2日目後半は養老牛温泉から西別小屋を目指します。途中、モアン山裏の新ルートやケネカ湿原と見どころが多いです。約18kmあります。
山行データ
山行日 | 2015年08月11日(日)〜15日(土) | ||
---|---|---|---|
コース | 【8/11】(スタート)羽田空港〜中標津空港〜中標津町交通センター〜トーヨーグランドホテル(ゴール) 【8/12】(スタート)トーヨーグランドホテル〜中標津町交通センター〜中標津空港〜開陽台〜佐伯牧場(ゴール) 【8/13】(スタート)佐伯牧場〜養老牛温泉〜ケネカ湿原〜西別小屋(ゴール) 【8/14】(スタート)西別小屋〜西別岳〜摩周岳〜摩周湖第一展望台〜美留和駅〜釧路駅〜コンフォートホテル釧路(ゴール) 【8/15】(スタート)コンフォートホテル釧路〜釧路フィッシャーマンズワーフMOO〜釧路空港〜羽田空港(ゴール) | ||
山 名 | 西別岳(799m) 摩周岳(857m) | タ グ | |
山 域 | 北海道エリア | 累積標高 | 【1日目】(+)735m(-)585m 【2日目】(+)832m(-)663m 【3日目】(+)1,196m(-)1,369m |
歩行距離 | 【1日目】26.950km 【2日目】27.318km 【3日目】22.482km | 所要時間 | 【1日目】07時間14分 【2日目】08時間10分 【3日目】07時間23分 |
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北根室ランチウェイ 5/8
【08時44分】
駐車場を抜けると養老牛温泉に到着。もう少し観光地化しているのかと思ったら、数件の温泉施設があるだけだ。ここで休憩する予定だったけど、ハイカーが腰を下ろせるようなところは無かったと思う。強いて言うなら先ほどの駐車場の脇辺りか・・・。
【08時46分】
養老牛温泉の脇に標津岳への登山口があった。
【08時47分】
養老牛温泉を越えてチャチャ橋を渡る。なぜこの名前?
【08時49分】
ん? ここは「釣りバカ日誌」と「男はつらいよ」のロケ地なんだ・・・。山田洋次監督御用達って言ったところか・・・。
【08時49分】
うむ、家に帰ったら観てみよう・・・。
【08時52分】
先程から道標が無くてウロウロしてしまったが、やっとあった。単純に道なりに進めばいいだけだ・・・。
【08時52分】
ルートが分かればあとは歩くだけ・・・。
【09時00分】
歩道の無い道を歩く。1台のバイクが自分を追い越していった時に挨拶していった。とっさに手を上げて返答する。自分もバイクでツーリングしていたときはバイクに対しては挨拶していたが、歩行者に向かっては無いな・・・。さすが北海道!
【09時01分】
地図を見るとこの先で左に曲がることになっている。ここかな? って覗きこむと・・・
【09時01分】
・・・えんじ色のポールが見えた。あ〜、ここで曲がるのか。と思ったけど、よく見るとただのゲートの支柱だった。
【09時13分】
さらに進んで、再び左をのぞき込むと・・・
【09時13分】
・・・お〜、ここだここだ。
【09時14分】
舗装道路一転砂利道を進む。
【09時20分】
ゲートがある。この脇に腰を下ろすのに調度良いところがあったので、ここでザックを降ろして小休憩。
【09時29分】
休憩している間に小雨が降ってきたのでレインウェアを着る。着たら雨は止む・・・まぁ、山あるあるだね。
10分ほど休憩して再出発。
【09時30分】
この写真のすぐ右側に「からまつの湯」がある。写真を撮ろうと思ったらちょうど人が出てきたのでカメラを向けられなかった・・・。
【09時30分】
先に見える白いガードレール辺りから「からまつの湯」は丸見えなんですね。
【09時34分】
道なりに進んで、車道に出る・・・
【09時34分】
・・・ここを左に曲がる。
【09時35分】
歩道は無いけど、路側帯が広いので歩きすい。
【09時43分】
車道を歩いている時に左下の森の中から枝の折れる大きな音が聞こえた。初めは誰かいるのかと思ったけど、人がいるようなところじゃない。しばらく眺めていると再び大きな音と共に大きな黒い影が森の奥に走り去っていくのが見えた・・・熊だ! やはり北海道はいるんだ・・・。
【09時45分】
熊を見たドキドキが収まらないまま・・・
【09時45分】
・・・モアン山の新ルートの入口に来た。
【09時45分】
ふむふむ、
【09時47分】
まだ草を刈ったばかりなのだろう。残った茎の切り口が鋭利なままだ。
【09時47分】
ここからしばらくは、よくこんな所にルートを切り開いたな・・・。というような所を進む。
【09時49分】
牧場の縁に出た。
【09時49分】
ガスって真っ白・・・。
【09時50分】
バラ線の脇を通る。
【09時50分】
確かに晴れていたら最高のロケーションだと思う。だからこのルートを作ったんだと思うけど、本当によくここに道を作ったな〜。
【09時52分】
まだルートも新しく、佐伯さんにも熊鈴の使用を勧められて、かつ、先ほど見た熊にビビってiPhone(ここでも大活躍)でポッドキャストを大音量で鳴らす。普段、登山道でラジオを大音量で聴いている人を、ムムム、って思っていたけど、それどころじゃない。それにどうせ前後に誰も歩いていないし・・・。
【09時53分】
牧場内にポツン、ポツンって独立している木って何か意味があるのかな? 北海道と言えばあの木が有名だけど、ただの景観???
【09時58分】
晴れてたら気持ちよさそう・・・。
【09時59分】
うぉ、えぐれている。よく見ると、バラ線が谷の向こうまでつながっている。昔は平らだったってこと?
【10時01分】
足元が細くなっている所がある。左側はバラ線があるのでそれ以上は行けず、右側は大きく侵食されている。上の写真の土壌をみてみると土というより、砂に近いような感じなんだけど、そのうちここも侵食されて通れなくなっちゃうんじゃないか?
【10時04分】
谷に降りる。
【10時05分】
谷の底から見上げる。あのすぐ向こうは広大な牧場が広がっている。つまりなだらかな台地に彫刻刀で掘ったような谷が続いている。
【10時05分】
しばらくは谷底を歩く。沢を何度も渡る。
【10時07分】
結構深い谷。
【10時07分】
しばらくは左岸右岸行ったり来たり・・・
【10時08分】
・・・
【10時08分】
・・・
【10時08分】
・・・
【10時09分】
・・・
【10時09分】
・・・
【10時09分】
谷の両側がせり出しいて通れない所は高巻きする。
【10時11分】
ん? ちょっと開けた。
【10時11分】
沢の中に何か構造物がある。この土管のようなものは他でも見たことあるけど、何だろう???
【10時12分】
再び沢を渡って・・・
【10時12分】
少し登り返す。
【10時13分】
ロープもある。
【10時14分】
なだらかな樹林帯に出た。
【10時24分】
傾斜がだんだんきつくなって・・・
【10時30分】
・・・とりあえず高い所まできた。
【10時30分】
しつこいようだけど・・・晴れてたらな〜。
【10時32分】
再びバラ線を左手に進む。
【10時41分】
小さい沢を渡って・・・
【10時41分】
ちょっと登ると。
【10時45分】
ん? 何だ? 顎の骨? 結構大きいから、牛? 馬? 鹿? 熊?
【10時46分】
こっちは大腿骨?
【10時50分】
ガスが晴れてきてモアン山が見えた。
【10時52分】
うむ、ここから入るのか。だけど今は通行禁止。登れるのは冬のみ。なだらかなのでスノーシューとかでバフバフ歩いたら気持ち良さそう・・・。
【10時54分】
夜に降った雨が草を濡らし、歩く人も少なく、夏なので草もボーボー状態だから、たとえゴアテックスの靴だろうがお構いなしに内部が濡れてくる。やはり、スパッツを持って来るんだった・・・。サンダルとスパッツは最後の最後まで持ってくるか悩んだけど、サンダルは出発直前にやっぱ持って行こうと手荷物としてバッグに押し込んだけど、スパッツは結局持って来なかった・・・。どうせショートタイプだから重さも体積もそれほどじゃないから持ってくればよかった・・・。もっとも、この後にそんなのどうでもよくなるんだけど・・・。
北根室ランチウェイ – Spherical Image – RICOH THETA
【11時02分】
しばらくはこんな道が続く・・・。
【11時10分】
ん? 農道に出た。
【11時10分】
私の持っていた地図(ネットからダウンロードしてプリントアウトしてきた)では、上の写真を左折して真っ直ぐ進むようになっている。しかし・・・
【11時10分】
・・・ルートは新しく付け替えられていた。
【11時11分】
ん? どこを歩くの? 草の中をグイグイ進むのはいいけど、靴の中はグズグズ・・・。
【11時15分】
ここも切り開いたの?
【11時16分】
沢を渡ったのは何度目だろう? なだらかな丘ばかりだと思っていたけど意外に沢が多い。
【11時22分】
車道を・・・
【11時23分】
・・・渡る。
【11時23分】
この辺りは国有林だ・・・。
【11時26分】
あれがカンジウシ山?
【11時30分】
しばらくは砂利道。
【11時40分】
車道から15分ほどで、右に逸れて樹林帯に入る。
【11時42分】
え〜っと、ここで身体を2つにわって左右に進む・・・。いや、違う、違う。道なりに進む。
【11時43分】
熊鐘があって・・・
【11時43分】
・・・緩やかに下っているってことは、この先に沢(水)があるってこと・・・。
【11時44分】
おぉ、ここがケネカ湿原だ・・・。
【11時46分】
普通さぁ、湿原ってさぁ、木道があったり、脇を通ったりと直接湿原の中に足を踏み入れさせないようになっているよね・・・。でも、ここって湿原のど真ん中をルートが通っているんだよね・・・。雨の後だから水たまりが沢山あるけど、そこを避けて足を置いても、地面からじわ〜っと水が湧いてくるんだよね・・・。ここまでくるともう、沢の中を歩いているのとほとんど変わんないよ〜。
【11時47分】
長正路沼。なんて読むんだ?
【11時49分】
再びの熊鐘。
【11時50分】
ここグズグズじゃん。気をつけないとな・・・
【11時50分】
・・・って思っていたのにかかわらず、足を取られて泥だらけに・・・あ〜ぁ・・・。
【11時54分】
おぉ、ここがケネカ川か。結構水量がある。西別小屋に泊まるならここで水の補給をしていくのがセオリーだけど、実は今日はほとんど気温が上がらなかったので佐伯牧場から持ってきた水がほとんど減っていない。ハイドレーションに残り1リッター、行動用の予備水の2.5リッターには全然手を付けていなかった。なので、水の補給をしないでこのまま進むことにした。ちなみに今回の浄水器はソーヤーミニを持ってきていた。もし、MSRの浄水器を持ってきていたら、せっかく持ってきたのにぃ〜・・・ってなるけど、ソーヤーミニは小さくて軽いので持ち運びが苦にならないから良かった・・・。
【11時55分】
鹿の足跡だ! やっぱり動物の水場になっているんだね・・・。
【11時56分】
大きい流れの横に小さな流れがあった・・・
【11時56分】
・・一瞬、躊躇したけど、ええぃ! とザブザブ入って靴を洗った・・・。もう靴の中に水が入ろうと関係ない。すでにズブズブなのだから・・・。
【11時57分】
ちょっと滑りやすい斜面を登り返す。
【11時58分】
上から振り返ってケネカ川を見る。
【12時00分】
もひとつ熊鐘。
【12時00分】
目の前が開けた。
【12時01分】
今回花の写真も結構撮ってきたけど、ほとんどピントがあっていなかった・・・。最近カメラの調子が悪く、手前のものにピントが合わなくなっている。強制的にマクロモードにしても、わざとコントラストの高い被写体を撮ろうとしても、フォーカスエリアを強制的に真ん中に固定しても、どうしても奥にピントがあってしまう。購入してから丸4年かなり過酷な使い方をしてきたからな・・・。アスファルトの上に落としたのも1度や2度じゃ無いもんな・・・。
【12時02分】
道標・・・ん? 何か書いてある。
【12時02分】
ふむふむ、なるほど、でも、信越トレイルでは国有林内にも道標が無かったっけ??? まぁ、大人の事情か・・・。
【12時04分】
道標はダメでも、これはいいんだ・・・。
【12時12分】
しばらくはこんな道が続く・・・。それにしても湿原が近いからか虫が多い・・・。ふたたび自作虫除けの登場だけど、昨日に比べればそれほど多くはない。
【12時13分】
行動食。
【12時22分】
晴れていればな〜・・・。
【12時58分】
ケネカ湿原を抜けてから1時間程で右に曲がる道がある。ケネカ湿原から次の分岐までは約3.8km。距離的にもここを曲がるはずなんだけど・・・
【12時59分】
・・・何度確認してもキラウェイの道標らしきものは無い。西別岳登山口とあるから間違い無いと思うけど、そもそも西別岳の登山口が何ヶ所あるのか知らない。しばらく行ったり来たりしながらここの分岐でウロウロしていたけど・・・
【13時02分】
・・・意を決して曲がることにした。まぁ、しばらく行けば何らかの目印があるでしょう・・・。
【13時09分】
というわけで曲がってからしばらく歩くとキラウェイのテープが出てきた。ふ〜、とりあえずルートは間違っていない。ここから西別小屋までは約4km。あっ、やばい、このままじゃ早く着き過ぎちゃう。ここからさらにペースを落とす。ここまでくれば、この先の丁字路を右に曲がるだけ、ほとんど1本道。
【14時00分】
だらだら歩いて、分岐から1時間で丁字路に到着。やはりこの丁字路にもキラウェイの道標らしきものは無い。でも右を見ると・・・
【14時02分】
・・・少し進んだ所にテープがあった。ここからしばらくはキラウェイ関係の情報はプツッと途切れる。
【14時16分】
丁字路から15分程で西別小屋到着。本日はここまでっ! でも、予定よりちょっと早く着き過ぎた・・・。恐る恐る西別小屋の扉を開ける・・・誰も居ないみたいだ。入口にあるノートに記帳して中に入る。
【14時18分】
入ってすぐの所に水が置いてある。大人の事情でここの水は使えない。
【14時18分】
小屋中はこんな感じ。
北根室ランチウェイ – Spherical Image – RICOH THETA
【14時21分】
ストーブもある。部屋に端には薪も置いてある。さずがに8月で使うこともないだろう。
【14時22分】
2階にもロフトのようなものがついている。寝るだけなら2階にも10人以上は泊まれるんじゃないかな?
【14時30分】
でっかい書棚。山関係の本だけじゃなく、色んなジャンルがあった。
【14時30分】
キッチン用品もひと通り揃っている。
【14時30分】
自分は右奥で寝ることにした。とりあえず乾いた服に着替える。靴はベチョベチョで気持ち悪かったし、身体は汗で湿っていたので、乾いた服を着て、ちょっとホッとした。濡れた靴はバルコニーの風通しの良いところに置いた。完全に乾くのは無理だけど、多少の気休めになるかな?
【14時31分】
2階に上がってみた。布団が置いてある。
【14時31分】
2階のベランダにも出られるみたいだ・・・。
【14時31分】
2階から1階を見下ろす。
【14時32分】
ここに薪が置いていある。
壁には色々な情報が張られている。玄関を入ってすぐ正面の壁にも色々なポスターや西別岳関係の情報、新聞記事などが貼られているけど、キラウェイに関するものは一切無い! このあとキラウェイ関係のものを見るのは摩周湖第一展望台を超えた所だった。
【15時07分】
閑散とした小屋の中は少し肌寒かったので、ダウンジャケットをはおり、暖かい味噌汁を飲む。
この後人が入ってきたけど、挨拶だけしてすぐに出て行った。今晩泊まるのは自分ひとりだけみたいだ・・・。
夕方から雨が降ってきたので、バルコニーに出していた靴を玄関に移動させる。
【16時31分】
ちょっと早いけど簡単に夕食を済ませる。
明日は13時48分美留和駅発釧路行の電車に乗りたいので5時には出発したい。4時20分にアラームをセットして就寝・・・。
今回持ってきたシュラフはモンベルの「アルパインダウンハガー サーマルシーツ」夏用のペラペラのダウンシュラフだけど保温力はそこそこある。基本的に夏場はチャックを全開して掛ぶとんのようにして使う。ダウンジャケットを着てこのシュラフじゃさすがに暑すぎるので、寝る時はダウンジャケットを脱いで、シュラフだけを掛けて寝た。これでちょうどよかった・・・。
夜中に一度トイレで目が覚める。ヘッドランプを装着して小屋の外へ(トイレは外にある)。まだ小雨が降り続いている。試しにヘッドランプの明かりを消していみる・・・真っ暗・・・まさに真の闇。指先さえ見えない。自分が目を開けているのか閉じているのかさえ判断できない・・・。久しぶりに真の闇を味わった・・・。