最初に言い訳させてください。
当初の予定では津久井城山(以後、城山)の麓をグルーっと一周してから山頂を目指す予定でした。しかし、紆余曲折がありまして、というかただの自分の都合なんですが、結局城山には登りませんでした、、、登れませんでした。その辺の詳細は本文中にて・・・。
というわけで、今回は神奈川県にある津久井湖のすぐ南にある山、城山に行ってきました。名前から察する通り、この山の山頂にはその昔、筑井城という山城がありました。とは言うものの、現在はその建物はおろか、石積み等もほとんど残っておらず、言われなければ以前ここにお城があったなんて想像もできません。そんな山なんですが、ここ数年この周辺を歩いていて気がついたことがありました。それは、この山城は結構攻めづらいんじゃね? ということです。
山の北側には今でこそ、津久井湖という人造湖がありますが、もし、この湖がなければ、結構深い谷になっているので北側から攻め込むのは難しそうです。
また、南側にも結構深い谷があります。車等で通っても気が付きにくいですが、ここを以前歩いた時に初めて気が付きました。今は圏央道の建設等で南側の地形はかなり変わってしまっていそうです。しかし、人工物をすべて取り払ってみたとき、ここの山はお城を建てるのに理想の地形をしていたんじゃないかと気が付きました。
そこで、一度この山の周りをグルっと回ってみようと思い立ったのが数年前でした。その後、コロナ等の影響でなかなか実現はしませんでした。がやっと行くことができました。
山行データ
山行日 | 2023年04月01日(土) | ||
---|---|---|---|
コース | [スタート]津久井湖城山公園 花の苑地→城山ダム→津久井発電所→(時計回り)→川尻石器時代遺跡→新小倉橋→津久井湖城山公園 パークセンター→津久井湖城山公園 花の苑地[ゴール] | ||
山 名 | 津久井城山(375m) | タ グ | |
山 域 | 丹沢エリア | 累積標高 | (+−)314m |
歩行距離 | 11.71km | 所要時間 | 4時間57分 |
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マップ
高低グラフ
山行記録
【09:10】花の苑地スタート
津久井湖畔(城山の北側)にある花の苑地の駐車場に車を停めてスタートです。
写真:1
山が近くて山頂は見えませんが、この大きな塊をグルーっと一周します。
津久井湖の向こう側に見えるのが南高雄山稜になります。頑張ればここから高尾山ピストンも可能です。かなり距離はありますが・・・。
城山ダムがあります。
ということは津久井湖はダム湖です。
さらに、ということは城山にお城があった頃にはここに深い谷があったってことです。
写真:2
城山ダムを渡りました。奥に見えるのが城山です。
津久井湖の水深は40m弱しかありませんが、津久井湖のある城山の北側はかなり急な斜面になっているので、こちら側から攻め込むのは無理そうですね。現在は登山道が何本かありますが・・・。
城山ダムを渡ったところにある展望台。ダムの上を車ではよく通るので、存在は知っていたけど足を踏み入れるのは初めてです。ドキドキ!
さっそく、階段の隙間から見える高度感に、違う意味でドキドキです。
階段を上がると気持ちの良さそうな広場に出ます。ベンチなんかがあればのんびりできそうだけど、、、長居は無用ってことっすかね? ベンチやテーブルの類は一切ありませんでした。
一段降ります。
案内板。
ちょっと見にくいですが、三段になっています。それにしても広い、三段に人を詰め込めば軽く千人くらいは入れそうです。なんでここはこんなに広いんだ? 何かしらの意味があるんだろうな・・・。
んで、肝心のここからの展望は、城山ダムがこんな風に見えます。
それほど大きくも高くもありませんが、一度は見る価値はあると思います。
観光地のダムによく見られるような観光放水のようなものはなさそうです。そもそも、このダム放水出来るのか? by ダムに全然詳しくないおっさん
真っ白な花が咲いているなぁ〜、なんの花だろ? って思ったら・・・
・・・桜の花でした。これほど真っ白なのは珍しいですね。ソメイヨシノではないとは思いますが、何だろ?
展望台を裏側というか後ろ側、そこは城山高校です。
あの、高度感のあるスケスケ階段を登らなくても城山高校の脇からも展望台にいけるんですね。知らなかった・・・。
【09:46】城山高校裏
城山を一周するために、なるべく山に近い最短のルートを取ろうと、城山高校の裏手を歩いていたら、知らない道が(右側)出てきた。
一応、この周辺にはある程度の土地勘はあるけど、年のためにグーグルマップでルートの確認はしていた。左の道が当初歩こうと思っていた城山高校の裏手の道、そして右の黄色い車止めのある道が知らない道だ。方向的にダムの下流側に出ると思われる。もしかしらた考えていたルートより短いルートで城山を一周出来るかも・・・。特に立入禁止ってわけでもなさそうだし、とりあえず右に下ってみる。
少し下るとまっすぐの道と右手前方向の道に分かれる。右手前方向はダムの下部に向かっているようだ。こっちからダムの下を通ってダムの向こう側に出ることができれば、1時間弱は時間を短縮できそうだ・・・。
と右手前方向に向かってみる、、、あっ! こっちはすぐに立入禁止だ。上の写真から少し進んで。右を見ればすぐそこにゲートが見えた。
気を取り直してまっすぐの道を進んでみる。こっちはゲートもなければ、立入禁止の標識も無いので、一般の人が通っても大丈夫だと思う。
あっ、圏央道が見える。
「山吹色」の元になった植物です。名前もそのまま「山吹」です。当たり前ですが、キレイな山吹色をしています。
圏央道の下をくぐります。
圏央道をくぐって少し進んだところの左斜面に謎のトンネルが・・・。(ちょっと離れているけど)ダムを管理するトンネル? 戦争中の何か?
この季節は草木が覆っていて近づきにくい・・・。チャンスがあれば冬にもう一度来てみたい。
城山高校の裏手からかなりの距離を下り続けて、続けて、続けて、下りきったところに何かの建物があった・・・。なんだあれ?
でも、ここまで下ってくると、ダムの下流側の川面も近くなってくる。
上の写真の右側に視線を動かすと、新小倉橋が見える・・・。この角度から見るのは初めてだ・・・。
もしここでこの川(相模川)を渡ることが出来れば、城山一周はかなり距離も時間も短縮される、と思って渡れそうなところを探した。無理に渡ればなんとかなりそうだったけど、著しく社会的ルールに反している気分になりそうだったので、ここを渡るのは諦めた。
今は上流側から下流側を見ている。つまり左岸に立っている。新小倉橋の向こうに、ここからは見えないけど旧小倉橋があり、さらにそこから数百メートル下流にはリニアモーターカー用の橋の建設が進んでいる。
上流側に視線を移すと圏央道が見える(さらに奥に見えるのが城山の一部)。圏央道に乗れば中央高速にも東名高速にもつながっている。ということは何気にここは交通の要所になっている・・・のか?
あっ? また謎のトンネル?
先程の謎の建物に近づいてみる。「津久井発電所」と書かれたプレートが見える。ダムの水を利用した水力発電所ってここにあったのか・・・。全然知らんかった・・・。
もちろん発電所の中には入れないが、脇からもっと奥に行けそうだ・・・。
津久井湖から引いた水は、廻り廻ってここの施設の裏手の斜面を下って、施設内のタービンを回して、ここから排出される。このあとは再び相模川に解き放たれる。
足元でキラッと光るものがあったのでよく見てみると、、、キノコでした。写真で見るよりも実物はもっとキラキラしている。こんなキノコ初めて見た・・・。
ここからなら手前の新小倉橋の向こう側にある旧小倉橋もよく見える。更に奥、クレーンのようなものがあるのが見えるだろうか? あそこがリニアモーターカーが通る橋の建設現場だ・・・。果たして自分が生きているうちに完成して、一度でも乗ることは出来るのだろうか???
あっ?
【10:07】行き止まり
ここから先は立ち入り禁止だ・・・。
残念だけど、ここで引き返す。
予定では一度城山高校まで戻って、グルーーーーーーっと回って、画面奥の新小倉橋を渡ることになる。うぅ、、、直線距離ならすぐそこになのに・・・。
引き返しつつ、上流の方を見ると河原に車が通ったような跡がある。さらに奥の方からなら川も渡れそうだ・・・。しかし、河原に降りれそうな場所は無い。まぁ、無理に降りれば降りれそうな場所もあったけど、やはりこの後のことを考えて無理はしないでおこう。
発電所の脇にあるインクライン。上の方にゴンドラが見える。その脇に階段が上まで続いている。特に柵があるわけでも、立入禁止と書かれているわけでない。かなり急だけど登るか? 来た道を城山高校まで引き返すのならここを登った方が明らかに速い。
う〜ん、しばらく考えた結果。どう考えてもこの斜面を登っていいわけはなく、登ったところでそこから何の障害もなく一般道に出られるとは到底思えない。ので、素直に引き返した。急がば回れだ。
再び圏央道をくぐる。
真下っ!
【10:29】城山高校裏
ふ〜、城山高校の裏の分岐まで戻ってきた・・・。かなりのロス(約45分)だ・・・。しかし、今回のロスは有意義なロスだった。
再び城山高校の裏を進む。すぐ左が城山高校です。
一般道に出た。
このページの上の方にある。歩いた軌跡のログがあるけど、ここからしばらくはかなり迷走しているようにも見えると思う。何やってんだ? と思うので簡単に説明すると、最近はTEKKON(鉄魂)というアプリにハマっていて、マンホールや電柱の写真を撮りまくっていて、住宅街をウロウロと歩きまわっていた。
「相模川発電管理事務所」の裏の通りには桜が満開だった。
津久井発電所。を上から見たところ、さっきまで下にいたよね。インクラインの階段を登ってきたら、写真右寄りに出てくると思うけど、やはりこちら側には柵があるので、インクラインを登ったところでこちら側には出られなかった。登らなくてよかった・・・。
写真:3
浄水場の裏側から見た城山。
このあとは浄水場の裏側をグルリと回り込む。
国道413号線に出る直前に広い原っぱがあった。
ここが・・・
・・・「川尻石器時代遺跡」だった。この存在は知っていたけど、ここにかんな感じであるとは思わなかった。
それにしても、ただの原っぱにしか見えん・・・。
写真:4
「川尻石器時代遺跡」越しの城山。ここから見る城山はなかなかいい感じ・・・。でも、鉄塔が邪魔だな・・・。
ここで左の方を見ると、原っぱの端の方になにかあるのが見えた。
なんだ? ここだけ柵で囲われている。
解説板がある。
柵の中。う〜ん、これが遺跡って言われても・・・。
もう少し見せ方に工夫できないのか?
つくしんぼう。
県道508号に入る。
写真:5
下に見えるのが新小倉橋。その奥に見える山が城山。ってか、随分と離れたなぁ〜。あの山の向こう側をグルっと回んなくちゃなんないんだぞ・・・。
【12:03】新小倉橋
上の写真の下の道に降りてきた。ここから新小倉橋を渡ります。それんしても、相変わらず城山は遠い・・。あの山の向こう側を回り込まなくてはならない。
新小倉橋から下を見る。左奥に見える白い建物が津久井発電所。さっきまであそこにいたよね。
発電所の正面まで来た。この発電所の上がちょうど桜が綺麗だったところ。
中央に見える橋脚の右側が先程歩いていた、圏央道の下の道。「真下っ!」って言っていたところ。あっちの圏央道の真下は相模川の北側。
そして・・・
・・・こっちの「真下っ!」は相模川の南側。まぁ、何の意味もないんだけど・・・。
右上の上がって行く道が城山の登山道(小倉登山道)。やっと山の縁にきた。時間的にかなりオーバーしているので、ここから入山して城山山頂を目指そうと思ったけど、今回はあくまで城山一周がメインの目的で、山頂に立つのはおまけだ。
この辺りが位置的にスタートの反対側、つまり中間地点。これはあくまで位置的な話で、距離的にはゆうに半分以上来ているはず。
長くなったので、前後編に分けました。後編は以下のリンクよりご覧ください。