登山用軽アイゼンについて

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7月の三連休あたりに夏山登山を計画している人もいるでしょう。低山なら関係ないですが、3000メートル級の山だとまだ雪渓が残っていることもあるので、状況によっては軽アイゼンが必要になる場合もあると思います。と言っても実際に使うことは数カ所の山を除けば稀なようですが、でも念のために装備している人もいると思います。

しかし、この軽アイゼンってヤツは、持って行っても使わないことの方が多いです。でも、持っていかない時に限って使いたい場面が出てきたりもします。その辺の判断は現場に行ってみなければ分からないので困ったもんです・・・。

目次

エバニュー 幅調整式 6本爪アイゼン(EBH229)

エバニュー 幅調整式 6本爪アイゼン

山登りを始めて、低山だけど雪のあるコースを歩くようになると、通常の登山靴だけだと不安になることがあります。かと言って本格的な10~12本爪のアイゼンを使うほどでもないようなときは、このような爪の数が少ない通常「軽アイゼン」と呼ばれるものを使います。では、12本爪のアイゼンと6本爪のアイゼンはどう使い分けるのか? と聞かれると私にはハッキリとは答えられません。強いて言うならば「気分で・・・」となってしまいます。例えば丹沢でしたら2~3月でも基本的には軽アイゼンで十分な場合が多いですが、冷え込みがキツクて雪面が凍ってしまった場合などは12本爪のアイゼンが必要なときもあります。また、夏の雪渓などでは日が昇ると雪面が柔らかくなるので登山靴のままでOKな場合もありますが、朝イチでは凍っている場合もあるので、状況によって使い分ける必要があると思います。

エバニュー 幅調整式 6本爪アイゼン

私は基本的に丹沢をホームグラウンドにしているので、まず基本的な6本爪の軽アイゼンを購入しました。基本的に山の装備は少しでも軽い方がいいのですが、コレに限っては軽さよりも使いやすさを優先させました。普通は軽アイゼンを靴に固定するにはベルトを使って固定するのですが、これはちょっとコツが必要です。何度か練習すればいいんですが、元来面倒臭がりな私は少しでも楽に装着出来る方が好みです。なのでこのエバニューの軽アイゼンにしました。これは2本のベルトで固定するタイプで、ベルトの固定がラチェット構造をしているので締めるときはレバーをカチカチやれば締まり、外す時はレバーを上げてロックを解除すれば簡単に外れます。慣れれば装着するのに両足でも2分程度あればOKです。、外すときは4つのレバーを上げるだけなので10秒ほどで外れます。

操作はいたって簡単ですが簡単故にひとつ注意があります。ベルトを締めるときにレバーでカチカチと簡単に締められるのですが、逆に締めすぎてしまう時もあります。あまり強く絞めつけてしまうとつま先まで血が流れなくなり凍傷の原因にもなるので要注意です。なので私はまず緩く締めて、その場で何度が足踏みをして本体を靴になじませた後、もう一度アイゼンががたつかない程度に締めます。以前締めすぎて足先の感覚が無くなったことがあるので締めすぎには要注意です。

また、この軽アイゼンは色々な靴に装着できるように横幅が調節出来るようになっています。その為に六角レンチも付いています。ヨーロッパ系の靴はわりと細身なことが多いですが、私の靴は幅が広い(4E+)ので、この調節機能は有り難いです。

エバニュー 4本爪アイゼン バックル式(EBY013)

エバニュー 4本爪アイゼン バックル式

6本爪のアイゼンは使いやすいのですが、少々重いです(このページの下の方で重さの比較をしています)。確実に使いそうな時は6本爪で何の問題もないのですが、使うか使わないか分からないけど、念のために装備はしておきたい。ほぼ99パーセント使わないけど、万が一のために装備しておきたい。なんてときは少しでも軽くて小さい方がいいよな~。ということで購入しました。なので実際に使ったのは試しで使った1回だけです。

しかも、その1回はあくまで試しで持っていったので6本爪の軽アイゼンも同時に持って行っていました。せっかく買ったのだから一度は使ってみようと思い、使ってはみたのですがこれは結構歩きにくいです。というか爪が土踏まずのところにあるので必ずフラットステップにする必要があります。つまり常に爪の位置を意識して歩かなくてはなりません。なので、すぐに6本爪に変えてしまいました。

エバニュー 4本爪アイゼン バックル式

歩くのにはちょっとコツがいりますが、やはりこの軽さは魅力です。ほぼ使わないだろうけど念のために装備しておきたい、なんてときにザックの中に入れています。もっとも、通常は登る前にある程度は積雪の状況は調べておいてある程度雪があると分かれば6本爪の方を持って行っていますが・・・。

なので、唯一持って行っているのは6月に登る富士山くらいです。年によってはまだ雪渓が残っていることもあるので念のために持っていっていますが、まだ使ったことはありません。一度使うチャンスはあったのですが、そのときはなんとか登山靴のままでもステップを切って登ることが出来ました。もしもう少し雪面が固かったら使っていたかもしれません。

このモデルも前述の6本爪アイゼンと同様にベルトをラチェット構造で締めます。6本爪は2本でしたがこっちは1本で固定します。初めは、これで大丈夫なのか? と思いましたが、実際に使っていて外れたりずれたりしたことはありません。と言ってもまだ長時間使用したことはありませんが・・・。


軽アイゼン軽アイゼン

上の写真が実際に登山靴に軽アイゼンを装着しているところです。右足に4本爪、左足に6本爪を装着しています。ちょっと見づらいですが、6本爪の方はかなり傷ついて塗装が剥げています。これは実は一度雪の無いところで使用したことがあるからです。

その日は、前日に雨が降ったので標高が高い所は雪になっていて、稜線上では50センチ以上の積雪になっていました。当然そこでは軽アイゼンを装着していて、下るに連れて雪が無くなり、もう軽アイゼンはいらないな、というところで一度外しました。やがてメインルートを外れ、バリエーションルートに入ると赤土のフカフカした地面になり、さらに進むと斜面は段々と急になってきました。やがて木につかまりながらではなくては下れないような急斜面になると前日に降った雨のために足元はズルズルと滑るようになり、こりゃあ、たまらん! と軽アイゼンを再び装着。勿論壊れてしまうリスクもありましたが、この時は無事に下るのが最優先でイチかバチかの掛けでした。結果はなんとか無事に降りてこれました。しかし、軽アイゼンは泥だらけになり、傷だらけになってしまいました。今のところ軽アイゼンに不具合は発生していませんが、あまりお薦めできる使い方ではありませんね・・・。

重量比較

スクロールできます
メーカー名/モデル名重さ
エバニュー/幅調整式 6本爪アイゼン(EBH229)578.0g
エバニュー/4本爪アイゼン バックル式(EBY013)260.0g

重さは収納袋(6本爪アイゼンは六角レンチ)も含む

メーカーリンク

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