二日目、四湖目の精進湖です。富士五湖の中でも最も小さく地味です。富士五湖の他の4つが出たけど、あとひとつ何だったっけ? となるのもこの精進湖の特徴(偏見が多分に混じってます)です。精進湖と書いて「しょうじこ」と読みます。たまに「しょうじんこ」と言っている人がいますが、「しょうじこ」が正解のもようです。
今回はロングトレイル時に最もやってはいけないことをことをやっています。この詳細は本文にて・・・。まぁ、仕方なかったんですが、もしそれをやっていなかったらもしかしたら3日目の本栖湖に繋がっていたかもしれません。
山行データ
山行日 | 2022年08月12日(日) | ||
---|---|---|---|
コース | (スタート)他手合浜 無料駐車場〜(反時計回り)〜(ゴール)他手合浜 無料駐車場 | ||
山 名 | タ グ | ||
山 域 | 富士・御坂エリア | 累積標高 | (+−)80m |
歩行距離 | 5.7km | 所要時間 | 1時間32分 |
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マップ
山行記録
精進湖に到着。雨がパラパラと降っている。スマホの雨雲レーダーでこの後の雨雲の動きを確認する。後10分ほどで一旦止んで、すぐに降り始め、その後はずっと振り続けると表示されている。
精進湖は五湖の中では1番小さく、足が元気なら1時間ほどで歩ける。足がトラブっている今でも恐らく1時間半から2時間程度で歩けるだろう。どうする?
もし、ここで早々にリタイアして、今日の午後は足をゆっくり休ませて、明日、再挑戦するか? しかし、明日は台風が直撃する予想なのでそれは考えない方がよいだろう。だったら、一度仕切り直して精進湖、本栖湖は別の日に挑戦すればいいんじゃね? どうせ今日明日無理して歩いても富士山を拝むことは絶望的だし。
とか考えているうちに10分経過。雨雲レーダーの予報通り雨は止んだ。予報通りだと、この後すぐに再び振り始めるはずだ。
雨が止んだら身体が自然に動いて、車から飛び出て歩き出していた。すぐに雨が降り始めるというのに・・・。
天気が回復する見込みはゼロ。
右側に無料駐車場があり、道路を渡って左下にトイレがあるけど、足の痛みであそこまで下れる自信がない。
再び雨が降り出した。ここからは量の増減こそあれ、ゴールまではずっと雨は降り続けていた。
精進湖には歩道はほぼ無い、ただし一部の区間を除けば車通りも少ないのが不幸中の幸い。
トンネルがあった。このような天気なので出来ればトンネルをくぐりたいけど、トンネル内ではGPS信号が捕捉できなくなる可能性もあるので可能な限り避けたい。
右側の壁がトンネルの外壁になる。そのすぐ隣を進むと・・・
・・・あれ? ロープが張ってある。奥を覗いてみると建物が見える。どうやら今はやっていないホテルがあるようだ。ってことは、そもそもこの道、トンネルの向こう側に出られないんじゃね?
ブツブツ文句を言いながら再びトンネルに戻って来た。
写真では見づらいけど、延長1800mと読める。えっ? このトンネル2km近くもあるの? マジっすか・・・。
はぁ〜、またGPS信号が途切れ途切れになるな。って思いながらトンネルに入ったら、あれ? 奥の白い光は出口じやね? あれ? さっきの1800mは何だったんた?
やっぱりあっという間に出た。さっきの表示は何だったんだろう?
帰宅後、よく見たら180.0mとなっていた。紛らわしー!
傘を出したり仕舞ったり、結構忙しい。
この先で国道139号線に出る。
この信号を左に進む。富士五湖の中で一周するのに特別な理由(道の反対側のコンビニに寄るなど)を除いて信号を渡らなけらばいけないのはこの精進湖だけだ。しかも2か所も・・・。
あっ、信号が青になった。急いで渡りたいけど足が痛くて走れない・・・だったら写真なんか撮ってるんじゃないよ! というツッコミは一切受け付けません・・・。
湖は左の森の奥にある。しかし、左側には歩道は無い。仕方ないので、こちら側を歩く。
それにしても、前も後ろも誰一人歩いていないぞ!
ちなみにこの左の森の中に「精進湖自然観察路」というのがあるらしいのは案内板で知っていたんだけど、入り口がよくわからんかった。
今回の富士五湖一周はどの湖もそうだけど、本当はもっと内側を歩けるルートがあるのは知っていた。だけど、下調べが不十分だったので、勝手に私有地に入るわけにもいかず、普通の人が普通に歩けるルートを最優先で選択しています。もし、次回チャンスがあれば、それぞれの湖のもっとも内側のルートを歩いてみたい・・・。
もう少し先で再び国道を渡る。
ここを左に曲がるのだけど、この道(国道358号線)は甲府の方に抜ける道なのでかなり車通りが多い。
信号を待っている間にも続々と車が曲がっていく。
信号を渡ると、歩道の無い狭い道が続く。車もすぐ横をビュンビュン追い越していく。雨のせいで道の端には水溜まりが出来ていて、その度に後方を確認して車道側に膨らんで歩くことになる。危ないよね。
最初はそのように歩いてもいたけど、だんだんいちいち振り返るのが面倒になり、水溜まりもお構いなしでジャバジャバさせて歩くようになる。結果、靴の中は見事にびしょ濡れになった。
もう、この辺りから明日歩く予定だった本栖湖は完全に諦めた。ただでさえ最悪のコンディションの足を濡らすなんて、火に油を注ぐのと同じだ。
精進湖も川だったの?
展望台がある待避所。
上の待避所から一段下に展望台があるんだけど、前回はここに寄った記憶があるので、今回も、って思ったけど、草がボーボーで諦めた。いや、草が嫌なわけではない。背の高い濡れた草の間を通るのが嫌なだけだ。おそらくほんの数メートル先にある展望台を往復しただけで、全身びしょ濡れだろう。
直進が国道358号線、甲府へ抜ける道だ。左が湖畔道路になる、ここからは車の数は激減する。つまり多少は歩きやすくなる。はず。
ちょっと見にくいけど、右の岬を越えた所がゴールになる。あと少しだ・・・。
歩道があり歩きやすくなって、ワーイって思っていたら・・・
・・・一瞬で無くなった・・・。こうゆうのはやめてほしい。
再び歩道の無い道を進む。けど、この辺りはほとんど車は通らない
あっ! ゴールが見えたぞ!
前回の時は60分ほどで一周したけど、今回は1時間半ほど掛かった。まぁ前回は写真も撮らずに黙々と歩いただけだし、1日1湖だったので足のコンディションは万全でした・それに対して今回は写真を撮りながらと最悪の足のコンディション、そして台風・・・そう考えれば倍の2時間は掛かると思っていたんで、まずますでしょう。そもそもタイムトライアルをしているんじゃないんだから・・・。
とりあえずは、車内で乾いた服に着替える。靴も靴下もビショビショで脱ぐのに苦労した。
ホテルに転がり込んだ。昨日のホテルはめちゃ狭だったけど、今日のホテルは広々としている。
ホテルの部屋に入った途端に、どかこに捕まっていなくては歩けなくなった。外では気が張ってなんとか歩いていたけど、人の目のない部屋の中ではほぼ歩けない状態になっている。トイレに入るのも一苦労なんてレベルではない。たいていこういうホテルはユニットバスになっていてトイレに入るには高い敷居を越えなければならない。まぁ、あの高さの敷居が必要なのは理解はできるけど、今日のような日はボタン1つで敷居が下がる機構が欲しいと思った。
ちなみにこのホテル、温泉が売りなので各部屋に湯船が無い。予約する時は、わーい温泉だ! って喜んで予約したけど、今はその時の自分をぶん殴ってやりたい気分でいっぱいだ・・・。
支えが無くては立つこともままならない僕にどうやってシャワーを浴びろと・・・。それでも壁に寄り掛かりながらなんとかシャワーを浴びた。
部屋は珍しく一階。いつもならえーって思うけど、今日はフロントから近くの部屋がありがたい。
昨日のホテルは枕元にコンセントが無かったけど、やはりあったほうが嬉しい。しかも、ここは先込口がたくさんある。もう、明日の本栖湖は諦めていて、そんなことする必要な無いけど、カメラ、アクションカム、Apple Watch等々充電出来るのは片っ端から充電する。明日は無いというのに・・・。
びしょ濡れになった服もぶら下げておく、基本的に山用なので、部屋の中でも翌日までに余裕で乾く。明日は無いというのに・・・。
本来このホテルにはレストランがあるのだけど、コロナの影響で営業していないのは知っていた。なので、今日もコンビニ弁当、、、。チャックイン後に再び外に食べに行くのは論外だし、チェックイン前だと夕飯には早すぎなので、こうするしかなかった。旅行の時くらいは美味しいものが食べたいもんだけど、僕の場合このパターンは異常に多い気がする・・・。
あっ! そういえば今日はお昼も食べて無い・・・。
動くのもままならず、仕方ないのでベッドに転がってGPSのログをMacに取り込んで確認したり、いずれ公開するかもしれない動画のチェックをしていたら、力尽きて寝てしまったようだ・・・zzz。
3日目
起床。てっきり雨音で起こされるもんだと思っていたけど、カーテンを開け、外を確認したら、あれ? 雨どころか一部青空も見えるじゃん。ソッコー雨雲レーダーで確認、この辺りはまだ降り出してはいないけど、本栖湖の方はすでに降り出していた、ここもあと30分ほどで降り出すもよう・・・。台風もどんどん近づいている。
ホテルを後にする。少々雨が降っているけど、このくらいなら本栖湖くらい・・・なんてことが頭に浮かぶけど、そもそも服は完全に乾いているけど、靴はホテルの部屋に持っていかず、車の中に放置していたので、びしょ濡れのまま。それより何より足がもう限界(帰宅後よく見たら、左足の甲がめっちゃ腫れていた・・・)、本栖湖は別の日にリベンジするとしよう。
って、ここで一旦終了するかにみえて、実は翌週に歩いています。本栖湖を、、、。なので、この富士五湖一周シリーズはつづきます。つづけます。次回「本栖湖編」をお楽しみに・・・。
というわけで、今回の二泊三日で富士五湖を歩いて一周する計画は四湖で一旦リタイアすることになりました。残念ですが、仕方ないですね。と、ここで残念がっていてもなんの得にもならないので、失敗した理由を考察したいと思います。僕が考える理由は4つです。
1、靴下の選択ミス
いつもは山歩きやロングトレイル時にはDARN TOUGH(ダーンタフ)の靴下を履いています。しかし、今回は平らな舗装路を歩くだけなので、普段履いている無印良品の靴下にしたのが失敗でした。もちろん無印良品の靴下が悪いわけではありません。そもそも無印良品の靴下はアウトドア、特に山登りやロングトレイル時に履くようには出来ていないはずです。それなのにこの靴下で長い距離を歩いたのがそもそもの間違いでした。長い距離を歩く時の靴下の重要性は誰よりも理解しているはずだったのに、コロナのドタバタのせいですっかり忘れていました。ちゃんと歩ける靴下にするべきでした。
2,河口湖でのGPSログの取得ミス
河口湖編を読んでいる人は分かっていると思いますが、これは完全に僕個人のミスです。簡単に説明すると、本来スタート時に自分の歩いた軌跡を記録するためのアプリをスタートさせますが、それを忘れてしまい、40分歩いたところで奇跡が取れていないことに気付き、再びスタート地点まで戻って歩き直した。ってことです。時間にして1時間、距離で5、6kmほど無駄に歩いたって事ですね。これは完全に計画外のことで、少しでも時間的なロスを減らすために無理にペースを上げたため、足のトラブルを引き起こしてしまったということです。何も言い訳できません。
3,靴を濡らしてしまったこと
これは結果論なんですが、二日目の精進湖(今回です)で、最後靴を濡らしてしまいました。でも、これは誤って、というより仕方無くそうした感が強く、靴を温存するリスクと翌日の天候のことを考えて、歩けるか分からない明日のことより、今日の安全を優先させたので仕方ないことです。でも、今考えてみると、2日目の夜に積極的に靴を乾かさなかったのも事実です。この時点で三日目の本栖湖は無いって考えていたってことですね。
そもそも、なぜ靴を濡らしてはいけないのか? 第一に気持ちが悪いです。それと、経験上、足が濡れた(蒸れた)状態だと、足の裏に水ぶくれが発生する確率が飛躍的に上がります。片足に3つも4つも出来ると歩くのにかなりの痛みも伴います。なので、普段の山登りやロングトレイルの時には蒸れにくい靴下を履いたり、休憩時には靴を脱いで積極的に靴の中の水分をなくすようにしています。それだけでも足裏のトラブルはかなり防ぐことが出来ます。
ちなみに部屋の中で一晩で靴を乾かせるの? と疑問に思っている人はいますか? 山登りをしている人なら知っている人も多いでしょう。知らない人のために簡単に説明すると、靴の中に新聞紙を丸めて突っ込んでおきます。しばらくすると、新聞紙が水を吸って濡れてくるので、そうなったら新しい新聞紙と交換します。これを一晩に数回繰り返すと、よほどのこと(靴の素材に寄って乾きにくい場合もあります)が無い限り、大抵は一晩で乾きます。新聞紙を使うメリットは吸水性だけではなく、同時に匂いも取ってくれるので一石二鳥です。デメリットがあるとすれば、完全に山の中だと予め新聞紙を準備しておかない限り手に入れにくいことと、使用後の濡れた新聞紙の扱いです。つまり結構邪魔なゴミが出てしまうということですね。今回のような車使用の時はあまり問題にはなりませんが・・・。
余談ですが、たとえ靴がびしょ濡れになっていなくても、一日中行動すればそれなりに靴の中の湿度は上がります。日帰りなら帰宅後乾かせばいいんですが、山小屋泊まりなどの時は靴の中に新聞紙を突っ込んでおくと翌朝は気持ちよく靴を履くことが出来ますよ。よっぽど濡れていない限りは新聞紙の交換もいらないし、なによりも他人が間違って履いていってしまうという事故を未然に防ぐことが出来ます。まさか、入れた覚えの無い新聞紙が靴の中にはいっているのに無理やり履いていく人もいないでしょう。そんな人はただの登山靴泥棒ですよね。もっとも、山小屋に泊まっている全員が同じことをやっていたら効果は薄いですが・・・。
4,台風
これはもう個人ではどうにもならないこと。天気予報では台風が直撃すると言っていたので、たとえ舗装路を歩くだけなんだから、台風くらい屁でもないぜっ! って言うわけにはいかないでしょう。無理は禁物です。
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