このページをスマートフォンで閲覧するときは、横向きにすると(ちょっとだけ)見やすくなりますよ。
今日は、神奈川県の最高峰の蛭ヶ岳を目指します。神奈川に住んで30ウン年で初めてです。
ルートは日陰沢橋から姫次を経て蛭ヶ岳へ向かうルートです。距離はかなりありそうなので、まだ履きならしていないシリオの登山靴ではなくてホーキンスにしました。残雪のことを考えるとシリオの方が良かったのですが、まだ慣れていないのでどうしてもペースが上がらないためホーキンスにしました。結果的にはこちらで正解でした。雪もほとんど残っていなくて、コースも一部を除いてはよく踏まれていたので、軽いホーキンスにして正解でした。
ただ、今回は前日からの強風で蛭ヶ岳から臼ヶ岳の稜線上では海からの風が直接吹き付けているせいかかなり怖い思いもしましたが、無事に帰って来るとそれも良い想い出です。
山行データ
山行日 | 2006年03月18日(土) | ||
---|---|---|---|
コース | (スタート)日陰沢橋付近~東海自然歩道入口~風巻ノ頭~袖平山~姫次~蛭ヶ岳~ミカゲ沢ノ頭~臼ヶ岳~金山谷乗越~源造尾根分岐点~神ノ川林道~日陰沢橋付近(ゴール) | ||
山 名 | 風巻ノ頭(1077m) 袖平山(1432m) 蛭ヶ岳(1673m) ミカゲ沢ノ頭(1421m) 臼ヶ岳(1460m) | タ グ | |
山 域 | 丹沢エリア | 累積標高 | (+)2,358m |
歩行距離 | 22.394km | 所要時間 | 10時間12分 |
関連記事 |
山行記
【06時55分】 |
今日もここからスタート。 |
【07時01分】 |
歩きなれた道を進む。 |
【07時02分】 |
日陰沢橋を渡って、林道ゲートを越えて、登山道入口に向かう。 |
【07時10分】 |
右に上がって行くと檜洞丸だ。でも、今日はまっすぐ進む。 |
【07時12分】 |
東海自然遊歩道入口。ここから一度下って・・・ |
【07時14分】 |
・・・神ノ川を渡り・・・ |
【07時15分】 |
橋を渡りきった所から本格的な山道となる。 |
【07時19分】 |
姫次まで2時間40分。10時前後に着けば御の字でしょう。 |
【07時22分】 |
ザレた岩がゴロゴロしていて歩きにくい。 |
【07時27分】 |
見た目はかなり急だがジグザグと登るのでそれほどキツクない。 |
【07時39分】 |
ちょっと息をつけるところにでたが・・・ |
【07時50分】 |
またすぐに登りが続く。 |
【08時10分】 |
道が崩れたようになっている箇所が結構あった。 |
【08時18分】 |
振り返ると、大室山の向こうに富士山の頭が見える。写真中央左。 |
【08時25分】 |
風巻ノ頭のピーク。何も無いかと思ったら・・・ |
【08時26分】 |
一段下がった所に東やとベンチがあった。 |
【08時27分】 |
えっ! 今登ってきたところって500メートルも高低差があったの! 体感的にはそれほどじゃあなかったんだけどな・・・。 |
風巻尾根〈かざまきおね〉
この道を神ノ川方面にすこし行くと急な下りの尾根道になります。この尾根道は丹沢山塊の中でも急な勾配をもち神ノ川公園端まで500mの高低差があります。
地形の関係で、一年中風が渦巻いて吹くので風巻尾根といいます。
神奈川県
【08時30分】 |
風巻ノ頭で2,3分休憩して、袖平山に向かう。 せっかく登ってきたのにしばらくは下りが続く。 |
【08時30分】 |
この辺りで本日初めてのハイカーに出会う。 |
【08時39分】 |
かなり急な下りもある。 |
【08時41分】 |
なんだコレ? |
【08時46分】 |
今日は富士山がきれいに見える。帰りまで天気が崩れなければ良いのだが・・・。 |
【09時01分】 |
袖平山までは・・・ |
【09時17分】 |
・・・数度のアップダウンを繰り返す。 |
【09時34分】 |
途中大きく崩落した脇を通る。 |
【09時35分】 |
袖平山の山頂までもう少しのところからの大室山越しの富士山。 |
【09時44分】 |
袖平山に到着かと思いきや・・・ |
【09時45分】 |
・・・左手にもう少し高い所がある。そっちが山頂だ。往復しても5分もかからなそうなので、寄って行くことにする。 |
【09時46分】 |
あっと言う間に山頂到着。 |
【09時48分】 |
袖平山山頂から見た富士山。 富士山にかかる黒い雲がなんか不吉だ・・・。 |
【09時50分】 |
袖平山山頂には何もないので、すぐに姫次へ向かう。 |
【10時03分】 |
10分ほどで姫次に到着。 数組のハイカーさん達が休んでいた。ここではゆっくり出来そうもなく、まだ先は長いので、写真を撮ったら蛭ヶ岳に向かう。 一瞬、ルートを見失いそうになるが・・・ |
【10時07分】 |
・・・袖平山方向から右手前に戻るようなルートで蛭ヶ岳に向かう。 |
【10時17分】 |
原小屋平。昔小屋があったのか? |
【10時21分】 |
もともとこうだったのか? 人が多く歩いた結果なのか? ルートがV字になっている。ルートを見失うことはないが、結構歩きにくかったりする。 |
【10時26分】 |
途中、大きな木が倒れていた。 |
【10時26分】 |
地蔵平。昔、お地蔵さんがあったのか? |
【10時30分】 |
3月とは言え陽の当たらないような場所には雪が残っている。 |
【10時56分】 |
しかも、ガチガチのツルツルだ! |
【10時59分】 |
山頂まで45分。 |
【11時00分】 |
木道工。ふむふむ、こういうところはルートを外れて歩くのは御法度だな。 |
【11時00分】 |
もっとも、わざわざルートを外れなくても、この上を通って行った方が断然楽だ。 |
【11時03分】 |
「木の道」の次は「木の階段」だ。所々崩れていたりもするが、概ね歩きやすい。 |
【11時10分】 |
ずーっと続く木の階段、傾斜がそれほど急では無いので、楽に歩ける。 |
【11時13分】 |
この辺一角はまだ雪が残っていてガチガチに凍っていた。軽アイゼンを付けようかどうか悩みながら、おっかなびっくり登っていると上から下りてくる人がいて、ハデにコケていた。その人にこの雪道はしばらく続くのか聞いたらこの辺一角だけとのことだったので、このまま慎重に登ることにする。 その下りてきた人と慎重にすれ違って、しばらくすると後ろから 「おわっ!」 と聞こえた。またコケたようだ。やっぱり登りより下りの方が滑るんだよな・・・、などと考えながら、よりいっそう慎重に登るのであった。 |
【11時20分】 |
凍った雪道を抜け、山腹をトラバースするように回り込むと山頂まであと400mだ。 |
【11時20分】 |
途中、崩落して橋が落ちていた。 |
【11時26分】 |
広い尾根をゆっくりと登る。踏跡は何本にも分かれている。一番楽そうな所を選んで進むが、結局はどこを通っても同じようだ。この日は解けた雪のせいか、ぬかるんでいる所が多かったv |
【11時28分】 |
あと一息! |
【11時38分】 |
山頂の小屋が見えてきた。もうちょっと! |
【11時41分】 |
蛭ヶ岳山頂到着! 神奈川県の最高峰です。 |
【11時41分】 |
下記参照。 |
蛭ヶ岳山頂
〈石英せん緑岩〉・・・丹沢一帯の山の最高峰蛭ヶ岳(1,672m)から菰釣山(こもつるしやま)にいたる白い岩は、石英せん緑岩といわれる外面はかこう岩に似た深成岩ですが、著しい隆起と激しい浸食作用により、地上に露出しました。石英せん緑岩は岩質が弱く風化されると白い砂になりやすく西丹沢一帯に多くみられます。
神奈川県
【11時42分】 |
山頂の祠。 |
【11時42分】 |
蛭ヶ岳山荘。 |
【11時42分】 |
宮ヶ瀬湖方面。今まで幾度となく宮ヶ瀬湖を見下ろしてきたけど、ここまで小さく見えたことは無かったなぁ・・・。 |
【11時43分】 |
山頂の様子。数人のハイカーがいた。 自分もここで昼食にする。 |
【12時06分】 |
昼食を食べ終わって富士山を見ると、もう少しで見えなくなりそうだ。風も強くなってきたし、急いで下山することにする。 |
【12時06分】 |
この尾根を進む。 |
【12時15分】 |
どんどん風が強くなってくる。ルートも先が見えないくらい急だ。 |
【12時15分】 |
最初は広めの尾根なので安心だが、この先狭くなってくると風が恐怖の大王となって襲ってくる。キャー! |
【12時36分】 |
普通に晴れてて静かな日ならなんの問題も無いくさり場も強風の中では、ちょっとしたスリリングな体験を味わうことが出来る。 |
【12時39分】 |
何度かのアップダウンを繰り返し、途中何度かの細尾根を強風と戦いながら通り抜ける。 それにしても、この日は風が強かった。平地でも屋根が飛んだところがあったそうだ。普通の風ならば木々を揺らす「ザワザワ」という音がするが、この日の風はその音よりも遙かに大きく、頭上高いところで「ゴーッ」という音がずっと続いていた。身体の力を抜いて立っていると風にもっていかれそうになるので、2本の足とストックでふんばりながら進まなければならなかった。 |
【12時57分】 |
途中、倒木の下を潜る。こういう所は少しとは言え風が防げるのでホッと息が付ける。 |
【13時01分】 |
蛭ヶ岳山頂を振り返る。この後すぐに山頂付近はガスに覆われ見えなくなてしまう。天気予報では夕方から雨と言っていたが、予報より早く降り出しそうだ。 |
【13時23分】 |
臼ヶ岳に到着。 結局、蛭ヶ岳からここまで出会った登山者は二人だけだった。一人は蛭ヶ岳山頂のすぐ下で大学生風の人で、もう一人はミカゲ沢ノ頭の手前で50代くらいの人だった、どちらも単独行でした。
ここでカモノハシ水筒からペットボトルに水を移し替えるが、もう半分(250ml)しか残っていない事に気付く。ここから先は水を大事にしなくては・・・。 |
【13時26分】 |
ここを指標の通り檜洞丸方面に直角に右に曲がろうとした、が、よく見ると正面に少し小高くなっている所がある。そっちが本当の山頂じゃないだろうかと思い、まっすぐ進んで見る。 |
【13時30分】 |
しかし、小高くなったところはグルリと鹿柵に囲われて中に入ることは出来ないが、恐らくこの中が本当の山頂なのではなかろうか??? そんな訳でちょっと回り道をしたが、先ほどの指標の所まで戻って檜洞丸方面へ進む。 |
【13時38分】 |
急な坂を下るが、海からの風が稜線上の陰になったせいで少し弱まってホッとする。 |
【13時52分】 |
ホッとしたのもつかの間、所々大きく切れ落ちたところもあって、大分風が弱まったとは言え、バランスを崩したら谷底に真っ逆さまだ。 |
【13時56分】 |
神ノ川乗越。 後で気付いたのだがこの付近に水場があるらしい。この時は風の強さと、雨雲との競争で地図で確認するところではなかった・・・。 |
【14時03分】 |
一瞬、木に貝が付着しているのかと思ったが、どうやらキノコの一種のようだ。 |
【14時03分】 |
大きく下った後は、やはり大きく登り返さなくてはならず、何カ所かは手を使ってよじ登らねばならない所があった。 |
【14時08分】 |
上の写真の斜面を登り切ったところに幹に大きな穴が空いた木があった。 |
【14時20分】 |
蛭ヶ岳から続く稜線上に比べて風が弱まったとは言え、ちょっとでも見晴らしの良い所に立つと風は強くなった。 この先、臼ヶ岳と檜洞丸の中間地点辺りから北面の尾根伝いに神ノ川方面に下るルートを予定していたので、ここで地図を取り出し、GPSで位置を確認する。風が強いので地図を開くのに苦労する。 |
【14時25分】 |
休憩所もあったが、この辺りになると蛭ヶ岳山頂も正面に見える檜洞丸山頂もガスに包まれまったく見えなくなっていた。しかも、そのガスが徐々に下がってくるように見えたため、ここでは休まずに先を急いだ。 |
【14時28分】 |
大きく崩れ落ちた所をおっかなびっくり渡る。 |
【14時29分】 |
次ははしごだ。 |
【14時31分】 |
金山谷乗越。 この少しで神ノ川に下る分岐点があるはずなので、気を付けて歩く。 |
【14時31分】 |
この辺は崩落が激しい。 |
【14時32分】 |
また、はしごを下る。 |
【14時34分】 |
分岐点には分かりやすいように赤テープがあった。 ここから北尾根に向かう。 |
【14時36分】 |
分岐してすぐに大きな崩落跡がある。 |
【14時43分】 |
木の根につかまってよじ登るが、の根の下が大きくえぐれているので崩れやしないかとビクビクしながら通過する。 |
【14時59分】 |
一度谷に下りて、別の尾根に取り付く所でルートを見失った。が、適当な尾根に取り付いてよじ登ってみたが、すぐに人が通れるようなルートじゃなくなっているので、もう一度谷に下りてみようと振り返って見下ろしたら、別のルートを発見! 下からだと見えなかったが、上から見下ろしたら踏跡がハッキリ確認出来た。 |
【15時05分】 |
そんなこんなでルートの復帰したけど・・・ |
【15時23分】 |
・・・ついに雨が降ってきた。 この辺りから風の恐怖は無くなったけど、ずっと緊張を強いられてきてここにきて安心したせいか、胃が痛くなってきた。恐らく緊張状態が続いたために胃酸過多な状態になっていると思われる。水を飲むと痛みは治まるのだが、その水がもう少しで無くなりそうなので、ゴクゴクとは飲めず嘗める様にして口の中を潤す。それでもしばらくは胃の痛みが治まるが5分程するとまた痛くなってくる。そしてまた水を嘗める・・・を繰り返してだましだまし進む。 |
【15時28分】 |
沢が見えてきた。 とここで気付いたが、川が雨で増水でもしていたら面倒な事になりそうだ。と思い先を急ぐ。 |
【15時36分】 |
葉を叩く雨の音は大きくなったが、林の中を進んでいるうちはあまり雨に当たらない。 |
【15時48分】 |
しかし、空が開けたような所に来ると雨は容赦なく降り注いでくる。 |
【15時57分】 |
ちびりちびりと飲んでいた水が殆ど底を付き掛けた時、なんとか沢に出ることができた。 |
【15時58分】 |
振り向いて今下ってきたところを見る。 |
【16時00分】 |
さっそく水を補給する。しかし、こんな山奥とはいえ地上を流れている川の水をそのまま飲むのはちと危険なので一度沸騰させる。ついでに折角お湯を沸かしたので持っていたカフェオレの粉を入れて飲むことにした。これで冷えた身体を暖めることが出来、糖分の補給も出来る。しかし・・・ |
【16時13分】 |
・・・沢を渡ればすぐに林道なので、ここからはただひたすら歩くなけなので、もう雨が降ろうが風が吹き荒れようが怖くない! |
【16時17分】 |
蛭ヶ岳からの尾根沿いでずっと右下に見えていた橋を渡る。ここから振り返ると稜線はガスの中だった。 |
【16時39分】 |
真っ暗なトンネル(小洞トンネル)、出口が見えない。照明も無いので中は真っ暗だ。途中で緩やかに右に曲がっているのだ。 |
【16時42分】 |
もう一つのトンネル(孫右衛門トンネル)は出口が見える。 |
【16時45分】 |
おぉ、こんなところに水場があった。 |
【16時49分】 |
東海自然遊歩道入口。今朝は奥に見える稜線上を登って行った。 |
【16時58分】 |
林道ゲート。 |
【16時59分】 |
日陰沢橋を渡れば、すぐに・・・ |
【17時06分】 |
・・・ゴール。 |