があるので、そこに向かいます。 |
【06時04分】 |
野呂川の向こうには日本で2番目に高い「北岳」が見えます。ドキドキ、ワクワクです。あと数時間後にはあそこのテッペンに立っているハズです。以前北岳に登ったときは、真ん中に見える鞍部(八本歯ノコル)からのルートでしたが、今回は二俣から肩ノ小屋経由で山頂に向かう予定です。 |
【06時05分】 |
バットレスで崩落があったということは聞いていたのですが、このコースで登ることは生涯無いと思われるのであまり詳しくはないですが、コースによっては危険な状態にあるらしいです。詳しい情報は山小屋まで! |
【06時07分】 |
野呂川にかかる広河原橋を渡り右にいくと・・・ |
【06時08分】 |
・・・広河原山荘があります。ここの前に登山届けのポストと用紙が置いてあります。自分も一応予定を書き込みポストに放り込みました。 |
【06時15分】 |
さぁ、ここからが縦走スタートです。まずは二俣を目指します。 |
【06時24分】 |
登り始めはゆっくり登ります。周りの人もまだそれほどハイペースな人はいません。さすがにここまでくると登山経験が豊富な人が多いせいか、皆さん余裕があるように見えました。自分はドキドキでしたが・・・。と言っても北岳は2度目ですが・・・。 |
【06時24分】 |
緑がキレイですね・・・。 |
【06時31分】 |
途中、ルートが沢のようになっている所がありました、自分の靴はくるぶし位までなら水に浸かっても大丈夫なので、気にせずジャバジャバ進みます。 |
【06時36分】 |
二俣と御池の分岐です。今回は二俣経由の北岳肩ノ小屋ですので、二俣方面に向かいます。指標には二俣まで約3時間とあります。 |
【06時52分】 |
沢沿いを進みます。 |
【06時52分】 |
木の橋を渡ったり・・・ |
【06時56分】 |
・・・たまに、尾根の向こうにちょこっと頭を出した北岳を眺めたり・・・ |
【06時59分】 |
・・・再び橋を渡ったりと、のんびり山登りを楽しみます。 |
【07時35分】 |
二俣まであと約1時間。 |
【07時38分】 |
またまた、橋を渡ります。今だから言えますが、この橋のなんと渡りやすいことか・・・。今後とんでもない橋を連続で渡らなければならない、なんてことは下調べを一切してこなかった自分には知る由もありませんでした。 |
【07時58分】 |
大樺沢の開けた所に出ました。ここからはずっと正面に北岳が見えます。 |
【08時30分】 |
二俣到着。まぁ、ここまではほぼコースタイムですね・・・。しかし、この後・・・。 |
【08時41分】 |
二俣で10分程休憩して、振り返り、鳳凰三山を眺めつつ・・・出発です。 |
【09時08分】 |
ここまで来ると北岳の形も違って見えますね・・・。 |
【10時52分】 |
トリカブト・・・。いっぱい咲いてました。 |
【10時53分】 |
黄色い花がいっぱい・・・。よく見る花ですが、軽量化の為に植物辞典は持ってきてないので名前は分からず・・・。 |
【11時09分】 |
再び、振り返り鳳凰三山。 この後、胸に肩ノ小屋と書かれたポロシャツを着たかたとすれ違ったときに、「夕べ、上の気温は7度だったよ。風速も6~7メートルくらいあったよ」という情報を聞きました。8月とはいえ、3000メートルの稜線は容赦ないですね・・・。 |
【11時12分】 |
ここら辺りから、ハイマツが目に付くようになります。でも、まだ自分の胸くらいまでありますね・・。 |
【11時25分】 |
御池との分岐です。以前登った時は下りでここから御池方面に向かいました。 |
【11時59分】 |
小太郎山との分岐です。ここでやっと北岳に続く稜線に出ます。 二俣からのコースタイム2時間30分のところを3時間20分もかかったことになります。ここに来てペースがグンッと落ちました。原因は明白ですね。寝不足とあとはシャリバテです。朝食はおにぎり一個と小さなパンが一個だけでした。ここまでは持ってきていた行動食もほとんど手をつけていませんでした。ただし、この時はまだシャリバテの意識はなく、ただ、寝不足がたたっているのだろうとしか思っていませんでした。 |
【12時00分】 |
もしかして、小太郎山の向こうに見えているのは甲斐駒ケ岳じゃないでしょうか? |
【12時00分】 |
と、いうことはそのまま視線を左に動かすと、仙丈ケ岳ですね。 |
【12時06分】 |
写真では見えないと思いますが、肩ノ小屋が見えてきました。その稜線を辿っていくと、北岳山頂ですね。まだまだ遠い・・・。 |
【12時23分】 |
結構な岩場の急登もあります。でも、こんなのは序の口です。基本的に写真を撮っているということはまだ、余裕があるってことです。本当にシャレにならないような所ではカメラは出せません。まだ買ったばかりだし・・・・。 |
【12時37分】 |
肩ノ小屋まであと15分。というところで・・・ |
【12時38分】 |
・・・こんなもの(USBケーブル)を見つけました。汚れがほとんど付いていないので、落として間もないものと思われます。一瞬どうしようかな? と思いましたが、一応拾って肩ノ小屋に預けておきました。心当たりのある方は肩ノ小屋に問い合わせてみてください。拾った場所は上の写真の指標の前です。 |
【12時47分】 |
写真、ど真ん中よりちょっと右寄りに何かいるの分かりますか? お猿さんがいました。写真では1匹ですが、自分が確認出来たのは計3匹でした。 |
上の写真のアップです。 ここら辺でもすでに3,000m前後はあると思いますが、こんな上まで登ってくるんですね・・・。以前たしか、槍ヶ岳か剱岳の山頂付近にも猿が登ってるTV番組を見たことはありますが、個人的には猿を見た最高所ですね・・・。今後日本ではこれ以上高いところにいる猿を見ることは無いでしょうね・・・。 |
【12時57分】 |
肩ノ小屋到着。ここでも10分ほど休憩。シャリバテは食べれば改善できますが、寝不足はどうにもなりませんね。標高が上がるにつれて睡魔が襲ってきていました。今考えるとたんなる寝不足ですが、この時は高山病の症状だと思っていました。バカですね~。 ここで、バッヂを二つ購入しました。今回の山行で購入したバッヂの詳細は3日目の最後に・・・。 |
【13時11分】 |
今日の目的地はあの山の向こう側にあります。さぁ、もうひとふんばりです。 |
【13時34分】 |
今登ってきた所を振り返ってます。肩ノ小屋の屋根って青いんですね・・・。普通山小屋って赤い屋根のイメージがあるんですが・・・。北岳山荘(屋根は赤です)との差別化ですかね・・・。 |
【13時44分】 |
両俣への分岐点です。北岳山頂まで20分と書いてありますが、自分の持っている山と高原地図では50分とあります。さて、どっちが正しいのでしょう・・・。答えはこのあと、すぐ! |
【13時59分】 |
山頂直下です。ピークの西側(右側)を回り込むようにして・・・ |
【14時23分】 |
・・・北岳山頂到着です。 さて、先ほどの答えですが、自分の足では約40分かかりました。さて、答えはいずこに・・・。 |
【14時26分】 |
さすがに人気の山です。この山頂標と一緒に写真を撮る人が多く、人のいない瞬間を撮るのに苦労しました。 |
【14時29分】 |
正直、ここまでで体力のほぼ全てを使い終わっていた私は、早くテントに転がり込みたい気持ちでいっぱいでした。休憩もそこそこ北岳山荘に向けて出発です。 |
【14時55分】 |
八本歯ノコルへの分岐です。この辺にザックをデポして山頂を往復している人を何人か見ました。 |
【15時17分】 |
(写真では確認出来ませんが・・・)北岳山荘と明日進む予定の稜線がハッキリ見えます。 |
【15時52分】 |
ヘロヘロになりながら、北岳山荘到着。とりあえずテントを建てなければ・・・。 |
【16時09分】 |
到着が遅かったせいで、いい場所はほとんどいっぱいになっていました。仕方ないので、適当な場所を探して設置。多少斜めっているが、実際に中に入るとそれほど斜めに感じないので、これでよし。めんどうなのでペグも打たずに石で固定。まぁ、ハイマツがすぐ横にあって風も防げるので(反対側には北岳山荘があるのでこっちからの風も問題ない)一晩くらいは大丈夫でしょう・・・。 テントを設営後、山荘でテント泊の手続きをします。所定の紙に名前や住所の他に前日と翌日の行動予定などを記述して植え付けに提出です。ここは一泊(テント泊)\600でした。ちなみに水場が近くにないので1リットル\100で購入出来ます。 |
【17時31分】 |
今晩の夕食です。棒ラーメンとアルファ米のえびピラフ(&ビール)です。今思えば食糧計画くらいはちゃんとしておけば良かったと思っています。ヘロヘロに疲れた状態だとこれだけを食べるのに1時間近くもかかって、なんとか胃に流し込みました。アルファ米は数口しか食べられなかったので明日の朝食に回すことにしました。 |
結局この日の行動は10時間近くにもなってしまいました。全く無計画でしたね。夕食を食べながら、今計画で始めてゆっくりと登山地図を見ました。大門沢小屋まではコースタイム+休憩でおよそ9時間かかります(勝手な思い込みで6時間もあれば楽勝だと思ってた・・・)。もし、これが自分の足かつ、今日のペースでしたら、明るい内にたどり着くのはほぼ不可能です。
どうしようかと散々迷って、出た答えは、明日は朝ここにテントをデポして必要最小限のものを持って間ノ岳をピストンして、テントを回収後そのまま下山。明日の夜は御池小屋か広河原山荘でテント泊に決定!
そうと決まれば明日の朝はゆっくり出来ます。まぁ、6時に出発しても余裕だな・・・、ということでiPodを聞きながらゴロゴロして、寝たのは12時近かったと思います。さて、明日はどうなるでしょう???