今日は当初の目的では、相州アルプスの中部(経ヶ岳、華厳山、高取山)を歩くつもりでした。しかし、車を停めようと思っていた大棚沢広場の駐車場は閉鎖されていました。どうやら、毎年恒例の宮ヶ瀬湖のクリスマス・イルミネーションが原因らしいです。ということは今年はクリスマスを過ぎるまではここの駐車場は使えなさそうですね。
と言うことで、急遽場所の変更を余儀なくされ、さて、どうしようかと考えた結果、相州アルプス絡みで、その南部を歩いてきました。
ここは以前一度歩いているので、バリエーションルートながら(通常はバリエーションルートを歩く時は下調べをします)、下調べをしなくても問題ないでしょう。
山行データ
山行日 | 2020年12月12日(土) | ||
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コース | 長谷寺駐車場(スタート)〜庫裡橋〜山王神社〜西登山口〜236m峰〜325m峰〜昼食〜325m峰〜236m峰〜西登山口〜山王神社〜東登山口〜庫裡橋〜長谷寺駐車場(ゴール) | ||
山 名 | 236m峰(236m) 325m峰(325m) | タ グ | |
山 域 | 丹沢エリア | 累積標高 | (+−)664m |
歩行距離 | 10.59km | 所要時間 | 5時間38分 |
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マップ
高低グラフ
山行記録
ほんの数年前に来た時は無料で停められた駐車場が、いつの間にか・・・
・・・有料になっていた。ここに初詣に来る方は要注意です。どうせなら、ここの駐車場の集金マシンを街中にあるような普通のデザインではなく、お賽銭箱を模したデザインにすれば、なんとなく駐車場に車を停めるたびにチョット得した気分になるのに・・・。
『長谷寺』と書いて、『ちょうこくじ』と読みます。
山門も新しくなっていますね。
上の山門の前を真っ直ぐ降りて行くと、正面に再び階段があります。ここを降ります。
今、下って来た階段です。
階段を下って道なりに進むと、赤い(朱色)の欄干が印象的な橋に出ます。ここが『庫裡橋(くりはし)』で飯山温泉のランドマークのひとつになっています。
この橋を渡って左に曲がります。そのまま道なりに真っ直ぐ進むと、宮ヶ瀬湖です。ちなみに右に進むと厚木の市街地です。
しばらくは車道歩きになります。
左手に立派な尾根が見えます。左の三角のピークが白山で、真ん中のポコンとしたピークを過ぎ、右の三角のピークが桜山です。
おおおおおお!!! でっかいタヌキだぁ。
おぉっと、公序良俗、公序良俗。コンプライアンス遵守!
少し進むと、古そうな道祖神があります。
この辺りでは珍しい、双体道祖神ですね。長野県ではあちこちで普通に見られますが・・・。
まだ、ギリギリ紅葉が残っていた。
正面のピークが今日の目的地の325m峰です。
ここの道は免許取得以来、結構頻繁に通っていて、正面のピークがずっと気になっていたんですが、山と高原地図にもルートは載って無いし、そもそも山名も無いのでルートの無い山だと思っていました。
しかし、ひょんなことから(この辺の事情は書くと長くなるので省略します)、ここにもルートがあることを知り、以前に一度登っています。
下から見ると、なかなか立派なシルエットなので、山人なら気になりますよねー。
うおー、神社の境内に黄色の絨毯が敷き詰められている。
ここの神社は地図にこそ、鳥居マーク⛩が書いてありますが、実際には鳥居はありません。それどころか神社名も(僕の探し方が悪かったのかもしれませんが)何処にもありません。しかし、ここが『山王神社』と言う名前なのを知っているのは、恐らく地元の人たちだけではないでしょうか? もちろん僕は地元民ではありません。
ここのすぐ下に『小鮎川』と言う小さな川が流れていて、そこに『山王橋』が架かっています。恐らくここの神社名が橋名になっているのだと思います。
拝殿の正面に立ち、少し左に視線を動かすと、そこに3基の石碑があります。左の石碑はかなり古く、文字のようなものの形跡は認められません。
中央と右の石碑には『秋葉山』の文字が読めます。下部には『講中』の文字も読めます。
中央の石碑の横には『明治三十八年二月吉日』とあり、右には『昭和五年十月建之』とあります。
ん? 秋葉山? 碑の下にある『講中』とあるようにどうやらここも『秋葉山信仰』があったようですね。しかし、ここから宮ヶ瀬湖の東にある秋葉山を目指すのはかなりの距離があり、現実的ではありません。そうすると『東丹沢 登山詳細図』にある『煤ヶ谷の秋葉山』に詣でていたのでしょうか? これも位置的にちょっと不自然ですよね。そう考えると、現在この辺りにある無名のピークの内のどれかが秋葉山なのか? それとも、今は無くなってしまった325m峰から発句石までの稜線上に秋葉山があったのか? う〜ん、気になりますね。
よくよく考えれば、宮ヶ瀬湖の北側にある権現平には一見、山の神に見えるけど、たしかここも秋葉様を祀っているんですよね。そう考えると、この狭い範囲内でなぜにこんなに秋葉山信仰の痕跡があるののでしょうか? 同じ丹沢でも他の地域ではそれほど秋葉様に関するものを見ることは無いと思います。
う〜ん、これはちょっと調べてみたいですね。今現在このサイトで行っている企画が終わったら、まずは2つある内のまだ登ってない(煤ヶ谷の)秋葉山に登ってみて、この周辺の神社仏閣を見て回ろうとと思っています。
余談ですが、この辺りには『高取山』も3つあります。音から想像して鷹狩場があったのかもしれませんね。相州アルプスはオオタカの営巣地としても知られているので、その可能性はゼロでは無いと思います。想像ですが・・・。
ここから山に入ります。
西登山口と書いていますが、これは僕が勝手にそう呼んでいるだけです。尾根を挟んで東側にも登山口があるので、区別するために、そちらを東登山口と呼びます。
扉をくぐって、しばらくは柵を右手に見て進みます。多少急なところもありますが、そのまま進みます。
急登を過ぎると、尾根の先端に向かってトラバースするように進みます。相変わらず、柵の脇を進みます。足元には踏み跡はありますが、安定しないところなので、時折ふらつきます。思わず柵を掴みそうになります。しかし、この柵は電気柵なので、あまり触りたくはないです。もっとも、電気が流れているのは上部の横に張っている線だけだと思うので、下部のアミアミの部分は大丈夫なはずだけど、なんとなく何処にも触りたくないっス。なので、慎重に進みます。
尾根の先端に出たので、ここからはストックを使用します。
青いテープが意味ありげに続いています。登山用だとは思いませんが、とりあえず、50%の信用度で参考にします。
基本的には尾根上を進むだけなので、迷うことは無いとは思いますが、一ヶ所、尾根を外れるところがあるので、要注意です。
ちょっとした笹藪がありますが、オリャオリャと通り抜けます。
ひとつ目の小さなピークにある山の神。崩れていて、古そうだけど、恐らく昭和のものではないだろうか?
先程の青テープはここのピークまででした。この先にはありません。
この時期の地面は、色とりどりの葉っぱが散乱していて、まるで、ペルシャ絨毯のようですよね。
この辺りから、ここの尾根の核心部になります。超ウルトラスーパー個人的な意見ですが、ここの尾根の雰囲気の良さは丹沢の尾根の中でも3本の指に入ります。もちろん、丹沢の全ての尾根を歩いたわけではないですが、、、。
236m峰のピークです。
【11:06】236m峰
ここにお手製の道標があります。ちょっとこの矢印は分かりづらいんですよね。この道標が地面に水平に置かれていると考えると理解しやすくなります。上飯山の方から登ってきたので、236m峰で、90度左に曲がります。尾根は真っ直ぐに伸びていますが、ここで外れて左にそれて進みます。
236m峰から少し降ります。くだり切ったところの鞍部にも道標があります。先ほどの道標は地面に水平に置くと分かりやすくなりましたが、この道標は、このまま反時計回りに90度左に傾けると見やすくなります。それと、現在地(下降点とあるところが現在地)を明記するともっと見やすくなると思います。
左下にある下降点と書かれているところが現在地です。今日のルートはこの道標(先程の道標も含めて)は使わないので、客観的に眺めています。この下降点のすぐ上に急登路とありますが、今日はそこを進みます。
この道標にはこの先のピークを『319.6m峰』と書かれていますが、国土地理院の地図では『325』となっているので、このブログではこちらを採用しています。
さぁ、ここから急登が始まります。しかし、尾根は広いので危険はあまりありません。ただひたすら急です。でも、気持ちの良い尾根なので急ですが、それほど苦ではないです。
個人的な意見ですが、ここの尾根の雰囲気が好きです。元々山頂を踏むことより、こういう尾根を歩くことの方が好きなので、ここの尾根は『尾根ラー』にはたまりません。
ピークまであと少し、このページの上の方にある高低グラフを見てもらうと分かると思いますが、325m峰の直下はかなりの急登になっています。でも、ここの尾根はそれが苦ではないんですよね。ニヤニヤしながら登っています。
325m峰のピークです。今日の最高点ですね。
本来はこの先は、法句石のあった(現在は動かされている)尾根に繋がっていたんだと思うんだよな〜。なので、昔は以前歩いた相州アルプスの北部から尾根伝いにここまで来れたんだと思う。しかし、現在は採石の影響で、尾根は崩され、以前の面影はなくなっちゃったんだよね。
後日公開の後編に続きます。