2年半ほど前にもヘッドランプについて書いている(登山用ヘッドランプについて)ので、ヘッドランプに関しての詳細はそちらに任せるとして、今回はティカXP2とそのバッテリーパックのCOREに関して書きたいと思います。
Petzl(ペツル) ティカXP2
もともとティカXPを使用していて、それを乾電池を入れっぱなしにして液漏れで破壊してしまって以来、Black Diamondのスポットを使用していました。基本的にスポットも操作性、光量共にティカXPとそれほど変わらず、というかスペック的にはティカXPより光量はあったように思いますが、ただひとつ、スポットには不満がありました。それは光の色がペツルに比べると、少し青みがかっているように見えます。もちろんハッキリした青と言うわけではなく、単体で使用しているぶんにはほとんどわかりませんが気持ち青みがかっているように見えてしまいます。一応印刷会社で色チェック等も行なっているので、それほど色に関してトンチンカンな感覚は無いと思うので、実際に少し青みがかっていると思います。人によってはスポットの色の方が好きだという人もいるので、これは完全に好みの問題ですね。
そんなわけで、ティカXPが壊れた時にすぐに同じ物を購入しようとしたけれど、ちょうどこのティカXP2が出る直前で在庫が全くなく、実店舗、WEBストアを探しまわったけど、結局購入は出来ず、すぐに迫った屋久島縦走に間に合わせるためにBlack Diamondのスポットを間に合わせとして購入してしばらく使用していました。もちろん、普通に使うぶんにはスポットでも何の問題も無いのでしばらく使い続けていましたが、この夏の信越トレイルに挑戦するために、新たに装備を見なおした時に、やっぱりペツルがいいっ! と思い切って購入し直しました。そして、スポットとティカXP2を同時に点灯してみて(それまでは実現できていませんでした)、やっぱりスポットの方の色が少し青みがかっていることをしっかり確認しました。やっぱり自分はティカXP2の色の方が好きみたいです。
操作性に関してはスポットより単純です。メインボタンはひとつ(以前のティカXPはボタンがふたつありました)で、一回押すとHighモード、続けてもう一回押すとLowモード、さらに続けて押すとFlashモード(点滅)になります。そして、モード決定後にしばらくした後に押すとOFFになります。イメージ的にはHighモードがシングルクリック、Lowモードがダブルクリック、Flashモードがトリプルクリックという感じですが、マウスのボタンのようにそれほど素早くクリックする必要はありません。また、スポットには無い機能として、赤ライトモードがあります。それはメインボタンを2秒以上長押しすると、通常モード(白ライト)と赤ライトモードを切り替えられます。赤ライトモードでシングルクリックだと点灯、ダブルクリックだと点滅となります。赤ライトモードにはHighとLowの区別はありません。メインボタンを2秒以上押すことでいつでも通常モードと赤ライトモードを切り替えられます。また、全面に付いているシャッターを上げれば拡散モードになります(上から2つ目の写真参照)。
逆にスポットにはあってティカXP2には無い機能として、ティカXP2は基本的に光量は2種類しかありませんが、スポットはボタンの半押しで中間の光量にすることが出来ます。手軽に色々な光量を選択する必要がある場合にはスポットの方がいいですね。ただし、ティカXP2には後述するCOREと組み合わせればほぼ無段階の光量調整が行えます(詳細はCOREの項目で。。。)。ただし、実際に使用できるのは2種類だけですが・・・。
また、おまけ的な機能ですが、ティカXP2のヘッドバンドの調整器具が笛になっています。しかも、SOSのモールス信号(短短短長長長短短短)が書いてあるので(写真参照)いざというときは安心かも・・・。
Petzl(ペツル) CORE
最近出たペツルの幾つかのモデルではこのCOREというバッテリーパックが使えます。通常は単4乾電池が3本必要ですが、このバッテリーパックを使用することにより乾電池が必要なくなります。私は以前、乾電池を入れっぱなしにして液漏れでティカXPを壊しているので、思わず飛びついてしまいました。ペツル曰く、このバッテリーパック一個で単4乾電池900本分使用できるということです。もちろん一回の充電で900本分持つと言うわけではなく、一回の充電で持つのは単4乾電池3本分より少ないです。カタログ値では乾電池ではLowモードで190時間持ちますが、バッテリーパックだとLowモードで一番光量を落として170時間です。ここで光量を落としてと書いていますが、これがCOREの最大の特徴でPCと接続すると、HighモードとLowモードの光量を調整できます。例えば富士山のご来光登山などは夜通し歩くのでHighモードでの光量をMAXにしておけば足元が明るく安全に歩くことが出来ます、しかし、その反面、使用出来る時間は短くなります。また、夜は歩かず、テント内のみで使用する場合などは、光量を落として長時間使用出来るようにしたりもできます。ロングトレイル時などはこっちのほうがいいかも・・・。ちなみに光量100%に設定したら5時間半しか使用できないと表示されました。光量を70%まで落とすと7時間使用できます。この調整はHighモード、Lowモードそれぞれ別々で行えます。この辺のPCに接続して専用アプリで調整を行うのは次回のブログで詳しく書くつもりです。
このバッテリーは携帯電話と同じリチウムイオンバッテリーを使用しているので年々容量が減ってきます。マニュアルには1年で10%減ると書かれています。なので、あくまでオマケと考えていいかもしれませんね(必ず予備の乾電池は持つようにしています)。この先、バッテリー性能が飛躍的に上がれば、こういった機能は面白いと思います。また、このバッテリーはマイナス30℃まで使用できるようです。冬山でも使用できそうですが、その際にどの程度まで機能が下がるのかは不明です・・・。
バッテリーへの充電はUSBを介して行います。PCからはもちろん、スマホなどの予備バッテリーパックでUSBがついていればそこからも充電することが出来ます。人によってはスマホ&充電用バッテリーを持ち歩いている人もいるので、そのような人にはいいかもしれませんね。。。でも、自分が信越トレイル4泊5日で使用した際には半分も使いませんでしたが・・・。
上の写真の右側がティカXP2のノーマルの状態で、左側がCOREを装着した状態です。少し厚みが増していますね。取り付けには少しコツが必要ですが、一度装着してしまえばそうそう取り外すこともないだろうと思うので、外れにくい方が安心かな・・・。
次回は、このCOREをPCに接続して専用アプリで光量の調整を行う様子を紹介したいと思います。