ここ3回連続で結構危険な山登りをしたので、今回はノンビリ登山をしよと思い、ホームグラウンドの中でも最も多く登っている山域のひとつの相州アルプスを歩いてきました。特に今回は登山地図でも紹介されていない(東丹沢登山詳細図にさえ出ていない)華厳山、(荻野)高取山を周り、以前は行くことが出来なかった発句石まで行ってきました。
華厳山、(荻野)高取山は2005年12月18日(日)に登っているので約8年振りですね。
山行データ
山行日 | 2013年10月19日(土) | ||
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コース | (スタート)大棚沢広場〜(半原)高取山〜仏果山〜秋葉山〜革籠石山〜経ヶ岳〜華厳山〜(荻野)高取山〜発句石〜上飯山〜別所温泉入口バス停(ゴール) | ||
山 名 | (半原)高取山(705m) 仏果山(747m) 秋葉山(660m) 革籠石山(640m) 経ヶ岳(633m) 華厳山(602m) (荻野)高取山(522m) | タ グ | |
山 域 | 丹沢エリア | 累積標高 | (+)1,538m (−)1,704m |
歩行距離 | 17.902km | 所要時間 | 07時間35分 |
関連記事 | 初秋の相州アルプスを歩く(前編) 初秋の相州アルプスを歩く(後編) |
山行記録
【07時38分】
この山域を最も多く登っている理由のひとつは家から近いということが挙げられます。車で30分くらいのここ・・・
【07時39分】
・・・大棚沢広場に駐車して出発です。少量の雨が降っていましたが、まぁ、本降りになったらさっさと降りてくればいいや、とのんきに出発です。
歩き始めて50メートルくらいで車に帽子を忘れたのに気がついたけど、まぁ、帽子が無いからと言って即、死に繋がるわけでもないので、取りに戻らずに取り付き点に向かいます。
【07時42分】
通常ならば大棚沢広場からだと仏果山登山口から入山しますが、今回は以前から気になっていた尾根から取り付きます。今日最初に登る(半原)高取山(この山域には高取山という山が二つあるので、それぞれ半原、荻野と頭に付けて区別します)への登りはいくつか気になるルート(地形図で見てここから登れるんじゃねーか? というルートや、実際に現場でこの尾根伝いでいけるんじゃね~の? というルート)があります。ネットで調べて歩けるのが確認出来るルートと、どう調べても分からないルートも有りますが、今回は比較的多くの方が歩かれているルートで・・・
【07時44分】
・・・大棚沢広場のすぐ北側にある向山トンネルの脇から上の写真の尾根に取り付いてそのまま(半原)高取山の直接登るというルートです。地形図で見ても比較的大きな尾根伝いに進むので尾根の稜線に乗ってしまえば比較的楽に歩けそうです。
【07時45分】
トンネルのすぐ脇に・・・
【07時45分】
・・・階段が伸びています。
【07時46分】
でも、この階段はすぐに無くなってしまいます。トンネル建築時の保守用の階段なんでしょうかね? その先は稜線上までは急な斜面をトラバースする必要があります。左側に勢い良く落ちるとそのまま湖(宮ヶ瀬湖)にトプンとなります。季節的に泳ぎたくないので慎重にトラバースします。
【07時48分】
尾根の稜線上に出ました。しばらくは急登が続きます。
【07時54分】
途中、小さい岩に行く手を阻まれます。慎重に進めば三点支持で岩の上に出れそうですが、安全に進むために右側から尾根を外れて回りこむようにして・・・
【07時58分】
・・・岩の上部に出ます。あとは急なことは急ですが、尾根が広くなっているので比較的に楽に登れます。
【08時03分】
新しいピンクテープもありますが、これは・・・
【08時03分】
・・・測量用のですね。間違ってこれについていかないようにしましょう。バリエーションルートはピンクテープよりも地形図を信じましょう・・・。
【08時06分】
いくつかの尾根と合流して尾根もだんだん大きくなってきます。なので、ドンドン歩きやすくなります。
【08時15分】
鹿柵がありますが、直進するか? 右側から回りこむか? 今回は楽そうな直進ルートを選びました。
【08時16分】
すぐにさらに大きな尾根と合流しました。右側からも回り込めなくもないけど、直進した方が遥かに楽そうです。
【08時18分】
この辺りは杉の植林地ですね。
【08時20分】
きのこ!
【08時21分】
それにしても、この辺の樹木はよく手入れされている。
【08時23分】
大きなボタンが落ちているのかと思ったらきのこだった・・・。
【08時25分】
どうでもいいことだけど、この杉たちはここからどうやって降ろすんだろう???
【08時26分】
>気持ちのいい尾根・・・天気が良ければ・・・。
【08時29分】
モミの木の松ぼっくりがいっぱい・・・。
【08時37分】
たまに急なところもある。
【08時40分】
細い尾根もあるけど危険は無い。
尾根上の左奥にかすかにブルーシートが見える。写真を撮った時には気が付かなかったけど、そのブルーシートの所で二人の作業員が休憩していた。むこうもこんな所を人が歩いているのを見てビックリしていたけど、こっちもビックリ・・・。しばらくお話しをして山頂を目指す。
【08時47分】
ふと見あげれば山頂の展望台が見えた。あと少し。
【08時49分】
ルート上の倒木。乗り越える。
【08時50分】
山頂まではあと少し、踏み跡がいっぱいあってどこを歩いていいか分からないので、山頂の展望台に向かって一直線!
この辺りは広葉樹林帯。紅葉が始まるのが楽しみ・・・。
【08時52分】
おぉぉぉぉぉ!
【08時58分】
本当は山頂のもっと南側に出ると思っていたんだけど、展望台に向かって来たために、展望台のすぐ下に飛び出た。
ソロの外人さんが山頂で休憩していた。
【08時58分】
よしっ! 一個目。
【09時00分】
展望台のてっぺんからの宮ヶ瀬湖。天気がイマイチな割にはよく見えた。
【09時00分】
先ほど作業員さんと話していた所も見えた。
【09時01分】
次の目標、仏果山。
【09時01分】
中央奥の橋の脇から右から回りこむようにしている尾根伝いに登ってきた。
【09時03分】
先は長いのでここでは休憩無し。仏果山を目指す。
【09時05分】
コウヤボウキ・・・かな? だいぶアンダーですね・・・。
【09時06分】
途中で作業道がある。本当はここから出てくるものだと思っていた。
【09時07分】
あっ、ピント外れた・・・。
【09時13分】
宮ヶ瀬湖への分岐。
【09時13分】
宮ヶ瀬越。
【09時31分】
仏果山!
【09時33分】
山頂の仏像。
【09時33分】
仏果山の展望台。今回はパス。
【09時37分】
5分ほど休憩して、カロリーメイトを流し込んで、次の目標の秋葉山へ・・・。
【09時38分】
ここからチョット細尾根が続く。
【09時39分】
これから歩くルートが見える。
【09時39分】
細尾根を下るよ〜。
【09時43分】
右側はスッパリ切れ落ちている。
【09時44分】
草が生えているから通れるけど、草が全く無かったら怖くて歩けないと思う。
【09時45分】
危険な所には鎖もある。
【09時46分】
なんかこんなキャラクターいなかったっけ?
【09時48分】
ここは左側が大きく崩れている。
【09時51分】
秋葉山への分岐。
【09時58分】
秋葉山! 3つ目!
今、時間を見ると分岐から7分で到着したようだけど、実際にはなかりの斜面を下らなければならないので、体感的には10分以上かかったように思った。ここは山頂というより支尾根にある肩の端っこって感じなので、分岐からはずーっと下りきった先にある。下から見ると山に見えるんだと思う。
【09時59分】
山頂標のチョット下にある祠。
【09時59分】
山の中に山という漢字が・・・。
【10時01分】
トリカブト。
【10時12分】
分岐戻ってきた。
【10時13分】
最後の危険地帯を抜ける。
【10時14分】
ここまでくれば一安心。
【10時14分】
フムフム・・・なるほど・・・。
山岳修験者のはなし
丹沢山塊のうち経ヶ岳。大山を中心とする一帯は昔、山岳修験者の修法の霊場であったという。
ここより東方の八菅神社(愛川町八菅山)には入峰者(にゅうぶしゃ)の名称・位・入峰回数などを記録した古文書が残っている。
伝説では大宝三年(七〇三年)に役の小角(えんのおづね)が八菅神社に来たときから、この地を基点に平山。塩川滝などを経て大山まで七宿三十か所をおよそ四十九日間かけ加持祈祷を唱えながら修法を行っていたという。
煤ヶ谷(清川村)の人々は、修験者が行(ぎょう)の途中、村に入るとすすんで接待を申し出たり、「願い事がかなえられる」ということから特に行中で使用した草鞋などを所望したと伝えられている。
また、この修法は、明治維新の神仏分離令によって廃止された。
昭和六十一年三月
【10時21分】
休憩所。
【10時23分】
今にも泣き出しそうな空模様だけど、こいつのおかげで何とか持ちこたえている。
【10時25分】
5分ほど休憩して、ここからはストックを使用する。
【10時28分】
意味を成さない鹿柵の脇をず~~っと下って、チョット登ると・・・
【10時35分】
・・・革籠石山(かわごいしやま)。ここも山頂っぽくない。けど、晴れていれば関東平野を一望出来る。ここからさらに急な下りが待っている。
【10時38分】
ず~~っと下ってきて振り向いた所。上部奥の明るい所が革籠石山。
【10時42分】
ここのベンチで・・・
【10時43分】
・・・右手前に鋭角に曲がり、・・・
【10時43分】
・・・再び急な下り・・・。
【10時46分】
下りきって、チョット登ると土山峠への分岐。
【10時54分】
先ほどまでは見下ろしていた経ヶ岳も今は見上げている・・・。
【10時59分】
リッチランドへの分岐。
【10時59分】
今日はここを下って、途中ショートカットして土山峠に出る予定・・・。だったけど・・・。
【11時00分】
リッチランドへの分岐のすぐ隣にある尾根に測量用の三脚が・・・尾根の下の方にももうひとつ立っていた・・・。この尾根を測量しているのか? あっ! そう言えば煤ヶ谷辺りで新しい道を作っていたな・・・。ソレ関係か? もしかして、ここを削るかトンネルでも掘るつもりか?
【11時02分】
さらに下って・・・鹿柵に入って・・・
【11時05分】
・・・鹿柵から出て・・・
【11時06分】
・・・半原越到着。結局、仏果山から標高差で約250メートルも下ったことになる・・・。
【11時06分】
道を渡ってすぐ向こう側に経ヶ岳への登山口がある。
【11時07分】
法論堂・半原越
法論堂(おろんど)
昔、修験者(山伏・僧侶)たちがこの地で法(教え)を論じ合ったことから、この名が起こったと伝えられています。現在『宿』と呼ばれている旧家がありますが恐らく修験者たちが宿としたところからでしょう。煤ヶ谷(すすがや)の資料によれば『存円和尚(ぞんえんおしょう)、時々村舎に説法し村民をして輪回応報を聞知らしめ至法に遵わしむ。今の法論堂村是れ也』とありますが、存円和尚は仏果禅師のことです。
半原越(はんばらごえ)
昭和の初期まで、煤ヶ谷は養蚕が盛んで、当時糸の町として栄えていた半原へ、繭を背負ってこの峠を越えたことから、この名が付いたと思われます。現在は法論堂林道として、拡幅整備されています。
【11時09分】
ここの階段は何度歩いても好きになれない・・・。
【11時15分】
ふぅ〜、やっと階段が終わった。しばらくはなだらかな尾根をアップダウン。
【11時22分】
山頂直下はちょっと急になります。
【11時23分】
階段もあります。
【11時29分】
じゃまっけ石。登山道のど真ん中にあるので勝手にそう呼んでいます。よくこんなデカイ岩がこんな細い尾根から落ちずにいるもんだ・・・。
【11時29分】
経石(こっちが正式名)
経石
昔、弘法大師がこの岩(南側にある穴)に経文を納めたことから経石と、また経石のある山だから経ヶ岳と呼ばれるようになったと伝えられています。永禄十二年(1569年)、北条武田合戦(三増合戦)の際、武田氏に敗れた北条氏の落武者が、やっとのことでこの山にたどりつき法論堂(おろんど)を見下ろすと数多くの槍が立てられていました。落武者は、武田の軍勢がすでに法論堂まで追いかけてきたのかと思い、経石付近で力尽き相果てたそうです。ところが落武者の見た槍というのは、収穫を終えたトウモウロコシだったといい、それ以来この地方では、トウモロコシを耕作しなかったと伝えられています。
【11時30分】
裏側に回りこむと穴があります。本当に弘法大師がここに来たのかは甚だ疑問ですが、穴の中の仏像はたまにいなくなったりします。経ヶ岳七不思議のひとつです。(嘘です。誰かが持って行ったり置いたりしているんだろうと思います)
【11時31分】
逆から見たところ。
【11時32分】
経石から山頂まではわずか1分程度です。東丹沢登山詳細図では365メートルもあるように書かれていますが、私にはその距離を1分で移動出来る能力はありません・・・。
山頂には沢山の人(同一グループ?)がいて2つあるベンチは埋まっていたので、ここでの昼食は諦めて次に進みます。