以前、もう少し暖かい時期に山専ボトルのみで保温テストをしたことがありましたが、どうせテストするならもっと外気温の低い時の方が性能の比較がシビアに出来ると思いやってみました。
ただし、今回は山専ボトルだけではなく、その他の保温機能のある水筒及び、保温性能は全く無いけど山ではお馴染みのアルミ水筒とプラスティック水筒も比較のためにテストしてみました。
保温テスト(単位:℃)
基本的に測定時以外はベランダに放置していました。温度を測るときだけ部屋の中に入れて蓋を最小限だけ開けて、そこから温度計を差し込んでメモリを読みました。なので、時間によっては直接太陽光がボトルに当たっている時もあります。気温の計測に関してはボトルの置かれていた所で計測しています。
計測日時は1月12日の18時から翌13日の18時までの24時間です。基本的に3時間毎の測定ですが、13日の朝6時に測定するつもりが寝坊してしまい1時間遅れの7時に計測しました。それ以外は3時間毎に測定しました。
注)今回のテストはあくまで個人が出来る範囲内で行ったものであり、この測定結果がそれぞれのボトルの絶対性能ということでは無いということをご理解ください。
計測時刻 | 気温 | 旧山専ボトル 800ml |
旧山専ボトル 500ml |
新山専ボトル 500ml 専用ポーチ使用 |
カンテーンボトル ワイド インスレート |
CAMELBAK ベターボトル インシュレーテッド |
LAKEN クラシック |
CAMELBAK クラシックボトル |
18:00 | 9.8 | 98.0 | 98.0 | 98.0 | 98.0 | 98.0 | 98.0 | 98.0 |
21:00 | 7.8 | 90.0 | 86.0 | 84.0 | 68.0 | 30.0 | 21.0 | 18.0 |
24:00 | 5.5 | 83.0 | 77.0 | 77.0 | 52.0 | 14.0 | 7.0 | 7.0 |
03:00 | 4.1 | 79.0 | 71.0 | 71.0 | 41.0 | 7.0 | 4.0 | 5.0 |
07:00 | 4.5 | 72.0 | 64.0 | 65.0 | 30.0 | 3.0 | 1.0 | 2.0 |
09:00 | 15.0 | 69.0 | 61.0 | 61.0 | 26.0 | 26.0 | 26.0 | 26.0 |
12:00 | 18.5 | 67.0 | 58.0 | 59.0 | 26.0 | 18.0 | 19.0 | 18.0 |
15:00 | 10.4 | 63.0 | 54.0 | 55.0 | 23.0 | 15.0 | 13.0 | 13.0 |
18:00 | 6.6 | 60.0 | 51.0 | 52.0 | 19.0 | 10.0 | 7.0 | 8.0 |
[vc_column_text title=” 保温テスト(グラフ)” pb_margin_bottom=”no” pb_border_bottom=”no” width=”1/1″ el_position=”first last”]
上の表ではパッと見分かりづらいのでグラフにしてみました(クリックすると拡大します(PCのみ))。縦軸が温度で横軸が測定時刻です。
まぁ、結果は見ての通りです。以下にボトルの詳細及び検証結果を簡単に書きます。
旧山専ボトル800ml(FEK-800)
このページを見に来る人で山専ボトルを知らない人はいないだろうから、その辺の説明は飛ばします(機会があればいずれは・・・)。最近、山専ボトルがリニューアルして新しくなりました。これは旧タイプです。今回測定した中では一番の保温性能です。真冬に一晩ベランダに放置しても24時間後に60度の温度を保っています。
旧山専ボトル500ml(FEK-500)
こちらも旧山専ボトルで容量が500mlのモデルです。一番最初に買った山専ボトルで6年くらい使用しています。今のところ性能が落ちることもなく、夏冬問わずに使用しています(夏は氷水を入れています)。よく見ると表面には結構キズも入っていますが、まだまだ使えます。が、新山専ボトルの購入によって、使用頻度は確実に落ちています。
新山専ボトル500ml(FFX-500)(専用ポーチ使用)
こちらは新山専ボトルです。旧山専ボトルと何が違うのかは以前の記事(前回のテストはコチラ → 旧山専ボトルと新山専ボトルを比べてみた)を見てもらうとして、前回のテストでは旧山専ボトルとの性能の差は全く見られなかったので、こちらは新山専ボトルと同時に発売された専用のポーチに入れてテストしてみました。結果は上を見ていただくとして、ハッキリ言ってこのポーチは保温機能は全くありません。もっとも、サイトにも取扱説明書にも保温性能は全く謳ってはいません。あくまで表面にキズが付くのを防ぐだけのもののようです。形状や材質からいって多少は保温力アップになると思っていたんですけどね・・・。逆に言うと外気温には全く影響されないってことですね・・・。
カンテーンボトル ワイド インスレート
カンテーンボトルの広口タイプのものです。容量は500ml弱です。これは多少の保温機能はありますが、山専ボトルと比べるのは酷です。保温性能が低いから使えないじゃん! と思うのはチョット待ってください。確かに山専ボトルの保温性能はずば抜けて高いですが、それゆえに山頂でいざ温かい飲み物を飲もうとするとき、熱すぎて飲めないなんて事も猫舌気味の私にはよくあります。なので、山専ボトルで飲む時は必ずコップ(蓋)に一度注いでから冷まして飲みます。それに対してこのカンテーンボトルは適度に温度が下がっているので、直接ゴクゴク飲むことが出来ます。山行によってはこちらの方がいい場合もあります。なので、個人的には結構使っていたりします。それゆえに表面はボコボコですが・・・。
CAMELBAK ベターボトルインシュレーテッド
CAMELBAK(キャメルバック)のベターボトルは、蓋にストローが付いているのが特徴ですね。個人的にもサイズ違いを幾つか持っています。そんな中、近くのモンベルのアウトレットで見つけてしまいました。基本プラスティックボトルなんですが、そのプラスティックボトルの中にもう一つのプラスティックボトルが入っています。つまり2重構造になっています。ってことは保温機能があるに違いない! と思い購入(アウトレット品だったので安く買えました)。結果はご覧の通りでお世辞にも保温性能があるとは言えません。ベターボトルが大きくなって重くなっただけす。私自身も半年以上前に買っておきながら実際に使用するのはこのテストが最初です。これが最後にならないことを祈りましょう・・・。
LAKEN クラシック
LAKEN(ラーケン)のボトルはSIGG(シグ)と並んでアルミボトルの代表選手ですね。保温性能は全く無いのであくまで比較用としてテストしました。結果は見ての通り、保温性能は全くなく、外気温に大きく左右されています。まぁ、予想通りですね。
CAMELBAK クラシックボトル
CAMELBAKのベターボトルのストロー無しのモデルです。まぁ、ベターボトルにこの蓋を付ければ同じことなんですが、この蓋を単体で買おうとすると800円くらいもするので、本体と一緒に買ったほうがお得だったりします。まぁ、そんな話しはどうでもいいですね。これはプラスティックボトルの代表としてテストしました、もっと有名なプラスティックボトルでナルゲンもありますが、まぁ、どちらでもテスト結果には大差ないだろうから、最近よく使用しているこのモデルを選びました。結果はアルミボトルとほぼ同じです。このボトルに保温性能を求めること自体間違っていますよね・・・。
【総括】
まぁ、結果は想像通りでしたが、山専専用のボトルカバーに保温性能が全く無かったのはちょっと予想外でした。でも、保温性能を求めるなら迷わず山専ボトルをお薦めするというのは前回のテストの時と同じですね・・・。